メトロコマース支部 契約社員Ａへの登用試験について

（上の写真＝新聞記者の取材に応じて均等待遇を訴えるメトロコマース支部）

メトロコマースは東京メトロ売店員の均等待遇を無条件でただちに実現してください！

東京地下鉄（東京メトロ）の駅売店「メトロス」で働いている契約社員らでつくる私たち全国一般東京東部労組メトロコマース支部は、株式会社メトロコマースが実施する契約社員Ｂから契約社員Ａへの登用試験についての書面を1月12日付で提出しました。

この書面は、会社が昨年12月21日付で契約Ｂに交付した「平成22年4月　契約社員Ａ登用試験の実施について」という文書に対して組合の見解を明らかにしたものです。会社側の文書によると、今年の登用試験は「契約社員Ｂの方全員（Ｂ３スタッフは除く）」が試験を受けることができるとのことです。

上司が恣意的に登用するという極めて不透明な従来のやり方と比べて、今回はほぼ全員が試験を受けられる形になったことは「一歩前進」と評価できます。メトロコマース支部が団体交渉などで要求してきた成果です。

しかし、私たちが求めているのはあくまでメトロス売店業務に正社員も契約ＡもＢも分ける必要はなく、同一労働同一賃金の原則にのっとって無条件で均等待遇化を実現することです。販売員間の差別是正にはまだまだ不十分と言う他ありません。

また、今回の試験についても契約ＡとＢで待遇がどう変わるのかも販売員に説明しないまま実施（1月31日に一次試験、2月中旬に二次試験）するのは拙速です。一次試験では一般常識などの筆記試験を課していますが、試験内容についても本来なら労働組合と協議して決定していくべきです。

こうした様々な問題点はありますが、メトロコマース支部の多くの組合員は、現状で販売員間の差別と格差を少しでも縮小するために試験をボイコットするのではなく、異議を留めたまま試験に臨みます。

試験の結果、仮に組合の内外に登用されなかった人が出た場合は、会社との団体交渉で登用方法や合否の基準などについて説明を求めていく考えです。

今回の登用試験で会社に対して意見を言いたい販売員はメトロコマース支部（電話03-3604-5983、東京東部労組本部の担当・須田）までご連絡ください。労働組合に入って均等待遇を実現しましょう！

私たちが会社側に提出した書面は以下のとおりです。

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２０１０年１月１２日

株式会社メトロコマース
代表取締役社長　野村　勝彦　殿

全国一般労働組合全国協議会東京東部労働組合
執行委員長　菅野　存
同　メトロコマース支部
執行委員長　後呂　良子

来年度の契約社員Ａ登用試験について

　貴社は、昨年１２月２１日付で「平成２２年４月　契約社員Ａ登用試験の実施について」との書面を契約社員Ｂの販売員各位にあてて交付しました。これについて当労組の見解を以下のとおり貴社にお伝えします。

１．貴社においてはこれまで契約Ａの登用が一部の契約Ｂが上司に恣意的に選ばれて試験などを経て登用されるという極めて不透明なあり方だった。それが今年は、貴社の書面に記されているとおり「契約社員Ｂの方全員（Ｂ３スタッフは除く）」が試験を受けることが可能になった。大半の契約Ｂが平等に試験に臨めるようになったのは、一定の評価ができるし、私たち組合の要求や活動の成果であると受け止めている。

２．ただし、貴社が今回、契約ＡとＢとの待遇・労働条件がどう変わるのかを説明しないまま試験を一方的に販売員に通知したのは拙速と言う他ない。また、試験内容などについて本来なら当労組と協議して決定すべきである。そもそも当労組の考えは、これまでの団体交渉で主張しているとおりメトロス売店業務に正社員も契約ＡもＢも分ける必要はなく、同一労働同一賃金の原則にのっとって無条件で均等待遇化を実現すべき、というものである。こうした観点から、今回の貴社の登用方法についてはこれまでより一歩前進と言えるが、契約Ｂに対する差別是正にはまだまだ不十分である。

３．しかしながら現状で販売員間の差別と格差を少しでも縮小するためには、現段階で貴社が用意している登用制度に応募するしか選択肢がない。したがって当労組と組合員の多くは今回の登用試験をボイコットすることなく、あくまで強い「異議」を留めたまま登用試験を受ける旨を意思表示した。

４．また、試験の結果によって契約Ａに登用されないＢ社員が組合内外に出てくるものと予想されるが、その際には結果判明後の団体交渉で貴社に合理的・客観的な説明を求めていく考えである。

以上