羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

ジョジョの奇妙な冒険~スターダストクルセイダース~ 1

2015-06-06 22:29:36 | 日記
花京院はハイエロファントグリーンの触手を、ジョセフはハーミットパープルの棘の蔓を、高層の建物に掛けて中空を移動してゆく。DIOは鉄塔の上からそれを見ていた。花京院は自分を乗せて中空を移動するハイエロファントグリーン見ながらいつものように思い出していた。「お宅の典明君は友達を全く作ろうとしません。嫌われていると言うより、人と打ち解けないんです」小学生の頃、担任はそう母に伝えていた。「それが、私にも何が原因なのか」母も困惑していた。
(子供の時から思ってた。街に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。しかし普通の人達は、一生で真に気持ちの通い合う人が一体、何人いるだろう? クラスメートのアドレス帳は友人の名前で一杯だ。50人くらいはいるんだろうか? 100人くらいだろうか? 母には父がいる。父には母がいる。自分は違う! テレビに出ている人とかロックスターは、きっと何万人もいるんだろうなぁ。自分は違う! 自分には一生、誰一人として現れないだろう。なぜならこのハイエロファントグリーンが見える友達は誰もいないのだから)子供の頃の花京院は既に、小柄なハイエロファントグリーンと共にあった。(見えない人間とは、真に気持ちが通うはずが無い!)固くなだった花京院。(ジョースターさん、承太郎、ポルナレフ、アヴドゥルに出会うまでずっと、思っていた。アヴドゥルとイギーのことを考えると、背中に鳥肌が立つのはなぜだろう? それは目的が一致した、初めての仲間だったからだ。DIOを倒すというこの旅、数十日の間だったが、気持ちが通い合っていた仲間だったからだ!)
花京院はハイエロファントグリーンの触手を時計塔に掛け、時計塔に降り立った。(こいつを昔のように、誰にも気付かせなくしてやる! DIOの正体を暴き倒す為、完璧に気配を消してやろう!!)
     2に続く

ジョジョの奇妙な冒険~スターダストクルセイダース~ 2

2015-06-06 22:29:27 | 日記
「おい、承太郎!」盗んだバイクで走っていると後ろのポルナレフが示してきた。大破したジョセフ達の軽トラックだ。承太郎は近くにバイクを停めた。「粉々だぞ」「上だ」承太郎はジョセフ達の行動を察し、ビルを見上げた。
DIOはザ・ワールドと思われる金色の奇妙な光を纏ってビルの屋上を跳躍しながら移動していたが立ち止まった。「前方に花京院とジョセフしかいない」離れた位置でジョセフと花京院が逃げずにDIOを待ってる風だった。「なるほど、二手に分かれて挟み撃ち。背後からは承太郎とポルナレフがつけてきているというわけか。無駄なことを!」DIOは鼻で笑い、ふわりっと重さが無いように前方のビルに跳び移ろうとした。その着地と同時に! ギリィィッ、DIOは緑色に光るワイヤーのようなモノを踏み、同時に周囲から放たれたエメラルドスプラッシュの宝石弾に襲われた!!「フゥッ?!」驚きはしたが超人的な身体能力で全弾素手で弾き、飛び退くDIO!
その飛び退いた先にも、ギリィィッ! 緑のワイヤーが!! また素手で弾くDIO !(花京院のハイエロファント!)DIOは中空で逃れようとするが退いた先々で緑のワイヤーに掛かり、エメラルドスプラッシュの自動攻撃を連続で受けた!!「フンッ!」全て素手で弾こうとするDIO !「ハイエロファントグリーンの結界!!」ワイヤー自体が邪魔になり、逃れられない!!「のぁッ!」DIOは腕で弾き難い角度からの宝石弾を蹴りで弾くが、腕に一発受け、舌打ちをした。 「んん?!」楼閣の上で、足を振り上げたまま、DIOは気付いた! 全方位を多重に! 緑の光るワイヤーに囲まれている!!「これは?」「そうだ!!」花京院はDIOに比較的近い鉄塔の頂点に立っていた。「触れれば発射されるハイエロファントの結界は! 既にお前の回りに半径20メートル!! お前の動きも、
     3に下ろす

ジョジョの奇妙な冒険~スターダストクルセイダース~ 3

2015-06-06 22:29:17 | 日記
ザ・ワールド動きも! 手に取るように探知できる!!」驚いたような顔をしていたDIOだったが、上げていた足を一応ややこしいのでスタンドワイヤーに掛からないように気を付けて降ろし、また鼻で笑った。
ジョセフ別の高層ビルの陰から様子を伺っていた。対峙するDIOと花京院! 先程、DIOが蹴りで宝石弾を弾いて損壊させたビルの看板が崩れ落ちた!「喰らえDIO!! 半径20メートル! エメラルドスプラッシュを!!!」花京院はDIOが触れるまでもなく、全方位のハイエロファントグリーンの結界からエメラルドスプラッシュを放った!!「間抜けがッ! 知るがいい、ザ・ワールドの真の能力はまさに、世界を支配する能力だということを!!」スタンド発動前から既に世界が減速したかのようなDIO!(出してみろDIO! スタンドを!!)花京院は見極めようとしていた!「ザ・ワールド!!!」DIOは能力を発動させた! ドワワンッ!!!
全宝石弾は出現したザ・ワールド諸ともDIOに撃ち込まれように見えたが次の瞬間、「なぁッ?!」全弾消えていた。そして、ドゴゥッ!!! 花京院は腹部から血しぶきを上げ、後方に吹き飛ばされた!! 見ていたジョセフは呆気に取られた。
「え? 花京院ッ?!!」花京院は後方のビルの給水槽に激突し、これをブチ抜いた!!(い、一体、何が起こったのだ?)水槽から水が溢れる。自分の腹部に風穴が空いていた。(殺られてしまったのか?)体は動かせなかった。(ダメだ、致命傷のようだ。声も出ない)ハイエロファントグリーンの結界が氷柱が溶けるように崩れさってゆく、視界に時計塔が入った。(5時15分。日本は今、夜の12時頃か。父さんと母さんは何をしているのだろう? もう眠っているのだろうか? 心配掛けてすいません)家族とは別に、奇妙な疑問を感じていた。(僕のハイエロファントの
     4に続く

ジョジョの奇妙な冒険~スターダストクルセイダース~ 4

2015-06-06 22:29:03 | 日記
結界は触れるモノが手に取るようにわかる。だが、今、結界はDIOによって全部一度に切断された)結界の崩壊が進み、切れたスタンドワイヤー自体も落ちながら消えてゆく。(なぜ、1本1本ではなく、少しの時間差も無く、1万分の1秒の差も無く)アドレナリンが出ているらしく、全てがゆっくり見えていた花京院。遠くのビルから悲痛な顔で手を伸ばすジョセフの動作も緩慢に映る。(半径20メートルの結界は同時に切断されたのか? なぜ? 少しの時間差も無く、なぜ? 同時に?)必死で敗れた瞬間、認識できたことを思い出す花京院の体から白い煙りのようなモノが立ち上ぼり始めた。
「花京院! 不味い! ハーミット、はッ?!」何かしようとしたジョセフだったが、気配に振り返った! DIOだ!! マントを付けていない。「ジョセフ、次はお前だ」完全に宙に浮いていたDIOは首まで覆う襟布を引き下げ、首の繋ぎ目を見せ付けた。「このジョナサンの肉体が、完璧に馴染むにはやはりジョースターの血が一番しっくりいくと思わんか?」「DIOォッ!!」荒ぶるジョセフ!
(なぜ、同時に、少しの時間差も無く?)虫の息の花京院はまだ思考することを諦めなかった!(時間差、時間、時間)残ったハイエロファントグリーンの一部が次々砕け散ってゆくなか、時計塔が再び目に入った。その針。(時計!)花京院は閃いた!(わ、わかった、ぞ。なんてことだ。考えられない! 伝えなくては、この恐ろしい事実を!!)ハイエロファントグリーンの結界は消えた。(なんとかして、ジョースターさんに伝えなくては、このままでは、皆が、負けてしまう!)
ジョセフはDIOと対峙した!「よくも花京院を! その体、エリナお婆ちゃんの為にも返してもらうぞ!!」「エリナ? ああ、あの田舎娘のことか。くだらん。お前は血を吸って殺すと予告しよう!!」
     5に続く

ジョジョの奇妙な冒険~スターダストクルセイダース~ 5

2015-06-06 22:28:52 | 日記
DIOの宣言にジョセフがやや怯む中、花京院は力を振り絞り、やや朧気なハイエロファントグリーンを出現させ、エメラルドスプラッシュの構えを取った!! いよいよ打ち出そうとしたが、「ブボォァッ!」発動の負荷耐えられず、花京院は吐血し、エメラルドスプラッシュを打ち出せずにハイエロファントグリーンは崩れ去った。「ジョセフ・ジョースター!! 死ねぇいッ!!!」DIO は中空からジョセフに突進した! 花京院は目を見開く!! ハイエロファントグリーンが出現し、エメラルドスプラッシュを放つ!! 宝石弾はDIOではなく、背後の時計塔の針を撃ち抜き、破壊した!!「うお?!」驚くジョセフ。「ん?」DIOも動きを止めた。
ハイエロファントグリーンは完全に消え去った。「最後のエメラルドスプラッシュ」「んん?」ジョセフは疑問を感じた。「なんだ? あらぬ方向を撃ちおって、断末魔、最後の雄叫びを上げ、華々しく散ろうということか? フンッ」呆れるDIO。(馬鹿な、花京院はこんな時に意味の無いことをする男では無い! なぜあんな方向へ?!)ジョセフは意味を読み取ろうとした!(何か伝えたいことがあるのか?!)花京院は力を失っていった。(これが精一杯だ。ジョースターさん、気づいて、下さい。伝わって、下さ、い)花京院は、息を引き取った。
「花京院ッ! ハーミットパープル!!」ジョセフはスタンドの棘で中空のDIOを縛り上げた!「喰らえ! 太陽のエネルギー! 波紋!!」棘越しに波紋を打ち込もうとするジョセフ!!「老いぼれがぁッ! 貴様のスタンドが一番生っちょろいぞぉッ!!」DIOは波紋が届く前に力付くで棘を散切り破った! 即座にビルを飛び降りるジョセフ!「逃がすかぁ!!」飛行して追うDIO!「てぁッ!」ジョセフはハーミットパープルを時計塔に放ち自身を引き上げた! さらに追うDIO!
     6に続く