使い物にならないのは主婦だけじゃないですよ!

2014年11月24日 | 日記

主婦3年すると使い物にならない?

株式会社トランタンネットワーク新聞社代表:藤本裕子さんの、自分自身の反省を交えた言葉です。

藤本さんは全日空に客室乗務員として勤務後結婚、3人の子どもを出産し、子育てをしながら慶応大学を卒業しています。その後働くお母さんのための新聞を作ったり、子育て支援関連の様々な活動をされています。

藤本さん自身、10年間の専業主婦生活を送った後新聞づくりを手掛けており、「主婦は使い物にならない」はまさに自分自身のことだと言います。

社長の藤本さんを筆頭に、スタッフは全員専業主婦歴5年、10年という人ばかりで、「主婦は使い物にならない」を地でいくような状態だったと言います。

お母さんの会社だから融通がきくだろう、そう思って仲間になっても、わずか3日で挫折していく人もいたとか。

主婦3年すると使い物にならないのはなぜか?

家庭の中で、自分中心に物事を進めているので、つい相手のことや社会への意識が薄くなりがち、と藤本さんは指摘しています。

藤本さんが主宰した子育て関連の講演会などでは、遅刻する人が3割、当日のキャンセルは2割。雨が降ればその割合はもっと多くなるといいます。講演会が定刻に始まることはまれで、たいがい10~15分遅れでスタートし、主催者も「お母さんだから仕方ない」とあきらめているそうです。

小さな子どもをかかえていれば、突然の発熱やケガ、おもいがけないアクシデントなどは避けられません。とはいえ、この数字は看過できません。

藤本さんは「お母さんだからこそ、時間を守りましょう」と呼びかけていたそうです。

私も過去に、主婦が多く働く大手ファーストフードチェーン店で働いたことがありますが、社会性に欠けると言われても仕方がないような方が確かにいました。小さな子どもが数人いれば、遅刻や早退、欠勤が多くなるのは避けられません。会社側もそれを承知の上で雇用しているのですから、そのこと自体は責められるべきことではありません。ただ、子どものことも含め、自分自身や家族の事情で欠勤等せざるを得ないときの連絡の仕方などに、あまりの幼稚さ・身勝手さ・他者への配慮のなさが目立ち、苦々しく思いました。正規雇用の社員は店舗にたった一人だけですから、しわよせは同じ立場の主婦にいきます。

でも私はだから主婦は使い物にならない、とは思いません。

「主婦3年したら使い物にならない」は、ある意味古き良き時代の遺物なのでは?と思います。子どもの多寡にかかわらず、専業主婦をできる人は今の時代、非常に少ないと思います。50代以降の方であれば、経験はあるかもしれませんが…

使い物にならないのは、主婦だけではないのが今の時代です。私は特別養護老人ホームに6年間ほど勤務した経験があります。政府主導の雇用政策の下、ずいぶん多くのいろんな方が介護の仕事に就くのを見ました。中には40代50代の男性の方もいました。諸事情があっての介護業界への転職だったとは思いますが、正直に言いますね。ほんとうにひどい有様でした。老人ホームというところは家事仕事が意外に多いところですので、年配男性にとって未知の世界であることは確かです。けれども、家事ができないから「使えない」のではありません。あまりにも仕事に対しての姿勢がひどいのです。ひどいといっても抽象的でわかりませんか…「なめている」と言えばわかりやすいかもしれません。利用者である高齢者や同僚(女性や若者が多いですから)への侮り、介護という仕事への侮り、それでいて施設長などに対しては卑屈なまでのお愛想…

エコノミストの浜矩子さんが、雑誌ビッグ・イシューのコラムの中で、雇われ力という話をしていましたが、雇われ力がないと、雇われても長続きしません。

主婦だけの話ではないのです。

とはいえ、子育ての後の就労に不安がある人が多いのも確か。藤本さんがこんなアドバイスをしています。

地域の子ども会や町内会、幼稚園や学校のPTAに積極的に参加すること。これらは、いってみれば再就職のOJT(実地訓練)のようなもの。仕事の技術やノウハウはある程度時間と訓練で解決できる。一番大事なのは、人とのコミュニケーション。

だそうです。介護事業に参入してくるおじさん、わかりましたか!!家事ができないから疎まれるんじゃないですよ!介護が下手だから女性や若造に叱られるんじゃないですよ!!

 

 

 

 

 

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施設に入所して生まれて初めて靴下をはいた女の子

2014年11月22日 | 日記

(児童養護)施設に来て一番うれしかったことは何?

施設の職員に聞かれた女の子は「生まれて初めて靴下をはいたこと」と答えたという。

父子家庭に育った彼女は、父親がダムやトンネルの仕事をしており、1か月間家にいないことがよくあった。そのあいだ兄が小さな彼女の世話をしていた。しかし、その兄は中学生になると、彼女に凄まじい暴力をふるうようになった。小学5年のときに保護されて施設に入る。

雨宮処凛さんが「子どもの貧困」についての集会に参加したときに聞いたはなしである。

この日本に、15歳になるまで一度も靴下をはいたことがない子どもがいるなんて、信じられるだろうか?(親の教育方針ではかない子どもとかはいるかもしれないが…)

「常識」とか「普通」とか「当たり前」という点で、そこから外れている。だが、私たちが自分の経験だけで「常識」の類にいれているものは、どれくらいの人が「普通」にやっているのだろうか。

私は里親資格を持っているので、児童相談所が行う里親研修会や、里親さんたちの集まりに行くことがある。先日も研修会があり、ある里親さんが「聞いてよ~」と、預かった子どものビックリ体験を聞かせてくれた。

中学生の女の子が家に来て、初めての入浴の時、浴槽にお湯をいれたら、その女の子は「どうしてお湯を入れるの!!??」とびっくりして、パニック状態になったというのである。女の子は自宅の浴室でお湯に浸かったことがなかったようで、いつもシャワーだけだったそうだ。浴槽の中は物置になっていて、いろんなものが置いてあるとのこと。クローゼットや押入れを水浸しにされたら怒るのと同じようなかんじか…その里親さんはとにかくびっくりしたようで、「お風呂に入ったことがないなんて信じられない」と言っていた。

だが、何人かの子どもを預かったことのあるベテラン里親さんは、「自分の家でお風呂に入ったことがない子、いっぱいいるよ」と言います。浴室が物置になっている家庭が多いとのことでした。

講師の方が紹介してくれたエピソードで印象的だったのは、ある中学生男子のはなしです。

夕飯時に「お腹すいたでしょ?」と里親さんが聞いても、その男の子はいっつも「別に」と言って、2~3杯ご飯をおかわりするのです。何日も何日も同じことが続きました。里親さんはもう意地になってます。「なんで素直にお腹すいたって、言えないんだろ!!絶対言わせてやる~」と思ったようです。もうテーブルをひっくり返したいくらいだったかもしれません。ガマンの限界が来ていたかもしれません。それでもその里親さんは、ケンカする代わりに、男の子にこう聞きました。「○○くんて、どんなときお腹すくの?すくときあるでしょ!!!」

彼の答えはこうでした。

「そうっすね…うちの母親、2~3日メシ作らないことよくあったんですよ。丸1日食わないと、腹減りますね」

彼にとっての「お腹がすいた」は飢餓状態だったのです。

私は丸1日食事をしなかったことなんて、これまでの人生で一度もありません。健康にも恵まれていたので大きな手術などもしたことがありませんし。1食や2食を食べ損ねたことが数回あった程度です。飢餓状態など経験したことがないのです。自分の経験だけではとうてい理解できないことが自分たちの生きる世界にはあります。

経験は確かに大事なのだけれども、自分のこれまでのささやかな、もしかして人によっては、誇らしい経験が何の役にも立たないことに衝撃を受けることがあります。そんなときには、どうすればいいのか…

自分1人ではどうにもならないです。自分には経験のないことでも、他の誰かが経験しているかもしれません。里親に限らず、仕事でもなんでもそうです。人の知恵を借りましょう!

 

 

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今回の選挙、選択肢がなくて困ってませんか?

2014年11月21日 | 日記

あなたは今、砂漠の真ん中で穴を1つ掘りあげてキャンプに戻るところです。ガラガラ、ジー…音のするほうを見ると、大きなガラガラ蛇がすぐ横でとぐろを巻いています。ガラガラ蛇は冷ややかな目であなたをじっと見ています。あなたが取るべき行動は?

A ぶつくさ言う

B じっくり眺めて観察する。そうしておけば、後でしかるべき筋に報告するとき自信が持てるから。

C シャベルでぶったたく。

D 見なかったフリをして、口笛を吹きながらずんずん歩く。

E 友達になろうとする。

どれを選びますか?

この選択肢から選ぶのか…そりゃ無理だ!と思ったあなたはなかなかです!正解は…

まわれ右して超特急で蛇から離れる。ただし、走るな、早足で。

実はこれ、アメリカの児童文学者:ルイス・サッカーの『道ROAD』のなかに出てくるサバイバルテストの一つです。

ルイス・サッカーは言います。

これはガラガラ蛇のテストじゃない。選ぶとは?決断するとは?それを知るテストである。

何を選ぶか、どう決めるか、人任せにしちゃいけない。人の答えはあてにならない。この世界で生き延びようと思ったら、どんなときも決断を誤ってはいけない。

選択肢がならんでいてもいなくてもだ!

タイムリーなアドバイスですね!

私たちは人生において、往々にして選択肢がずらーっと並んでいると思ってしまう。情報が多すぎて選ぶのに苦労しちゃう…なんて思ってるかも。ほんとはゴミのなかから自分にとっての宝を探さなきゃいけないのにね…

さて、年末に向けて忙しいこの時期に、選挙が始まりますね。それどころじゃない!という人、そもそも関心のない人が多いと思います。

投票するだけの価値ある政党や政治家がいない。だから投票しないという人も多いでしょう。ガラガラ蛇のテストでいえば、Aのぶつくさ言うやDの無視でしょうか。

多くの人がこの選択肢を選んだ場合、笑いが止まらない政党はどこでしょうか…

最悪の選択肢しかない場合、何をどう選べば究極の最悪を避けられるのか。最悪度合いが少しでも少ないのはどの政党、どの政治家なのか…

大義なき選挙にどう向き合えばいいのか…

信を問うって、何の?はてな?ちゃんなのはわかっていたけど…

ルイス・サッカーからのサバイバルゲームをもうひとつ

あなたの名前は?

A ゲロ袋

B はなたれ

C いもむし

D デビダベ(?)

E ハンナ

やさしい質問でしょ?たとえ選択肢に自分の名前がなくたって、自分の名前を知っているのは自分だけ!自分が誰なのかは自分がちゃんと知っている。

選挙だろうと、仕事の悩みだろうと友人や家族の悩みだろうといっしょ!

自分自身と疎遠になってはいけないよ、ということみたいです!

ルイス・サッカーの『道ROAD』は『穴HOLES』という本の主人公である10代の少年スタンリー・イエルナッツが教えるサバイバル術といったスタイルで書かれています。

ついてないこと続きの貧乏な少年スタンリーが無実の罪で、砂漠の真ん中にある矯正施設にぶちこまれ、くる日もくる日も穴掘りをさせられます。決死の脱出を果たし、どこかにある約束の地を目指すのですが…

すーっごく面白いのでぜひ読んでみてくださいね!!

 

 

 

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仕事ができる人にはペナルティではなくご褒美をあげましょう

2014年11月20日 | 日記

数年前の教育雑誌を整理していたところ、子どもの勉強について、ちょっと面白いことが書かれていました。

勉強で大切なことは「集中すること」であり、長く勉強すればいいのではありません。

もっともです。でも、やりがちなのが次のようなこと。

「このドリルを20分でやったら遊びに行っていいよ」と言い、子どもが遊びたい一心で集中力を発揮して10分で仕上げると、「よくできたね!はい、もう1枚」とプリントを渡してしまう。

子どもは次回からは決して速くやろうとはしない。とにかく、20分座っていればいいことを学習してしまい、ダラダラと勉強してしまう。これでは、子どもに芽生えた集中力の芽を摘み取ってしまうようなもの…陰山英夫さんのおはなしです。

大切なことは勉強時間を短くすること。短い時間の中で集中力を高めさせることが重要。

なんかこれ仕事にも通じるはなしだと思いませんか。

仕事の後に楽しみがあれば、誰だって仕事に精が出ます。家に帰りたくない人がグズグズ残業しているのはよくあることですから…

でも、その楽しみのために頑張ったのに、それを当たり前として、次々と仕事を押し付けられたら嫌になります。

ドリルをもう1枚…のような例は、新入社員に対してやりがちのように思います。「できる」となると、ドドンと仕事を与える、というか押し付けてしまっていることがないでしょうか?

実力以下のことをずっとやらせておくのも本人のやる気を削ぎますが、いっぺんに押し付けるのはそれ以上に損失が大きいです。でも、余裕のない職場が多いせいか、最初が肝心とばかりに張り切っている新入社員の心や体の悲鳴も聞こえないかのように、加減を考えずに体育会系のノリで押し切っている人が多いようです。

日本人は残業が多い割に中身が薄く、仕事の効率が悪いと言われています。労働者本人の問題とされることが多いようですが、顧客の幸せや社会貢献などといった心地よい言葉でやる気を喚起しても、果実が得られなければがんばりは続きません。

短い時間で成果を挙げられる人に仕事が集中していませんか?その人は過重労働になっていませんか?

「ありがとう」の言葉は誰だって嬉しいものですが、ワタミCEOの渡邊氏ではありませんが、人間はかすみを食べて生きてはいけません。

 

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バスの乗り方わかりますか?

2014年11月19日 | 日記

バスの乗り方を知っていますか?

乗車入口、整理券の有無、料金の支払い方(先払いなのか後払いなのか等)停車場所、時刻、ルートなど、バス会社やバスの種類によって様々であり、どうもよくわからない、利用は面倒くさい、そう思っている人いませんか?

実は私はバスの乗り方がよくわかっていなくて、バスが目の前に停まっているのに、運転手さんに尋ねる勇気もないまま、見送った経験がよくあります。見送った後、1時間に1本しかない、目的地に近い場所に停まるバスだと知った…なんてこともありました。

北海道の十勝バスが、経営難に陥った時、300軒を1軒1軒訪ね、非顧客にバスを利用しない理由をヒアリングしたところ、「不便」という理由とともに、「乗り方がわからない」という意見があったそうです。

顧客は乗り方を知っているとの前提で対策を講じていただけに、にわかに信じられなかった。社長さんの言葉です。

すぐにテレビCM等でバスの乗り方を告知すると、乗客数が増えたということです。

バス会社の人はお客さんがバスの乗り方を知らないなんて夢にも思わなかったのですね。

これ、バスに限ったことじゃありません。自分の仕事や生活を振り返ってみると、相手が知っていることを前提として物事をすすめていることがとーっても多いです。実は前提が間違っていたりするのですが、気づかないのです…

十勝バスの「そうだったのか!」をもうひとつ。

ある日お客さんから「バスで市役所や病院へ行きたい」という要望が届いたのです。バスは通常、これらの施設を利用できるよう運行しています。しかし、乗り方と同様、そのことが顧客に浸透していなかったのです。どのバス停を利用すればどの施設に行けるかが一目でわかる目的別時刻表を作成して配布したところ、1年後乗車率が20%アップしたそうです。

顧客にとってバスは移動の手段であって目的ではない。顧客は路線沿いにある施設で目的を果たすために乗車したいんだと気づき、日帰り商品パックを考案し、増収を達成。

仕事で成功されている方からみたら、当たり前のことかもしれません。でもその当たり前のことが多くの人ができないのです…

だって世の中わからないことや不便なことだらけだもの…

自分の仕事もきっと同じなんだと思う!!

 

 

 

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