足立区に続き東京都労働委員会も動く
「追い出し部屋」「さらし者」状況からの解放を求める「要望書」を会社に発出
「追い出し部屋」「さらし者」状況からの解放を求める「要望書」を会社に発出
フソー化成の職場環境改善を求めて闘う東部労組・北澤組合員に対し、小林洋社長は昨年末、北澤さんの仕事を取り上げ、工場内の狭く底冷えのする「追い出し部屋」の丸イスでの「待機」を強いるという露骨な不当労働行為に及んできました。
北澤さんはこれに屈することなく今年1月24日には東京工場前で抗議の声を上げるとともに、東京都労働委員会(都労委)に対し「実効確保の措置申し立て」を行いました。
「実効確保の措置」とは、労働委員会での審理中にもかかわらず使用者が新たな不当労働行為に及び、それが審理の継続に支障を及ぼすと判断される場合、委員会は勧告・要望等の必要な措置を使用者側に対して行う、という制度です。
この申し立てや1月24日抗議行動の効果もあってか、北澤さんは2月初めから地方工場への部品引き取りなどの仕事を行うようになっていました。しかし3月に入るとそれも途絶え、東京工場1階の機械近くに設置された机・丸イスでの「学習」「待機」を終日に渡って強いられるようになっています。
「学習」の内容についても「身だしなみ」、「営業の姿勢」等を内容とするマニュアル、「会社の役に立つ人間になれ」等を趣旨とする自己啓発的内容の書籍等、フソー化成の業務とおよそ関連しているとは言えないテキスト・書籍を読まされている状況です。
このような状況は、業務を行っている他の労働者にとっては北澤さんがあたかも「仕事をせずに座っている」状態に見えることもあり、その意味で、小林社長のやり方は北澤さんを「晒し者」にするという点で昨年4月の拷問的不当労働行為と何ら変わりありません。
東部労組・北澤さんはこのような状況をうけ、都労委に対し「実効確保の措置」の発動を強く求めました。これをうけ都労委の使用者委員は会社に電話し、北澤さんの状況改善を求めましたが、会社は一向に聞く耳をもたず、それどころか電話に応対した職制は「社長はそうやって何人も辞めさせてきた」などと不当労働行為を自認する始末。
このような対応に、ついに都労委は4月18日付で「実効確保の措置」を発動。小林社長宛に「要望書」【上画像】を発出しました。
都労委は要望書で「北澤組合員の快適な職場環境に配慮しつつ、今後行わせる予定の業務内容を説明した上で、それに必要な知識を習得させるよう」会社に対して求めています。
つまり都労委は、現在北澤さんが置かれている環境が「快適ではない」こと、また会社・小林社長が北澤さんに対し、「業務を行わせる予定もなく学習だけをさせている」こと、そして「業務に必要のない知識の学習をさせている」ことを前提とし、それをやめるよう求めていると言えます。
足立区からの個別の人権啓発(【参考】人権侵害を許すな!足立区が会社に文書を送付)に続き、労働委員会からやり方をあらためるよう書面を交付されたフソー化成・小林社長。このように、行政から個別に啓発、文書交付を受ける企業を取引先・業界団体などはどのように見るのでしょうか。
フソー化成・小林社長は不当労働行為をやめろ!
都労委の要望をただちに実行せよ!
都労委の要望をただちに実行せよ!