花京院はハイエロファントグリーンの触手を、ジョセフはハーミットパープルの棘の蔓を、高層の建物に掛けて中空を移動してゆく。DIOは鉄塔の上からそれを見ていた。花京院は自分を乗せて中空を移動するハイエロファントグリーン見ながらいつものように思い出していた。「お宅の典明君は友達を全く作ろうとしません。嫌われていると言うより、人と打ち解けないんです」小学生の頃、担任はそう母に伝えていた。「それが、私にも何が原因なのか」母も困惑していた。
(子供の時から思ってた。街に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。しかし普通の人達は、一生で真に気持ちの通い合う人が一体、何人いるだろう? クラスメートのアドレス帳は友人の名前で一杯だ。50人くらいはいるんだろうか? 100人くらいだろうか? 母には父がいる。父には母がいる。自分は違う! テレビに出ている人とかロックスターは、きっと何万人もいるんだろうなぁ。自分は違う! 自分には一生、誰一人として現れないだろう。なぜならこのハイエロファントグリーンが見える友達は誰もいないのだから)子供の頃の花京院は既に、小柄なハイエロファントグリーンと共にあった。(見えない人間とは、真に気持ちが通うはずが無い!)固くなだった花京院。(ジョースターさん、承太郎、ポルナレフ、アヴドゥルに出会うまでずっと、思っていた。アヴドゥルとイギーのことを考えると、背中に鳥肌が立つのはなぜだろう? それは目的が一致した、初めての仲間だったからだ。DIOを倒すというこの旅、数十日の間だったが、気持ちが通い合っていた仲間だったからだ!)
花京院はハイエロファントグリーンの触手を時計塔に掛け、時計塔に降り立った。(こいつを昔のように、誰にも気付かせなくしてやる! DIOの正体を暴き倒す為、完璧に気配を消してやろう!!)
2に続く
(子供の時から思ってた。街に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。しかし普通の人達は、一生で真に気持ちの通い合う人が一体、何人いるだろう? クラスメートのアドレス帳は友人の名前で一杯だ。50人くらいはいるんだろうか? 100人くらいだろうか? 母には父がいる。父には母がいる。自分は違う! テレビに出ている人とかロックスターは、きっと何万人もいるんだろうなぁ。自分は違う! 自分には一生、誰一人として現れないだろう。なぜならこのハイエロファントグリーンが見える友達は誰もいないのだから)子供の頃の花京院は既に、小柄なハイエロファントグリーンと共にあった。(見えない人間とは、真に気持ちが通うはずが無い!)固くなだった花京院。(ジョースターさん、承太郎、ポルナレフ、アヴドゥルに出会うまでずっと、思っていた。アヴドゥルとイギーのことを考えると、背中に鳥肌が立つのはなぜだろう? それは目的が一致した、初めての仲間だったからだ。DIOを倒すというこの旅、数十日の間だったが、気持ちが通い合っていた仲間だったからだ!)
花京院はハイエロファントグリーンの触手を時計塔に掛け、時計塔に降り立った。(こいつを昔のように、誰にも気付かせなくしてやる! DIOの正体を暴き倒す為、完璧に気配を消してやろう!!)
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