動画・労働審判申し立て・記者会見
１月２９日、医薬品製造販売企業メルスモン製薬（東京・豊島区）を１４年勤続・２０回更新のすえ雇止め・解雇された全国一般東京東部労組労働相談支部の島津葉子さんが、不当解雇撤回を求め東京地方裁判所に労働審判を申し立て、午後３時から厚生労働記者会で記者会見に臨みました。東部労組からは菅野存委員長、矢部明浩書記次長、そして代理人の河村健夫弁護士が同席し、会社による雇止め・解雇の不当性とともに、今年４月から施行される労働契約法１８条「５年無期転換ルール」（５年を越えて有期契約を締結・継続雇用されている労働者に認めた無期雇用契約締結権）の脱法行為を糾弾しました。
島津さんは、２００３年７月入社以来１４年勤続、契約更新回数も２０回（賃金改定時更新も含む）を数えますが、昨年９月１５日をもってメルスモン製薬から雇止め・解雇されました。埼玉労働局からの助言・指導によりしぶしぶ出してきた会社による理由通知書には「仕事の範囲がより高度となるには、貴殿では対応しかねると判断」と実に雑ぱくでそっけない内容が認められるのみ、あげくは「長年のお勤めに関しては、お礼申し上げます。これについては、会社は特別にお礼を差し上げることを考えています」とも記してあり、“お涙金”さえあてがえばことは済むだろうという極めて高飛車で労働者を愚弄した会社の姿勢が容易に読み取れます。
島津さんは、これまで４回にわたり団体交渉に臨んできましたが、会社側には「もう決まったこと」として復職に検討を加えた形跡すらみられません。それどころか、より高度な業務に対応するため研修の実施を求めても「パートに研修を施すつもりはない」、はなはだしくは「もっと若いひとを採りたい」と非正規差別、年齢差別をあからさまにする始末。
友好労組の支援も受け、東京・池袋の本社前での解雇撤回・復職申入れ行動も昨年１０月２７日、１１月３０日と２度試みましたが、会社のかたくなな姿勢は微動だにしません。
そこで、今回闘いのステージを裁判所にも設け、労働審判を申立てることになりました。
労働審判申立書によれば、会社の行為は、５年無期転換ルールの権利を行使できる立場にある「申立人（島津さん）を忌避し、無期転換申込権の行使を防止しようとする不当な意図に基づくもの」とし、メルスモン製薬の悪意を改めてアピールしています。
会見の場で島津さんは、正社員とまったく同じ業務をこなしてきたのに、パートという身分のみで差別待遇を受けてきたことの悔しさとむなしさ、そしてやり甲斐と生活の糧を突然奪われたことの怒りを切々と訴え、「金銭での解決は一切望みません。復職あるのみです。労働組合での団結のチカラを信じています」と堂々と力強く決意を述べました。
裁判所を新たな闘いの場として加え、島津さんを筆頭に東部労組は今後も解雇撤回・復職闘争を敢然と展開していきます。
引き続き皆さんのご支援よろしくお願いします。
メルスモン製薬は雇止め・解雇を速やかに撤回し
島津さんを職場に戻せ！
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共同通信
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