蔵書目録

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「関屋敏子嬢独唱会」 第一回・第二回 (1925)

2012年12月04日 | 声楽家 三浦環、関谷敏子他
 コロラチユア ソプラノ 関屋敏子嬢独唱会  

   大正十四年 〔一九二五年〕 六月十三日(土)午後七時より 
   丸ノ内 報知講堂に於ひて 
   主催 お茶の水高女同級会 
   後援 作楽会

  関屋敏子の第一回独唱会のプログラムである。

     

 五年といふ長い月日を明暮御一緒に勉強致しました関屋敏子様を音楽家として社会に華々しく御送り致したいと云ふ私共同級生の希望から今度作楽会の御後援を得まして音楽会を催すことになりました。御承知の事とは存じますが関屋敏子様は上野の音楽学校を中途で退学なさいましたが引続いて伊太利の大声楽家サルコリー先生に師事して専ら御勉強中にてその進歩は実に天才的なのでサルコリー先生も驚いてゐらるゝ程で御座います。何卒皆様方の御援助を給り私共の希望が遂げ得られます様御願ひ申上ます。

    お茶の水高女 大正十年乙組  同窓生一同

 曲目

      コロラチユア・ソプラノ  関屋敏子嬢
      ピアノ伴奏        久米菊枝夫人
      フルート助奏       宮田清藏氏


  第一部

 一、「ソナンプラ」のアミナのアリア    ベリニ作
 二、「ボエーム」のミヽのアリア
      妾はミヽと呼ばれる、      プチニ作
 三、「リゴレット」のジルダのアリア
      美しき名よ、          ヴェルデイ作

  第二部

 四、「ジノラ」のアリア (フルート助奏) 
      影の歌、            メイエーベル作
 五、「マノン」のアリア
      さらば、            マスネー作
 六、「椿姫」のヴイオレッタのアリア
      あゝ、そは彼の人か、
          花より花に、      ヴェルデイ作

 第三部

 七、「ラクメ」のアリア
      若き印度人は何処、       ドリーブ作
 八、「ドン・パスクワーレ」ノリナの小唄
      彼の騎士を見て、        ドニゼッチ作
 九、「ロメオとジュリエット」のアリア
      永久に美しき夢に酔ひて、    グノー作

 第四部

 十、「ルイーズ」のアリア
      彼の日より、          シヤルパンチ作
 十一、プロックのバリエーション      ブロック作
      (フルート助奏)

 なお、イタリア語の表紙には、「allieva del Maestro A.SARCOLI.」とも見える。 



 コロラチユア ソプラノ 
   関屋敏子嬢独唱会  
   テノル 
    ア・サルコリー氏賛助出演
        同嬢後援会主催


  大正十四年 十月七日(水)午後七時より 
  丸ノ内 報知講堂に於て 

 関屋敏子の第二回独唱会のプログラムである。

   
 
    曲目

      コロラチユア・ソプラノ  関屋敏子嬢
      テノル独唱        アドルフオ・サルコリー氏
      ピアノ伴奏及独奏     クラレンス・デエビイス氏
      フルート助奏       宮田清藏氏


  第一部

 一、ピアノ
    Troldhangen に於ける結婚の日     グリーク作
 二、ソプラノ
    イ. 「カルメン」ミカエラのアリア
         祈りの歌          ビゼー作
    ロ. 「ボエーム」
       ミユセツタのワルツ       プチニ作
 三、テノル
    イ. 「真珠採り」第一幕漁夫
           ナジルの歌
         亦も聴えて         ビゼー作
    ロ. 「西部の娘」ジヨンソンの歌
         彼女は我を
            何と思へる      プチニ作
 四、ソプラノ
    イ. 「友達フリツツ」百姓娘スゼルの歌
           スミレの
             花束をさゝげ持ちて マスカニ作
    ロ. 「ドン・パスクワーレ」ノリナのカバチチ
           彼の騎士を見て     ドニゼツチ作
 五、ピアノ
    プレリユド(嬰ハ短調)        ラァハマニノフ作
 六、ソプラノ
    イ. 「レ・ヴイリイ」アンナのロマンツア
          忘れな草をいだきて    プチニ作
    ロ. プロツのバリエーシヨン
        (フルート助奏付)      プロツク作
 七、テノル
    イ. 「フエドラ」
         恋の歌           ジョルダーノ作
    ロ. 「蝶々夫人」ピンカートンの歌
         夢を重ねし家よさらば    プチニ作
 八、ソプラノ
    イ. 薔薇よ語れ            フランケツチ作
    ロ. 「セヴィラの理髪師」
         ロヂイナのカバチチ     ロツシイニ作
 九、ソプラノ・テノル二重唱
   「ボエーム」第一幕中より        プチニ作
     こゝ゛えし手よ…詩人ロドルフオの歌
     私の名はミミと呼ばれる…娘ミミのア
     リア、ロドルフオ及ミミの二重唱に終る

 なお、広告は「セノオ楽譜」である。

  

 〔上の写真は、『音楽グラフ』に掲載されたもの。〕

 第二回 関屋敏子嬢独唱会

  左より            フルート 宮田清藏氏                    テナー サルコリ氏
      ピアノ デビイス氏              コロラチユラソプラノ 関屋敏子嬢

 

 楽壇の花形 
  関屋敏子嬢告別独唱会
             ピアノ独奏及伴奏クラレンス・デビス氏
       時ー 〔昭和二年:一九二七年〕 十一月九日(水) 午後七時開会
       所ー 京都 岡崎公会堂ニテ  
      会員券 (A)参圓 (B)壹圓五拾銭 (学生券)壹圓  〔19.5センチ、二つ折れ〕

 第二の三浦環として、事実環以上の熱讃を浴びてゐるコロラチュラソプラノ歌手関屋敏子嬢は来月早々欧米の楽旅に上る。
 お茶の水高女を出て上野に学び後、
 転じて
 ザルコリー氏の門に入り、一昨年彗星の如く楽壇に現れた人、而も
 嘗ては
 吉住小三郎師に長唄を習つて奇才を示した彼女である。明るい眸、溢れる愛嬌、そして驚異に値する声量と其円転自在の唄ひ振!此人を欧米の楽壇へ送る事に、我等は民族的の誇を痛感する。
                                     主催 アート倶楽部
 
 曲目

       

  1. ソプラノ独唱 関屋敏子嬢
      ロメオとジユリエツト ‥‥ グノー作
  2. ピアノ独奏  クラレンス、デビス氏
      イ. メヌエツト ‥‥ モツアルト作
      ロ. ホロネーズ ‥‥ シヨパン作
  3. ソプラノ独唱 関屋敏子嬢
      イ. 薔薇よ語れ ‥‥ フランケツチ作
      ロ. からたちの花 ‥‥ 山田耕作作
      ハ. ちよいと別嬪さん ‥‥ サデロ作

       

  4. ソプラノ独唱 関屋敏子嬢
      イ. はまうた
      ロ. 裏の背戸屋 日本の民謡 ‥‥ 関屋敏子作
      ハ. のいばら
      ニ. カチズの娘 ‥‥ ドリーブ作

       

  5. ピアノ独奏 クラレンス、デビス氏
      イ. 子守歌 ‥‥ ヘラー作
      ロ. ワルツ ‥‥ シユエツト作
  6. ソプラノ独唱 関屋敏子嬢
      椿姫、(あ、そは彼の人かー花より花に) ‥‥ ヴエルヂ作

 なお、下は、裏表紙の広告である。 

  ツバメ印ニットーレコード

    関屋敏子嬢吹込 
     声楽レコード

 二二八〇番 船の船頭衆 
         赤い夕日、バラ 
 二三五八番 夜の調 
         あやめ 
 二三七七番 濱唄 
         裏の背戸屋子守唄
 二四〇二番 いたこでじま
         おばこ
 二四三〇番 バラよ語れ
         一寸別嬪さん、傘

     日東蓄音器株式会社

 

 グランド・コンサート
 
 関屋敏子嬢 コラロチュア・ソプラノ

    1927年11月22日 諏訪丸 ソーシャル・ホール

     プログラム

 Ⅰ 1.合唱 “君が代”

   2.蝶々夫人 
      ある晴れた日に … プッチーニ

 Ⅱ 3.浜歌      … 関屋敏子
   4.潮来出島    … 〃
   5.からたちの花  … 山田耕作

 Ⅲ 6.カピネラ    … ベネディクト
   7・椿姫
      あゝ、そは彼の人か、花より花に … ヴェルディ
   8.合唱 “蛍の光”

      日本郵船

 〔もとのプログラムは、日本語ではなく、すべて英語と伊太利語〕


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