すかいらーく労組の過労死責任問う申し立て
多くの労組が読んでいる雑誌で紹介
日本最大のナショナルセンター「連合」傘下の労働組合が多く購読している月刊誌『ひろばユニオン』の最新号(2007年9月号)で、私たち全国一般東京東部労組と、すかいらーく過労死遺族の中島晴香さんが7月31日に「すかいらーく労働組合」を相手取って武蔵野簡易裁判所に民事調停を申し立てた問題が取り上げられました。
ひろばユニオンは「労働者学習センター」が1962年に創刊。26000部発行しています。大半の読者と記事が「連合」系列の労働組合で占められています。すかいらーく労組は「連合」最大の民間産別労組である「UIゼンセン同盟」に属しています。この雑誌に、すかいらーく労組問題が取り上げられた意味は大きいと思います。
記事は「問われはじめた過労死の労組責任」と題しています。「すかいらーく」の店長として働いていた中島富雄さんが長時間労働と上司のパワーハラスメントの末に過労死したこと、妻の晴香さんと東部労組が会社との団体交渉で勝利的解決を果たしたことを説明したうえで、なぜ社内の労組に法的措置を取ったのかが紹介されています。
以下は記事の抜粋です。
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この間、東部労組は「すかいらーく労組は何をしていたのか」との思いを強め、晴香さんも「労組がしっかりしておれば、夫は死なずにすんだはずだ」との思いを深くしていた。そうした思いが怒りとなって爆発したのは、富雄さんの死亡(04年8月)から1年もたっていない05年5月、ある雑誌に掲載された、すかいらーく労組委員長の発言であった。
委員長はすかいらーく労組の研修を紹介する中で「職場の忙しさは半端ではない」と認めながら「有能な店長は休める」「魅力ある店長であらねば」等々と述べ、たとえ一般論として述べたものとしても、晴香さんにすれば、夫は"無能だから死んだ"とも受け止められる内容であった。
彼女は抗議の手紙を出すが、誠意ある返事はなく、東部労組も2回にわたり、すかいらーく労組に質問状を出すがまともな回答や謝罪の言葉はなく、今も話し合いの余地はないとの姿勢だ。
そうした中で本年7月31日、晴香さんと東部労組はすかいらーく労組を相手取り、謝罪などを求めて武蔵野簡易裁判所に民事調停を申立てた。
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記事は最後に、すかいらーくの職場改善に向けて立ち上がろうとしていた富雄さんの思いを記し、こう締めくくっています。「しかしこれは本来、企業内の労働組合が実行すべきことである」
全国の良心的労働組合のみなさん!ブログをご覧のみなさん!私たちのすかいらーく労組への民事調停申し立てに注目と支援をよろしくお願いします。
記事は以下のPDFを開いてご覧ください。
(http://www.ryudensetsu.org/hiroba-union.pdf)