羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

手裏剣戦隊ニンニンジャー 1

2015-06-23 21:35:40 | 日記
既に変化し、道場の襖越しにどうも1本取りくらいのルールらしい『御命頂戴!』の争いを行うキンジと天晴。軽くおふざけを挟みつつ、やや押されるキンジ。後ろには変化済みの八雲も控えていた。「どうした? 切れが無いな。レーナニキヌタ!」八雲は杖で魔方陣を飛ばしたが、キンジは戦いながら移動しており、キンジには当たらず、呑気に「相変わらず元気だねぇ」と部屋に入って来た旋風に当たってしまった。即、狸の変えられる旋風。「あ、ソーリー伯父さん! 後で戻す」慌てているとキンジに軽く襲われ、応戦する八雲。「の、ノープログレム」動揺しつつ、自体を見守る旋風。乱戦の中キンジは天晴に膝蹴りをくらい、本棚にぶつかり巻物やら書籍やらを派手に崩し落とした。八雲と天晴相手に打ち掛かるキンジ、二人の剣を受けて力比べになり掛かると、鍋を叩く音が響き始めた。
「はいはーい、今日の御命頂戴はここまで!」エプロンをした風花がフライパンを叩きながら現れた。耳を抑えた霞と凪も続いて来た。素直に変化を解くキンジ達。キンジの表情は冴えなかった。「いつもより勢い無かったじゃんか?」キンジの肩を叩くように手を掛ける天晴。「そんなつもりはございやせんが」『期限は一ヶ月、それまでに決着を着けるのだ』好天にそう言われていたキンジ。「じゃ、あっしは失礼しやす」「お? またなぁ」キンジはそそくさと去って行った。手とお玉を振って見送る伊賀崎兄妹。
直後、凪は床を片付けに行き、風花も気付いてそちらへ向かった。「八雲君、八雲君?!」忘れられていた置物にされた旋風がアピールしてきた。「ああ! すまない、伯父さん」うっかりしていた八雲は杖を取り出し、旋風を元に戻した。「ぽんッ!」人に戻っても腹を叩いて見せる旋風。片付けていた凪はキンジの家族の写真を見付けた。「これ、スターさんの写真?」風花に問われ、
      2に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 2

2015-06-23 21:34:31 | 日記
小さく頷く凪。風花、顔近い。「スターさんのお父さんとお兄さん、亡くなったって言ってたっけ?」「大事な物だよね、追い掛ければ間に合うかな?」凪は好天の英字本にキンジの家族写真を挟み、スターを追って行った。階段で立ち止まり、忍者スターバーガーでカレンダーを確認するキンジ。「明日が、弟子入りの期限でごぜえやす」呟いて、階段を降りてゆくキンジ。その後ろには声を掛けられなかった凪がいた。
「弟子入り期限、明日だったのですね」「だから焦って動きに切れが無かったのかもしれんな」「期限過ぎたら、どうなるんだろ?」道場では、霞と八雲に続けて、風花は心配した。「そりゃあ、少なくとも、道場には来なくなる、かもしれないなぁ」旋風も話しに加わった。「なんとかしてやりたいなぁ。アイツ、いいヤツだし」「僕達もたくさん助けられたしね」天晴と凪も続けた。「イージィだな。ということは何か? わざと負ければいい、とでも言うのか?」「そうじゃ、ないけど」答えに窮する凪。「そんなことしたって、お爺様はスターさんの弟子入りを許しませんし、スターさんだって、喜ばないでしょう」「俺達はいつも通り過ごすしかない」「そうだね」八雲の言葉に、風花も同意した。
夜、山中? で、バイソンバギーに乗ったロデオマルが居眠りする中、テントの前で焚き火をし、厚切りベーコンを炙り焼きにしているキンジは、考え込んでいた。そこへ、十六夜が現れた。「僕の弟子にならないかい?」「十六夜九衛門」「返事を聞かせてくれるかなぁ」「その前に一つ、聞かせて下さいやし」キンジは立ち上がった。「おめーさんは終わりの手裏剣の本当の力ってぇのを知ってるんですかい?」「勿論だよ。世界を1度終わらせ」手をかざして焚き火の火を消す十六夜。「新たな世界を始めさせる能力」消えた焚き火の跡に、緑の火を起こす十六夜。
     3に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 3

2015-06-23 21:33:57 | 日記
「それこそが終わりの手裏剣の本当の力だ」「やっぱり」「伊賀崎の者じゃない君に、彼はラストニンジャの称号も終わりの手裏剣も渡さないよ」「でぇ? 返事はどうだい?」「1日だけ、待ってもらえやすか?」「楽しみに待っているよ、じゃあね」緑の炎を巻き上げ、十六夜は闇に消えていった。焚き火の炎は元の色に戻っていた。キンジは立ち尽くしていた。その頃、天晴は蝋燭の火を灯し、道場で一人、木刀で稽古をしていた。「やぁッ!」気合いと共に木刀を振るう天晴。腹を括った顔だった。
翌朝、天晴が忍び装束で朝食を終えていると、同じく忍び装束の凪が入って来た。「おう、お早う」「お早う、天ちゃん。早いね。それに、勝負服だ」「当たり前だろ、今日が最後なんだ。とことん付き合ってやんないとな」天晴は『果たし状』なのか『果たし求』なのか悪筆過ぎてよくわからない書状を取り出した。「僕もほら!」自分も印刷したらしい果たし状を取り出す凪。道場の廊下では『親展』と書かれた几帳面な字体の果たし状を持った忍び装束の霞とラブレター風の封筒の果たし状を持った忍び装束の風花が鉢合わせし、揃って慌てて胸元に果たし状を隠した。そのままぎこちなく「お早うございます」「お早う」と道場に入ってゆく二人。シレッとした顔で、八雲も忍び装束で道場に入って来た。一同と顔を見合わせる八雲。「違うぞ、俺は、着替えが」言い訳し出す八雲。帯の後ろに英字を添えた果たし状らしいのを挟んでいるのがバレる八雲。「皆、素直じゃないなぁ」凪は天晴と笑っていた。
「封印の妖力が意思持たぬ物に取り憑く奴等の蛙のカラクリが反応するんじゃ」正影は海辺の岩場で忘れられた? ゴムボートを前に十六夜に講釈していた。「そのようでございまするな」「今回のプロジェクトの邪魔じゃな」あれこれ学習しているらしい正影、
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手裏剣戦隊ニンニンジャー 4

2015-06-23 21:33:26 | 日記
『プロジェクト』と言ってみたかった。「反応できぬ! 妖怪を生み出してやろう」ボートに向かい、錫杖を構える正影。「ふんッ!」ボートの回りに結界を貼った正影は今回は対象がゴムボートということもあってか、刺さずにそっと、封印手裏剣を置いて呪文を唱え始めた。「ウガァッ!」ボートから、海坊主が発生した! 道場ではガマガマ銃は反応していなかった。皆、キンジを待っているらしく、霞と風花は押し相撲に興じ、八雲はやたら歩き回り、凪はキンジが来ていないけ確認し、天晴は座って精神統一していた。誰も、妖怪の発生に気付かない。「恐れの力を集めよ、おそらくその内、金キラの忍者が現れる。そやつが狙いじゃ」正影の策に、軽く反応する十六夜。「承知致した! 坊主が上手に絵を描いたぁッ!」海坊主は術で沖に霧を発生させた!
これに忍者スターバーガーが反応した。「こんな時に妖怪でございやすか?! 仕方ねぇ!」道場に向かってたらしいキンジは踵を返し、急行した。「私を捨ててかないでぇ!」「止めてくれぇ! これ以上株価が下がったら破滅だぁ!!」5人の人々が霧の立ち込める沖へと喚きながら、海へ入ってゆく。「俺の幻術は貴様らの過去でもっとも恐れた体験を見せるのだぁ! 誰も過去の蜃気楼には勝てまい!! わはははッ!」沖でオールを漕ぎながら浮かんでいる海坊主。「ハリケーンジャー!!」突如竜巻が起こり、海坊主を吹き飛ばした。「うおッ?! ふぉおお?!!」竜巻は海坊主を退けた後、海に入った人々を拐い、浜に落とした。
浜にキンジが跳躍して現れた。「大丈夫でございやすか? お逃げ下さいやし」「はい、はい!」意識がはっきりした人々は走って浜から逃げて行った。「この海坊主の邪魔をするのは誰だぁ?!」海坊主も浜に上がって来た。「ヤッハー! 世に名高い海坊主さんでございやすか?! イエィッ!」
     5に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 5

2015-06-23 21:33:16 | 日記
キンジはスターソードガンを鳴り響かせながら中空に放った。気を取られる海坊主。すかさず、キンジは忍者スターバーガーで記念写真を撮った。無闇に接近するのは懲りたらしい。「手裏剣チェンジッ!」キンジはスターニンジャーに変化し、落下してきたスターソードガンをキャッチした!「あっしはスターニンジャー!! 一狩り行かせて頂きやす!」スターソードガンを海坊主に乱射するキンジ! 怯んだ海坊主に斬り掛かった。「金キラの忍者とはお前のことか?! ならば喰らわしてやる!」海坊主はオール型武器でキンジを弾いた。「坊主で上手に絵を描いたぁ!!」適当な呪文を唱えると、キンジは霧に包まれた。
「あれは?!」沖の霧の向こうに、「ワォーンッ!!」月夜と、吠える大きな狼とも人ともつかない者か見えた。「もしや、アイツは?!」激しく動揺するキンジ! 月夜の世界に、写真のままのキンジの父と兄が現れた!「(英語で)下がっていなさい、息子よ」「(英語で)俺達がお前を守る」父と兄は口々に言った。「(英語で)父さん! レイジ兄さん! どうして?! 父さん!! レイジ兄さん!」錯乱したキンジは海へと入って行った!「奴は過去の恐怖にハマり、心が枯れるまでさまよい続けるのだ!!」海坊主はキンジの入った霧の世界を閉じた。
道場では天晴達がキンジを待ちくたびれていた。「おっそいなぁ」「いつもだったら、もう来ていい頃だよね?」天晴と凪は口々に言った。「皆! 妖怪が現れたと、情報が入った!!」旋風が道場に急いで入って来た。「ええ?!」天晴達は困惑した。一方、浜とも草原ともつかない霧の中の月夜の世界に、キンジはたどり着き、父と兄と対峙していた!「父さん、兄さん」父は頷き、父と兄は振り返ると走り出そうとした。「行かないで下さいやし!」キンジは止めに掛かるが、
     6に続く