高齢社会をよくする女性の会・理事長の樋口恵子さんが、70代女性からの「嫁いで近県に住む娘から、帰省のたびに、不要なものを捨てて整理するよう言われているが、今の生活に不自由はなく片付ける気にならないが、どうしたらいいか」という質問に対し、名回答をしておられます。
私は娘さんの気持ちがよくわかります。不要なものをため込んで死なれたり、施設に入所されたりしたら家族はたまりません。『親の家を片付ける』系の本が売れているのも頷けます。たまった新聞を処分したら何トントラックだかで2台分になっただの、不用品の処分に何十万円かかっただの、片付け終わった後寝込んだだの、兄弟姉妹間で大ゲンカになっただの、離婚しただの、親が死んで何年も経っているのに、いまだに思い出して腹が立つだの、親の家の片づけは子どもの生活を破壊します。娘さんが帰省のたびにうるさく言うのはもっともです。
でも…自分がため込んでいるものを思うと、やはりすぐに取り掛かることはできないのです…
樋口恵子さんは現在80代で、娘さんと同居されているそうです。娘さんから本や資料の山に怒りの目が向けられることがあっても無視しているそうです。
娘さんにとってはゴミ同然でも樋口さんにとっては人生の集積。立派な品物です。ただし、娘さんが足を滑らせないよう、紙などは散らかさず家の中に道を確保しているとのこと。
樋口さんは、自分の遺品処理にかかる費用をちゃんと準備しているそうです。めぼしい物は形見に残し、その他のものは家族でも清掃業者でも片付けてくれる人にその費用分を渡すつもりでいりとのことです。
いいこころがけです。いつかしなきゃ…とぐずぐず考えあぐねているうちに片付ける体力も気力もなくなってしまいます。500円玉貯金でもなんでもいいので、今すぐに片付けに取りかかれない人は小金をためるのもひとつの手です。
私は長い間夫婦喧嘩の原因となっていた不用品をようやく、自宅でのガレージセールと福祉施設のバザーで処分しました。一旦片付け始めると家から物が少なくなるのが快感となります。なんで今の今まで後生大事に取っておいたんだろう?と不思議に思うほどいらないものが多いです。
元気な方は不用品の処分とご近所との交流を兼ねて自分で処分してみてください。
そんな体力もうない…という人は小金の積み立てで。
現役世代で忙しい人は、ストレス解消に物を買うのをやめて、そろそろ身の回りの整理をしてください。ポックリ死んで困るのは周りの人だからね!!