ここで言う『二度書き』は、子供が形を整えるために筆で修正を加える事です。
それはお手本に似せて褒めてもらえる結果を欲しがる行為だからです。
幸いにも今書いたものはお手本と形が違う事が分かっている点です。
分かっているのですから納得できるまで書き直せば良いのですが、褒めてもらいたい一心で書き足してしまうのです。
子供が結果を求めるのは良くない事ですが、それは結果ばかりを褒めている側にも問題がある整える思います。
途中の努力を褒めてあげるべきと私は考えています。
もちろん努力の積み重ねで出した結果はガッツリ褒めるべきです。
と言うわけで私は『二度書き』は認めません。
お稽古では写す事もありですし、書き足して反省する事もありです。
でもそれを『書』として提出してはいけないのです。そこには『誠』はなく『偽』があるからです。
騙して得た結果は早々に瓦解するものです。
私は能力が高い人が適当に書いた書より、能力そこそこの人が努力して書き上げた書の誠を高く評価します。
A.Iが描いた書には形はあっても心がないので、壁紙やタペストリーにはなるでしょうが誰にも感動は与えません。
今回の競書で提出されている作品の方が、一億倍価値があるのです。
そこに誠の努力があるからです。
競書は順位を決めます。
さっきの話と矛盾してない?
順位は誰かと比べるものではなく、前回の競書での自分と比べるものだと私は考えています。
ライバルは常に昨日の自分だと思えば、競書への取り組み方もさらに深いものになると思います。
競書締切は来週土曜日です。
張り切って書き上げましょう!