労働相談事例紹介シリーズ。新たに「労働時間」をスタートします。
8時間労働制は、世界と日本の先人たちが、命をかけて闘い取った何よりも大切な労働者の権利です。
しかし、私達ＮＰＯ法人労働相談センターや東部労組に日々寄せられる労働時間に関連する中身が示すその実態は、すさまじい内容です。このどこが「8時間労働制」の社会なのかと驚くばかりです。1886年のシカゴの労働者に呆れられる程の今の日本の職場。
しかもその上、今、安倍政権は、派遣法など労働法制の改悪を謀っています。その一つの「残業代ゼロ法案」は「8時間労働制」を完全に否定するものです。
安倍政権の野望と闘う為にも、今の日本の現実職場の「労働時間」実態、職場の仲間たちの苦しみ、うめく声を今こそしっかり受け止めたいものです。
新シリーズ「労働時間」を、ぜひお読み下さい。
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みなさんへ
2014年8月に、ＮＰＯ法人労働相談センターと東部労組に寄せられた「労働時間」に関連したメール労働相談の事例を紹介します。
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「労働時間」に関連したメール労働相談事例(2014年8月分)のまとめ
ＮＰＯ法人労働相談センター
全国一般東京東部労組
2014年10月31日
１、 飲食チェーン店長。この2ヶ月間1日も休んでいない。毎日13時間拘束勤務で「店長は管理職だから」と時間外手当、休日手当など一切つかない。休めないのは店長の代わりが出来るアルバイトがいないからです。
２、 プール監視アルバイト。毎日時間通り終わらせてくれない。残業代は15分越えないと付けないと言われたが、毎日の分を合計すれば結構な時間になっているはず。おかしい。
３、 工場。管理職が輪番で宿直させられているが、会社内に宿直室はなく、自宅待機で月3回ほど、「禁酒・10分で駆けつけられる場所に居ること・手当無し」を義務付けられている。不合理ではないか。会社がここまで拘束できるのか。
４、 夜遅くまで働いても残業代は一切ない。休憩時間も5分しかない時もある。昼食もとれない時がある。給料は16万円。39度近い熱を出しても休めない。その間、社長家族は海外旅行。
５、 クラブ○○。毎日12～15時間労働で、その上、ここ3ヶ月以上無休で働いている。
６、 病院。当直の翌日の日勤勤務を命じられ、33時間拘束で働かされている。職員は疲弊しきっている。これはパワハラではないか。
７、 コンビニでアルバイト。9時間・10時間働いても休憩時間が30分しかない。その上、その休憩時間中ですらよく呼び出される。
８、 チェーン店のクリーニング店。1日11時間勤務で時給900円。休憩時間がなく、「客が来ない時が休憩時間だ」と言われる。昼食さえ満足にとれない。8時間超えて働いたら残業代が欲しい。60分の休憩時間が欲しい。
９、 セブンイレブンでアルバイト。出勤時間の15分前から働いているが、オーナーから「ただ働きしてくれて有り難う」と言われた。15分ぶんの賃金は貰えないのか。
１０、 拘束時間が9時間15分、休憩時間の合計が1時間30分、実労働時間が7時間45分なのに、支払われる賃金は7時間30分ぶんしかない。15分ぶん足りないと思うが。
１１、 消防署。台風警備で招集命令があり、23時まで現場で執務し、その後は署内において朝7時まで仮眠と待機を命じられたが、仮眠時間は無給だと知らされた。拘束もされ、監督者の指揮命令下であり、労働時間の対象となるのではないか。職員から疑問の声が上がっている。
１２、 うちのメーカーから、「今後、時間外労働のみ裁量労働制にする」と伝えられた。毎日の勤務での遅刻・早退はしっかり賃金カットされているのに、こんな制度は合法なのですか。
１３、 ファミリーマートの中間管理職。サービス残業続きで睡眠時間もわずか、休みもほとんど無い。ここはブラック企業なのか。
１４、 スーパーでレジの責任者。職場で7人も一気にバックレて辞めたため、この3ヶ月、朝は8時から深夜1時まで働いている。事情をわかっているのに管理職たちは何もしてくれない。もう限界です。
１５、 スーパーでパート。10時オープンなので9時30分には出勤して働いているのに、賃金は10時からしか計算してくれない。
１６、 異動した先が「裁量労働制」適用外の業務であるにもかかわらず、相変わらず今までと同じ「裁量労働」適用社員として扱われ、過去2年分300万円もの残業代が未払い。
１７、 クリニックでパート事務。「レセプト点検作業は家に持ち帰ってやれ」と命令されて自宅で作業している。「レセプト手当」のみ支給されていますが、自宅での膨大な労働時間はカウントされない。なにより個人情報をパートが自宅に持ち帰るなど違法ではないですか。
１８、 クリニックで事務。別のスタッフに、「付属の介護施設の事務作業もやるように」との命令が出て、その方は休みを削ったり、仕事中に行っている有様です。その分こちらの仕事も増え、週一日の休みも出てきて働けと言われている。その分の残業代も正確に支払われていない。
１９、 第二、第四土曜日は休みだが、仕事が忙しいとその休みがなくなる。この出勤に対して休日労働割増手当は付かないのか。
２０、 私の会社では、アルバイトの仕事上のミスに対して、ペナルティとしてサービス残業をさせている。アルバイトも「自分のミスだから」と諦めている。
２１、 ゴルフ場の厨房でアルバイトの夫。朝6時から夜9時。残業代は無し。賃金は手取りで10万円程度。タイムカードは朝9時と夕方5時には打刻させられる。社員は全員定時には帰っている。過労死や居眠り運転事故が心配。
２２、 「道の駅」の社員。忙しい時は、1日5時間から8時間の残業があるが、年俸制ということで残業代は付けてもらえない。
２３、 毎日日付が変わるまで残業をさせられているが、残業代が一円も付かない。会社の方針が「仕事が終わるまで帰るな」です。きついです。
２４、 スポーツクラブ。現在、試用期間中。毎日12時間以上の勤務と2ヶ月丸々休みがないのに、残業代や休日出勤手当がない。
２５、 パート。忙しい時は沢山シフトを入れて酷使するが、その逆の時は、シフトを大幅に削られ週20時間もいかない。これでは到底生活ができない。
２６、 30分単位でしか残業代がでない。59分労働しても30分しか付かない。又、早出1時間が命じられて出勤しても残業代はでない。週に一度の「ノー残業デー」にどうしても終わらない仕事の為残業しても残業代はでない。
２７、 就業規則で決まっていた年末年始の休みを、一方的に2日間減らすと伝えられた。理由は「今まで長すぎたから」等と言うので「就業規則で決まっている」と抗議すると「就業規則は変える」と言う。
２８、 育児期間中で16時15分までの短縮勤務を賃金を削って働いている。実際は毎日17時くらいまで働いているが、その分の賃金が支給されていない。
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