コナカが店長への「管理監督者」扱い廃止を表明！

（写真＝９月３日にあった第８回団体交渉）

 

店長への「偽装管理監督者」の是正を実現！
(9月４日、NHKのニュースで報道されました。映像はこちらから)

全国のすべての店長はコナカ支部に続こう！

全国のコナカで働くみなさん、とりわけ店長のみなさん！また、同業他社をはじめ各業界で働く店長のみなさん！ついにコナカが店長への「管理監督者」扱いを取りやめる方針を明らかにしました。

つまり３００～４００人いるコナカの店長は今後、一般の従業員と同じ１日８時間・週４０時間の労働時間規制が適用され、それを超える労働には残業代が支払われます。法律で決まった休日や休憩時間も適用されます。

９月３日に東京・八重洲の会議室で開かれた私たち全国一般東京東部労組コナカ支部との第８回団体交渉で、会社側の経営陣が表明しました。正式には９月５日の店長会議で報告し、１０月１日から実施する予定です。

この問題をめぐっては今年２月に結成した東部労組コナカ支部が、店長にも法定の労働時間を適用し、残業代を支払うべきだと要求してきました。しかし、会社側は「店長は管理監督者だから」との理由で拒否していました。

これに対して組合側は「偽装管理監督者を許さない」と、全国署名運動を呼びかけ、厚生労働省に是正を訴えました。コナカ本社を管轄する横浜西労働基準監督署には労働基準法違反で申告しました。

同労基署は６月下旬に「全店舗の店長を管理・監督者と取り扱うことには疑義がある」との文書でコナカに是正指導を出しました。会社からの改善報告の期日が８月末日でした。

会社側は８月３０日に労基署に「組織変更を行い、すべての店長を管理監督者から外す」という骨子を報告しました。その骨子によると、店長という役職はそのままとし、新たに約８０人の「エリアマネジャー」を設ける予定とのことです。

労基法上の「管理監督者」であれば８時間労働制は適用されず、残業代の支払いも免除されます。しかし、管理監督者＝経営者と一体の立場であり、極めて限られた範囲でなければなりません。経営者と同じような職務権限を持ち、出退勤の自由とふさわしい待遇があることが条件です。

それにもかかわらずコナカなど紳士服チェーン店だけではなく、ファミリーレストラン、ファーストフード、居酒屋、コンビニエンスストア、家電量販店、パチンコ店など大半の業界で、店長を「管理監督者」にして残業代を１円も支払っていないのが実態です。法律の不当な拡大解釈が横行しているのです。

そうしたなかでコナカが店長の「管理監督者」扱いをやめることは画期的な出来事です。私たちコナカ支部は、今回のコナカの方針転換を率直に評価し、労働組合の成果として受け止めています。

同時に、新設のエリアマネジャーの取り扱いや店長への残業代の支払い方法（給与体系）、過去分の問題など今後、会社側と検討・協議しなければならないことが多いことも事実です。

コナカの店長のみなさん、いまこそ社員やパートの仲間とともにコナカ支部に参加し、自らの労働条件を維持、向上させましょう！

すべての業界の店長のみなさん、長時間労働とサービス残業、過労死の温床となっている「偽装管理監督者」をコナカ支部とともに日本企業から一掃させましょう！

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なお、昨日のコナカとの第８回団体交渉では、店長の「管理監督者」問題のほかにも多くの職場改善の実現などが報告・協議されました。

ただ、会社側が店長会議など社内の調整が終わるまで「発表」は控えてほしいとの意向を示しているため、９月５日以降に当ブログにて報告します。しばらくお待ちください。