今すぐに片付ける気のない人はお金を残しましょう

2014年11月18日 | 日記

高齢社会をよくする女性の会・理事長の樋口恵子さんが、70代女性からの「嫁いで近県に住む娘から、帰省のたびに、不要なものを捨てて整理するよう言われているが、今の生活に不自由はなく片付ける気にならないが、どうしたらいいか」という質問に対し、名回答をしておられます。

私は娘さんの気持ちがよくわかります。不要なものをため込んで死なれたり、施設に入所されたりしたら家族はたまりません。『親の家を片付ける』系の本が売れているのも頷けます。たまった新聞を処分したら何トントラックだかで2台分になっただの、不用品の処分に何十万円かかっただの、片付け終わった後寝込んだだの、兄弟姉妹間で大ゲンカになっただの、離婚しただの、親が死んで何年も経っているのに、いまだに思い出して腹が立つだの、親の家の片づけは子どもの生活を破壊します。娘さんが帰省のたびにうるさく言うのはもっともです。

でも…自分がため込んでいるものを思うと、やはりすぐに取り掛かることはできないのです…

樋口恵子さんは現在80代で、娘さんと同居されているそうです。娘さんから本や資料の山に怒りの目が向けられることがあっても無視しているそうです。

娘さんにとってはゴミ同然でも樋口さんにとっては人生の集積。立派な品物です。ただし、娘さんが足を滑らせないよう、紙などは散らかさず家の中に道を確保しているとのこと。

樋口さんは、自分の遺品処理にかかる費用をちゃんと準備しているそうです。めぼしい物は形見に残し、その他のものは家族でも清掃業者でも片付けてくれる人にその費用分を渡すつもりでいりとのことです。

いいこころがけです。いつかしなきゃ…とぐずぐず考えあぐねているうちに片付ける体力も気力もなくなってしまいます。500円玉貯金でもなんでもいいので、今すぐに片付けに取りかかれない人は小金をためるのもひとつの手です。

私は長い間夫婦喧嘩の原因となっていた不用品をようやく、自宅でのガレージセールと福祉施設のバザーで処分しました。一旦片付け始めると家から物が少なくなるのが快感となります。なんで今の今まで後生大事に取っておいたんだろう?と不思議に思うほどいらないものが多いです。

元気な方は不用品の処分とご近所との交流を兼ねて自分で処分してみてください。

そんな体力もうない…という人は小金の積み立てで。

現役世代で忙しい人は、ストレス解消に物を買うのをやめて、そろそろ身の回りの整理をしてください。ポックリ死んで困るのは周りの人だからね!!

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子どもたちを家庭で育てるという選択肢

2014年11月17日 | 日記

老後の生活は老人ホームのみ、しかも空いてるかどうかわからない…

こんな選択肢しかなかったらどうしますか?

実はこれ、先日の「里親を考える集い」で講師の方が社会的擁護を必要とする子どもの現状を、要介護状態になった時の老後の生活に例えて来場者に投げかけた質問です。

現在なんらかの事情があって親といっしょに暮せない子どもたちの9割が児童養護施設で暮らしています。里親委託されているのは残り1割だけです。

施設は悪くて里親家庭はいい、という家庭礼賛の話をしているわけではありません。厳格な調査のうえで里親登録をしているとはいえ、里親家庭だって状況は一般家庭と同じです。経済的なリスクにさらされることもあれば、里親が病気になったり、里子を虐待してしまうということだってあります。里親の問題点は多々あるにしても、選択肢の一つとしてはあまりにも少なすぎるというのが現状です。

児童養護施設等を巣立った子どもたちのうち、就労によって収入を得ているのはわずか4割です。生活保護などの公的扶助が主な収入源である人が24%、収入のない人が約1割。公的年金未加入が24%、加入しているかわからない人が21%。医療保険未加入者が10%、加入しているかわからない人が13%。そもそも連絡がとれる人自体が5分の1ほどです。

社会保険制度が崩壊してしまうとか、この分じゃ税金も納めていないだろう、税収が減るわけだ…とか、そんな話ではないのです。(そういう問題もあるのですが…)若い者がこれじゃあ、今後どうやって多くの高齢者を支えていくんだとか、これじゃあ結婚も無理だろう、ますます女は子どもを産まなくなるのか…とか、そんな話でもないんです。(そういう問題だってもちろんあるんですよ…)

いったいなんのために子どもたちを保護して社会に送り出しているのか

問われているのはそこだと思うのです。

子どもの教育や今流行の女性の活躍とかいうものも同じことですが、強い国づくりのために子どもをしっかり教育するとか、就労人口が減るので女性にも活躍していただこうとか、それは全くの本末転倒ですよね。なんで富国強兵のために子どもが教育されなきゃならないんですかね?安倍総理が目指してるのは強兵のための富国でそのための教育でしたっけ?なんで働き手がいないからって女や外国人を連れてこなきゃならないんですかね?子ども自身や女性自身がどうであるかっていう視点がゼロですよね、この考え方には。

社会的擁護を必要とする子どもに話を戻します。

生活保護を受けて生きるのって、お気楽でうらやましいことでしょうか。国が食わせてくれるなんていいね~。今現在十分な収入のある人や十分とはいえないまでもなんとかかつかつ生活している人たちは、生保受給者をほんとうに羨ましいと思っているでしょうか。生活がかなり厳しい人のなかには、自分だって保護されたい…と思っている人もいるかもしれません。そう思っていてもさっさと申請できないのはなぜでしょうか?なんらかの思いがあるからだではないでしょうか?生保がそれほどお気楽でいいものなら、働くのをやめてさっさと受給者になればいいだけです。

不本意ながら…というのが多くの受給者の偽らざる現状だと思います。10代20代で生活保護を受けることへの批判は多いと思います。でも、高齢者ならまだしも十分働けるはずの若者がなぜ?という疑問はもっともでもあるのです。なぜ?なぜ?なぜ?

社会に出て生きていくだけのスキルを身に着けることができない、しなくてはならない経験をまったくしないで成人してしまう、生活の基盤が全くない、こういう状態で広い世界に出て行かなければならない。これがどういうことなのか。

自分で働いたお金で生活ができる、妻子を養うことができる。これは損なこと、バカバカしいことですか?生活保護を受ければいいのに、あくせく働いて、と思いますか?多くの人が、生活できるだけの、妻子を養えるだけの収入を得ることを誇り・喜びと感じていると信じています。

いきなりですが、結論です。

里親になってみませんか?

現在里親さんは専業主婦家庭が多いと思います。研修会講師のNPO法人・キーアセットの渡邊守さんは、パートにでるのと同じくらいの里親手当がでるので、単純に収入だけでいえば、パートの代わりに里親という選択もあり得るという話をされていました。もちろん、里親は労働ではないので、パート代わりにという簡単な気持ちではやれないということを強調したうえで、です。それでも私はこの考え方には賛成できません。仕事をしながらでは里親ができないというのであれば、里親の普及はすすみません。パート代わりにやるんじゃなくパートあるいはフルタイムで働きながらやりましょうよ。あるいは自分で起業してみてもいいと思います。それこそ、最初のうちはパートに出たつもりで、パートの収入程度を目指してもいいと思います。

里親について知りたい!聞きたい!という方ご連絡くださいね

 

 

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軽い気持ちで危険ドラッグ…ではないんですね!

2014年11月15日 | 日記

危険ドラッグ法案が成立する見通しとのことです。危険ドラッグとはかつては脱法ドラッグと呼んでいたものですが、そもそも危険ドラッグとはいかなるものなのでしょうか?

自殺やメンタルヘルス、ネット・コミュニケーションの分野で執筆活動を行うフリーライターの渋井哲也さんが、規制するだけでは足りないとして、取り組みについて書かれています。

危険ドラッグとは、法律の規制を逃れるために生み出された新型の薬物である。世の中には様々な薬物が存在し、規制の方法は薬物規制の条件が化学式によって定められているため、薬物の知識を持った人間が、ほんの少し化学式を変化させた薬物を生み出してしまえば、どれほど危険な効果をもたらすものであっても、法律で取り締まることはできない。行政は次々と危険ドラッグを取り締まる規定を重ねているが、薬物を作り出す側はそれを上回るペースで新たな危険ドラッグを生み出してしまい、いたちごっこのような状態に陥っている、ということです。

新種の危険ドラッグが市場に出回って約1か月ほどで規制されてしまえば、皮肉なことだが果たしてその薬物がどのような効果があったのか検証できず、今後の方針に生かせない。市場に出回る危険ドラッグが、無害なものなのか、自傷・他害を引き起こし最悪の場合死へと至る危険な薬物であるかは使ってみない限りわからない。覚せい剤や大麻よりも危険な面があるともいえる、として

名称を変えただけでは本当に伝えるべき相手には伝わらない。今の若者たちの多くは、不良的なものにあこがれて危険ドラッグに手を出すわけではない。かっこいいからとか、ちょっと危ないことをしてみようという気持ちで薬に手を染めているのではないと言います。

危険ドラッグには、人間の生きづらさといった問題がかかわっているため短期間に解決策を見つけ出すことはできない。危険ドラッグは奇行や暴力、自傷行為を引き起こすだけでなく、依存性が強い場合もあるので、規制に引っ掛かって手に入らなかった人が人生に絶望して自殺してしまうということも起きているということです。

渋井さんは、危険ドラッグ問題の専門家を増やし、専門家同士をつなぐネットワークを構築し、政府主導で危険ドラッグ総合研究所のようなものを設立してほしいと言っています。

青少年の心のケアという点では、児童相談所の大規模拡充も欠かせない。解決の倫理を作り出すことができても活動の担い手がいなければどうしようもない。現在児相の職員一人あたりが受け持つケースは100にも及び、職員を増員するだけでも問題を相当改善することが可能であるとのことです。

危険ドラッグの話に児童相談所が登場することを不思議に思う人もいれば、よい着眼点と思う人もいるでしょう。児童という名称から、小学生かせいぜい中学生ぐらいの子どもを思い浮かべる人がいるかもしれませんが、児童福祉法では、18歳未満が児童なのです。児童に関するありとあらゆる問題が持ち込まれるのが児相なのです。

かつて児童養護施設に勤務していたときには、感情的な反感があったりもしましたが、里親として児相とかかわるうちにその仕事の大変さが見えてきました。

危険ドラッグ問題は、規制したり成分分析に取り組むといった対処療法はもちろん必要ですが、「社会の生きづらさ」という根本問題に取り組まなければ真の撲滅は目指せないと思います。一児の母として、このような観点から社会問題に取り組む人の存在は頼もしいかぎりです。

渋井さん、今後のご活躍を応援していますよ!

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介護職員が不幸な事業所は間違いなく利用者さんも不幸です

2014年11月14日 | 日記

月刊誌「潮」12月号で、『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者である坂本光司さんと、東レ経営研究所特別顧問の佐々木常夫さんが、「社員を幸せにする会社は社会を幸せにする」というテーマで対談をしています。

このテーマを見てすぐにかつて勤務していた老人ホームを思い出しました。夜勤や早番遅番のある勤務で、やれ委員会だやれ行事の準備だ、やれ入居者の外出だなどと、手当の出ない労働が多く、子どものいる人は(特に女性です)家のこともできずに家族に負い目を感じ、仕事に振り回されて疲れ切っていました。もう少し配慮してほしいと思い切って申し出た同僚は介護部長からこう言われました。

「いいこと教えてあげましょうか?」「外食するのよ!そうするとラクよ!」

同僚は内心思いました。この給料で外食ができるか!アホ!

子どもにきちんとした食事をさせてやりたいという労働者からの真っ当な申し出に介護部長はこう返しました。

「あなた、教育がなってないわよ!」「あなたの子ども、お湯ぐらいわかせるんでしょ?カップラーメン食べればいいのよ」たぶん内心(なんてグッドアイデアなの!この職員そんなこともわからないのかしら?バカね!)と思ったはず…

出張で県外に行き、施設長や介護部長といっしょに食事をした職員は、高給取りの幹部が自分たちの感覚で高い店に入ったため、お金が途中で足りなくなりコンビニで慌ててお金をおろす羽目になりました。

社員を不幸にする会社は社会も不幸になります。

特養は今やり玉にあげられていて窮地に立たされています。みんながみんな私が勤務していたような施設ではないと思います。良心的でまっとうな施設だってもちろんあるはずです。それでも多くの施設が社会福祉法人としての存在を厳しく問われているのだと思います。働く職員を駒とみなして使い倒し、その不幸の上に立つ社会福祉法人なら必要ありません。そういう施設は入所者さんも人間扱いしていません。断言。

さて、坂本さんと佐々木さんの対談ですが、佐々木さんが面白いことを言っています。講演をすると一瞬でいい会社かどうかがわかるそうです。佐々木さんがなにか冗談を言ったとき、いい会社は社長や会長がいる前でも社員はドッと笑うということです。トヨタの社員はまったく笑わないらしいです。私が異動した先の施設では、こういう場合職員はトップの顔をまず見ていました。このような会社は他にもあるのでは?

坂本さんは「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」という表彰制度を作っているそうです。大企業部門と中小企業部門があり、中小企業部門は賞を贈りたい会社がたくさんあるのに、大企業は昨年、該当なしだったそうです。大企業は福利厚生がしっかりしていて待遇が良く、中小はブラックが多い、なんて思っている人から見たら意外な結果かもしれません。

申請基準は厳しく、リストラしていない、仕入れ先に一方的なコストダウンを強いていない、障がい者の法定雇用率を満たしているなどが問われます。

障がい者の雇用といえば、意外に思うかもしれませんが、老人ホームにはけっこう障がい者の方が働いています。もちろん、私が勤務していた施設にもいましたよ。知的障害の方が。耳を覆いたくなるような罵詈雑言をトップ自らがその人に浴びせていました。他の職員の前でも容赦なかったです。なんのための障がい者雇用?とりあえず雇用すればご褒美がもらえるのかな?にしてもひど過ぎる…なぜここまで?と疑問に思い、一度思い切ってその障がい者の方に話しかけてみました。手振り身振りでようやく少し会話ができました。支援なしでの就労は無理なのです。

地獄か戦場のようなかつての職場を思い出してつくづく感じます。

社員を不幸にする会社はすべてを不幸にするって。

 

 

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保育士は安価な子守サービスじゃないですよ

2014年11月13日 | 日記

5歳の娘の来年度の保育園入園申込書をようやく書き終えました。子ども・子育て支援新制度が始まるため、従来のものとは異なる様式でした。

うちの娘は3年以上保育園に通っており、私は保育士資格を持っていて民間・公立の保育園に勤務した経験がありながら、この新しい制度について、今年の春ごろまでほとんど知りませんでした。なにやら新しい制度が始まるらしい、程度の知識でその内容については無関心といっていいくらいでした。幼保一元化がずいぶん前から言われており、こども園なるものができていることはなんとなく知っていましたが、それが子どもの養育・教育にどう関係してくるのかなんて考えてみたこともありませんでした。

保育所関係の仕事に携わることとなり、2000年以降の保育・教育関係の書籍を何十冊か読んでみて、ようやく大変な事態になってるということがわかりました。はい、呑気すぎました。

公立保育園の臨時保育士をしていた10年程前、正規雇用の職員があまりに少なく驚いたものです。臨時職員の中には正規雇用の職員と全くといっていいほど仕事内容や責任が同程度の人もいました。他の臨時職員も「子どもや保護者にとっては正規も非正規も同じ」と言われ、「臨時」と言えども決して補助的な仕事ばかりではありませんでした。今後共済年金と厚生年金は統一されますが、長い間臨時職員は共済から締め出されていました。保障には差があるのに責任は同じというのに納得がいきませんでした。

新しい保育制度では保育給付を受けるために認定をもらわなければなりません。なにかとよく似ていますね。そうです、介護保険です。保育制度は介護保険制度化しているといえます。子ども保険だか家族保険だかの名称で社会保険にしようというはなしもあったそうです。この新制度でまず心配になるのは保育士の給与です。非正規化がもっとも顕著なのが保育士です。正規でさえも低賃金が問題となっているのですから非正規ならなおのこと、公立保育園の臨時採用ならそれこそ、官製ワーキングプアです。介護では質の向上がやかましく言われていたけれども、それに見合う賃金とはならず、とうとう質を下げることになりました。保育はどうでしょうか?安価な料金で子どもを預けることができるようになり、女性はばんばん職場で活躍できるようになるのでしょうか?安価な料金で子どもを見てくれるのは誰でしょうか?

最後にひとつ。消費税が10%になったらってやつ、これ何ですかって思いませんか?介護も保育も年金も消費税が10%になったら、あれしますよ、これしますよって、そんならしなくて結構ですよ。足りなくなったらまた消費税あげるんですかね?消費税に反対している人は社会保障だの福祉だのに無関心で理解のない人なんですかね。何が国民の信を問うだ。勝手に解散でもなんでもしてろ!

 

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