【シグマベンディングサービスとの闘い】
熱中症死亡労災の遺族が命日に内閣府へ申し入れ
熱中症死亡労災の遺族が命日に内閣府へ申し入れ
コカ・コーラ自販機の補充配送会社シグマベンディングサービスで熱中症労災により死亡した労働者の3年目の命日だった12月6日、全国一般東京東部労組とともに会社との裁判を闘っている遺族は、会社の社長が公益法人の代表を務めていることはおかしいと公益法人を監督する内閣府に申し入れました。
シグマベンディングサービスの平澤繁樹社長は「労務管理教育センター」という公益社団法人の代表理事を務めています。同公益法人は、定款の目的で、労働基準法、労働安全衛生法、労働者派遣法などに基づく労務管理の適正化を促進することをうたっています。自らの会社で労働者の命を熱中症労災で奪っておきながら、なお反省の姿勢を全く見せていない社長に、同公益法人が目的に掲げる労働者の安全といった「公益」を語る資格がないのは明らかです。
そこで遺族と東部労組は、亡くなった労働者の3年目の命日を期して、財団法人を指導監督する立場である内閣府・公益法人行政担当室を訪問【写真】。遺族の手には亡くなった労働者の遺影がありました。
応対した内閣府の担当者に対して、遺族は仕事中の熱中症で労基署が死亡労災を認定した現在も会社は謝罪や再発防止の実施などの要求に一切回答していないなど不誠実な対応を取っていることを指摘し、「信頼に欠ける行為を平然と行う会社の社長が公益社団法人の代表理事であることはあり得ない」と強く訴えました。
また、シグマベンディングサービス以外にも平澤社長が代表を務めるシグマグループでは残業代不払いなどの労働基準法違反が相次いでいること、さらに今年7月には北海道から事業の委託を受けたシグマグループの派遣会社(シグマスタッフ)が架空の経費を請求するなどして詐欺の疑いで刑事告訴されていること、同公益法人の役員体制が不適切なものであることなども遺族は指摘し、厳しく対処するよう求めました。
遺族と東部労組は、命を奪われた労働者の無念を晴らし、二度と労働者が仕事で殺されるようなことがないようシグマベンディングサービス経営者の責任を引き続き追及していきます。次回(第3回)の裁判は12月20日(金)午前11時30分から東京地裁7階の705号法廷で開かれます。支援の傍聴をよろしくお願いします!