コナカ「名ばかり店長」裁判 勝利和解の新聞報道

コナカ経営陣は「名ばかり店長」裁判の敗北を認めて
すべての店長に謝罪しなさい！

私たち全国一般東京東部労組コナカ支部の組合員である2人の店長が未払い残業代約1280万円を請求していた「名ばかり店長」裁判で昨日（2月8日）に横浜地裁で勝利和解が実現したことについて、『朝日新聞』『読売新聞』『東京新聞』『神奈川新聞』など本日付の新聞各紙が朝刊で報じました。『共同通信』も記事を全国の地方紙などに配信しています。

昨日の当ブログ速報に書いたとおり、今回の和解は会社側が2人に対して実質的に未払い残業代にあたる解決金を支払うことで、「店長は名ばかり管理職」だったことを会社側に事実上認めさせたという点に意義があります。

ところが、コナカ経営陣はマスコミ各社の取材に対して「和解で『名ばかり管理職』と認めたものではない」「紛争の早期解決のため和解したが、内規変更以前の店長も非管理職と認めたわけではない」などと恥知らずなコメントを出しています。

裁判所や世論を愚弄するにも程があります。「名ばかり管理職」でないのなら、かつ残業代が発生しないのなら、なぜ会社は解決金を2店長に支払う必要があるのでしょうか。

コナカの店長が「名ばかり管理職」だったことについては、本裁判に先立つ労働審判ですでに08年8月に裁判所が「（原告になった2人の店長は）労働基準法41条2号の管理監督者には該当しない」という判断を出しています。しかし、残業代の支払いについて会社側が抵抗したため本裁判に移行していたのです。

その裁判の結果として残業代にあたる解決金を2人に支払うことが承諾しながら、なおも「名ばかり管理職とは認めていない」と言い張る経営陣の感性に驚きを禁じ得ません。経営陣がやるべきなのは、今回の紛争を招いた違法・不当な店長への扱いを真摯（しんし）に反省し、2人の店長だけではなくすべての店長に謝罪することです。消費者や株主に対しても「新生コナカ」として再出発を誓うべきなのです。

私たち東部労組コナカ支部は今後もすべての店長に未払い残業代を支払うよう求めていきます。コナカで働く社員の皆さん！コナカ支部と団結して経営陣の姿勢をただし、社員の生活と権利を守っていきましょう。

以下は『東京新聞』朝刊に掲載された記事抜粋です。

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「名ばかり」訴訟　コナカ側と和解

　紳士服販売大手のコナカ（横浜市）の店長二人が管理職として扱われ、残業代が支払われないのは不当だとして、計約千二百八十万円分の残業代の支払いを求めた訴訟は八日、横浜地裁（深見敏正裁判長）で、コナカ側が二人に解決金を支払うことで和解が成立した。金額は非公表。

（略）

　二人が、残業代支払いを除外できる「管理監督者」に当たるかが争点となり、二人を支援する全国一般東京東部労組は「会社側が、実質的に未払い残業代にあたる解決金を支払うことで、事実上、二人を゛名ばかり管理職゛だと認めさせた」と話した。