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客室乗務員からの労働相談。妊娠報告で契約解除!

2006年12月07日 18時46分59秒 | 不当解雇
 労働者はコスト?損得”感情”しか持てない会社って―

 とある航空会社に期間契約(3箇月ごとに更新。入社は2005年1月。2006年一杯で満期到来)で勤務する客室乗務員。11月の頭、めでたく妊娠5週間とのうれしい知らせ。新たな息吹への期待と裏腹に募る不安とで浮き足立つ身と心を懸命に抑えながら、早速会社に報告したところ…。
 
 「フライトでの安全確保が心許ない。ゆっくり出産準備をして。ということで、契約の更新、今回は見合わせましょう」
 
 思いもかけない”雇止め”。心身ともに支えとなってくれるパートナーも「出産後もこれまでどおり、いやもっとガンバッテ働けるといいね」との優しい言葉を添えてくれるのに―なぜ?

 「体よく”厄介払い”をされたような暗澹とした心持になりました」。
 電話の向こう側に聞こえるくぐもりながらも凛とした涙声が、会社の、社会の、そして自らの不遇の不条理を静かに抉ります。かたや当方は、いやがうえにもやり場のない憤怒と嘆息が募るというもの。
 
 もちろん男女雇用機会均等法第8条3項「事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、出産し、又は労働基準法第65条第1項若しくは第2項の規定(産前産後休業)をしたことを理由として、解雇してはならない」に真っ向から挑戦する暴挙、と断じました。
 
 そして、「均等法違反は言わずもがな、労働者の安全に配慮を致す義務が使用者にあることからすれば、この履行不如意を理由としてこれまで1年間の勤務実績を有する労働者の労働契約更新を拒否することは許されません。妊娠したとはいえあなたは未だ労働能力は衰えていないわけだし、まずは来年1月からの契約はこれらを盾に更新させましょうよ。そのうえで、解雇禁止期間である産前産後休業(産前42日産後56日)を完全消化した後、堂々と職場復帰してください」と回答させていただいた次第。
 
 次世代の生命を迎えるのに”厄介”も何もないものですが、会社は女性を、ひいては労働者をあくまでも「労働力」や「コスト=損得」としてしか目を向けられない組織体なのか、とある種諦観に纏わりつかれた1日でした。
(やっしー)

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1 コメント

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Unknown (ルノワール)
2006-12-10 20:05:17
本当ですね~儲ける為なら人間ですらコストに置き換えて考えてしまうぐらいになってるんでしょうね。
まったくな~。
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