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羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

手裏剣戦隊ニンニンジャー 1

2015-06-01 21:30:12 | 日記
「ただいま~」風花と凪が学校から道場に帰ってきた。「おやつあるよ?」「やったぁ!」旋風に勧められ喜ぶ風花。凪は声も無く、後ろでスッと戸を閉めていた。忍んでいるのか? 天晴は寝転び菓子を食べながら漫画を読み、霞は大学の勉強、八雲は離れた所に椅子を置いて何やら読書をしていた。「風花、旨い煎餅あるんだよ」のそっと起き上がった天晴が菓子缶を開けると、「お命、頂戴!!」変化済みのキンジが飛び出してきた! 天晴は切り付けられたがその姿はかき消え、テーブルの反対側にポンッと現れた。「天晴君、分身の術上手くなりましたね」騒動に構わない霞。「まだまだ!」天晴に飛び掛かるキンジ! 転がって避ける天晴! 下段、上段の斬激を避ける天晴!「コラコラ、怪我する怪我する!」旋風が嗜めるが効果無し!「たぁッ!」剣を振り回し、棚の小物を吹っ飛ばすキンジ! 突きで好天の写真立ても吹っ飛ばすキンジ!
蹴りで応戦する天晴! 菓子缶をぶちまける天晴! 霞の教材で剣を受け、即これを捨てる天晴! テーブルを踏み越え、天晴が構えたクッションを真っ二つに斬るキンジ! 中の羽毛が飛び散る!「はぁッ!」キンジの追撃を両手と両足の腹で白刃取りする天晴!「ちょっとお!! お兄ちゃん、スターさん。散らかしたら掃除して!」「以前言ったようにお手伝いさんは辞めさせて頂きやした!」反論した隙に蹴り転がされるキンジ!「悪ぃ風花! 片しといて!!」天晴は追ってきたキンジの攻撃を避けつつ、壁を回転させて道場から退散して行った。「天兄少し腕を上げたか」「最近スターさんに狙われてるからね」八雲と凪は霞同様、涼しい顔だった。「そういう問題じゃないでしょ?! 見てよこれ! 仕事ばっかり増やして全く!」片付け始めた風花。すると、
「ハッ」「ハァッ!!」今度は天井から変化済みの天晴とキンジが降ってきて
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手裏剣戦隊ニンニンジャー 2

2015-06-01 21:30:04 | 日記
追い駆けっこを再開した! 一番刀でキンジの剣を捌き、柄でキンジの尻を打つ天晴!「ワオッ!」「へへっ」尻を庇って怒るキンジ! 面白がる天晴! 別の壁を回転させて天晴はキンジに追われながらまた道場を出て行った。「やめてよ! もうヤダ!!」散らかし放題の二人に風花はうんざりだった。
「御家老晦様、いかにして恐れの力を集めましょう」牙鬼軍のアジトの暗い屋敷で、十六夜は正影に一礼した。「焦るな、焦るな。今、ラストニンジャの孫供とどう遊んでやるか思案中じゃ」「奴等への警戒は必要でございまするが、恐れの力を集めませんと」「先に奴等を片付ければ、恐れの力等容易く集められよう、ワシをお主の思い通りに動かそう等、445年早いぞ! 十衛門」迫る正影。「九衛門でございまするッ」「あ、そうじゃったそうじゃったぁ、オーホッホッホッ」立ち去る正影に、十六夜は無言だった。後、正影はとある街の片隅にあった古ぼけた公衆電話に牙鬼に呪われた封印手裏剣を刺し、呪文を唱えた!「フンッ、フンッ、フンッ!!」錫杖が妖しく輝いた!
「いい、二人共! これ以上家でお命頂戴やるなら、ご飯抜き!!」私服に着替えた風花は、道場で変化を解いた天晴とキンジを正座させて説教していた。「金輪際、道場でのお命頂戴は禁止するからね!」「待って風花! 悪いのは襲ってくる方だろ?!」「あっしは、ラストニンジャ様に言われて」「問答無用ッ!!」強烈な風花の剣幕に圧倒される天晴とキンジ。「母さんに似てきたなぁ」霞達と道場の出入り口で様子を見ていた旋風は一人、ほっこりしていた。と、ここで、ゲロゲロゲロッ! とガマガマ銃が鳴き出し、キンジの忍者スターバーガーの着信も鳴り出した!「妖怪だ!」「イヤッハー!!」天晴とキンジは今が好機とばかりに道場から飛び出して行った。「ああ、もうッ!」説教の
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手裏剣戦隊ニンニンジャー 3

2015-06-01 21:29:55 | 日記
途中だった風花も荒ぶりつつ、後を追った!
公衆電話から妖怪山彦が出現した!!「ほぉぉーッ! これはこれは! 牙鬼家御家老、晦正影様! この山彦に御指示頂きたいですわぁ!」中々のテンションの山彦。「よいか? これより忍供を襲う。奴等は変化させなければなんということはない小童じゃ。何か考えてみよ」意外と丸投げする正影。「おっしゃあ! ほいたらぁ、ええ策がありまっせぇ?!」グイグイくる山彦!
天晴達が駆け付けるとジュッカラゲのみが広場で何するでもなくワラワラしていた。「行くぞ!」「ザ・変化!」「ザ・チェンジ!」「手裏剣変化!!」それぞれ変化手裏剣で変化した天晴達はジュッカラゲ達に突進した! 問答無く対応する天晴達だったが、目当ての妖怪が見当たらない。「あれぇ? 妖怪さんが、いやせんねぇ」困惑するキンジ。そうこうしている内にジュッカラゲ達が不意に四方に逃げ散って行った。「しまった。追うぞ!」八雲の指示もあり、一同はバラバラにジュッカラゲ達を追い始めた。「ハッハッハッ、ええでええで! その調子やがな!! 山彦びこびこびこびこぉ~」隠れていた山彦は調子づき、いずこかへ消えて行った。
風花は一人でジュッカラゲの小集団と戦っていた。一人蹴り飛ばし、一人に組み付くと「はあぁぁッ!」ダンスのペアのようにクルリと回転しつつ足を頭に掛けて体勢を崩させると上から回転の反動で押さえつけるように地面に叩き付けた!「ガマガマ銃!」身を起こすと即、周囲にガマガマ銃を乱射する風花! 見える範囲の敵は全て爆散させた!!「これで、この辺はオッケーかな?」呑気にしている風花。その後ろの物陰からジュッカラゲが一体、風花に忍び寄る! それを飛び込んできたキンジが斬り倒した!!「キャッ?!」背後の突然の剣劇に、風花が思わず裏拳を放つと
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手裏剣戦隊ニンニンジャー 4

2015-06-01 21:29:44 | 日記
キンジはモロに喰らってしまった。「がはッ!」「ごめんなさい! 大丈夫ですか?」変化を解いて謝る風花。「気にしないで下さいやし」キンジも変化を解いた。「風花お嬢ちゃん、どうも申し訳ございやせん。あっしのせいで」「いえ、さっきは私も怒り過ぎました」「それに、あっしが原因で天晴坊っちゃんと仲が悪くなったら申し訳無いです。すいやせん」「いや、それはいいんですけど」あっさり否定する風花。「いいんですかい? 兄妹ってこう、もっと仲が良いものかと」戸惑うキンジ。
「そんな訳無いじゃないですかぁ。兄妹だから我慢して面倒見てるくらいです。スターさん、兄弟いないんですか?」「いえ、兄はおりやしたが、幼い時に無くなりやした。そんなもんで! あっしが兄について覚えていやすのは偉大な妖怪ハンターだった。ってことだけでごぜぇやす」「そうなんですか」「ですから、兄を追い越す為に、好天様の弟子になろうとしてるんでございやすが、必死になり過ぎて、迷惑を掛けていたことに気付かないでおりやした。面目無い」改めて頭を下げるキンジ。「いえ」平静だと丁寧に対応する風花なのだった。
「山彦びこびこぉ~!」スキップで、展示場のような所に来た山彦。「ほなら、そろそろかましたろかぁ!」自分の体の受話器を取り、自分の体の数字キーを押す山彦。「山彦びこびこびこ、ハハハッ!」山彦の体の表示画面にイガサキタカハルと出た。変化を解き、街中を走っていた天晴はスマホが鳴り出したのでこれに出た。「もしもし?」「お兄ちゃん、助けて!」風花の声がする!「どうした?!」「オラァッ! その手裏剣、よこさんかぇッ!」凄む山彦の声。「キャアッ! お兄ちゃん!!」一人で風花の声と自分の声で自演している山彦!「妹の手裏剣はもろたで!!」「なんだって、よし、俺が取り返してやる!!」
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手裏剣戦隊ニンニンジャー 5

2015-06-01 21:29:32 | 日記
信じる天晴!「それにはね、皆の手裏剣が必要だって言ってるの、お爺ちゃんが」風花の声で言う山彦。「爺ちゃんもいるのか?」「すまん、間に合わんかった。風花の為に全員の手裏剣集めてこーいッ!!」好天の声で言う山彦。「よし、わかったぜ!」怪し過ぎる設定の電話をさっくり信じた天晴は走り出した!
その頃、変化を解いて駆けてきた霞は同じく変化を解いた八雲と凪に落ち合っていた。「妖怪はいたか?」「いえ、見当たりません」「おおい!」そこへ天晴が走ってきた!「天兄どうした?」「忍手裏剣! 変化忍手裏剣出してくれ!!」手を出す天晴。「なんですかぁ、突然?」「とにかく、説明は後だ! 頼むから貸してくれ!!」頭を下げる天晴。解せないがそれぞれ変化忍手裏剣を天晴に渡す3人。「サンキュー」天晴は走り去って行ってしまった!
天晴が慌てて移動しているとスマホの着信音が鳴った。「お? もしもし、風花か?」「うん、手裏剣は?」「皆の借りてきたぞ! お前、どこいんだ?」勿論、電話を掛けているのは声真似をしている山彦だった。「私、取りに行けなくなっちゃったの! だから今から人を向かわせるから、その人に渡して!」一方的に電話を切る山彦。「ハハハッ! チョロいもんやでぇ!」ジュッカラゲが一体、「ヒャッパッ」と現れた。「ヤッホー」「ヒャッパー」山彦の声と呼応するとジュッカラゲは人間の男に変身した!
電話で話した公園で天晴がそわそわしながら待っていると、先程の人間に擬態したジュッカラゲが歩いてきた! 変化忍手裏剣を差し出す天晴。「どうも、妹の為にすいません!」頭を下げる天晴! 擬態ジュッカラゲは無言で立ち去った。そこへ八雲達3人が駆けて来た。「どういうことだ、天兄?!」「どうもこうも無いよ、風花が妖怪に忍手裏剣盗まれたんだ」呆れる霞。
     6に続く