東京東部労働組合【公式】ブログ

全国一般東京東部労働組合の記録

HTS支部「偽装みなし労働」裁判の完全勝訴に反響

2010年05月12日 12時12分36秒 | 添乗員・旅行業界

(上の写真=勝利判決後の記者会見に並んだHTS支部組合員ら)

阪急トラベルサポートは裁判所の判決に従え!
旅行業界は添乗員いじめの「偽装みなし労働」を撤廃してください!

私たち全国一般東京東部労組HTS支部に加入している添乗員が阪急トラベルサポートを訴えた「偽装みなし労働」残業代請求裁判第3陣(原告:豊田組合員。対象は国内宿泊旅行)で5月11日に東京地裁で全面的な勝利判決を勝ちとったことについて、同日午後3時から組合と弁護団は厚生労働省で記者会見を行いました。

会見で、原告の豊田さんは「華やかなイメージが先行する添乗員だけど、残業代も払われないひどい労働実態がある。この勝利判決をきっかけに旅行業界は改善してもらいたい」と語りました。弁護団の小川英郎弁護士は、本判決のポイントとして、会社側が主張してきた事業場外みなし労働の適用が完全に否定されて組合側の請求額のすべてが認められた点と、労働基準監督署の是正勧告指導に従わないという会社側の悪質さを理由に付加金もすべてが認められたという点を解説しました。

この判決は本日(5月12日)の朝刊各紙(『朝日』『読売』『毎日』『日経』と共同通信配信の地方紙など)で大きく報道されました。下の写真は『毎日新聞』の記事(解説付き)です。

以下は『朝日新聞』の記事です。

派遣添乗員の残業代支払い命令 「みなし労働」認めず

 労働時間の計算が免除される「みなし労働時間制」の適用は不当だとして、阪急交通社の子会社、阪急トラベルサポート(本社・大阪市)の派遣添乗員の女性(52)が、未払い残業代約56万3千円などの支払いを求めた訴訟の判決が11日、東京地裁であり、鈴木拓児裁判官は全額の支払いを命じた。

 女性は、阪急交通社に派遣され、国内旅行の添乗業務を担当していた。1日の労働時間は、休憩を除き所定内8時間と所定外3時間の計11時間。会社側は、「みなし労働時間制」が適用されるとして、残業代を支払っていなかった。

 会社側は「業務は事業場外で行われており、会社の指揮命令は及ばず、労働時間を算出することも困難」と主張したが、判決は、携帯電話での連絡や報告書で労働時間を把握できると指摘。さらに、ツアー客に常に同行している添乗員は会社の指揮命令下にあるとして、2007年3月~08年1月の残業代の支払いを命じた。また、会社が労働基準監督署の是正勧告に従わなかったことも批判。未払い残業代と同額の付加金の支払いも命じた。

 阪急トラベルサポートの担当者は「業務の実態からかけ離れた判決で承服しがたく、控訴する」としている。

 女性が加入する全国一般東京東部労組によると、「みなし労働時間制」にはあたらないとして労基署の是正勧告を受ける旅行会社は多い。指導に従わない例も珍しくないという。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 速報 「偽装みなし労働」残... | トップ | 添乗員「偽装みなし労働」の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

添乗員・旅行業界」カテゴリの最新記事