品質測定ワークショップ

ISO9001と10012及び5Sを利用して測定力をシステム的に発揮する方法

計測技術入門(日本規格協会)のためし計算

2008-12-31 15:57:51 | 加工不良
テキストに従って、リスクを考慮した品質規格と測定精度の精度比を求めてみる。

試し計算の対象:
1.製品規格:T=80±0.12(単位mm)
* 製品の重要性:一般部品

2.不確かさの計算(電卓(暗算可能)で求める)
(1)現場で試用している測定器の標準偏差:0.006
(2)点検マスターの校正成績書の不確かさ:0.004
(3)合成不確かさ:0.0072
(4)拡張不確かさ:0.014
(5)不確かさの要因で検討したこと
a)一般部品であるから不確かさの計算簡単に行う
b)現場の測定環境:温度20±10℃、これは、製品、測定器、測定器の点マスターは、同じであるので不確かさとして取り上げなかった。
c)作業者、監督者の測定教育を行い、測定作業が適正にできるようにして、他の不確かさの要因は取り上げなかった。

3.測定の不確かさを考慮した社内検査規格
(1)0.12-0.028=0.092

4.製品規格対測定精度比(精度比)
0.092/0.014=6.5

5.リスク2%以下を考慮した
4対1がよいと、本書にはある
従って、6.5対1であるからリスクは2%以下といえる。

6.使用条件
この測定は、製品及び測定器の汚れ、キズ、損傷が発生すると上記の計算は保証できない。

7.指導事項
測定者、管理者には測定の5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)の教育、訓練が必要である。

さて、これで計測技術入門の利用法は適当であろうか。

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計測技術入門を読んで-ISO10012

2008-12-26 16:51:36 | 品質計量管理
                                  12月の矢作川の水面(200812/26)

矢作川の河川敷はコンクリートで整備されており、川の中州には雑木が茂っていて水を直接見ることが少ないが、4kmほど上流でようやく矢作川に水辺までたどり着いて写真を写すことができた。

現場技術者のための「計測技術入門」を勉強していたら、製品規格に対して測定器の精度は1/4が適切であると説明されていた。

現場の計測で曖昧な点が実によく整理してある素晴らしい本である。
計測は、統計学が関係してきて現場の者には表現できないことが多いが、この本は統計学と現場の状態の2面を詳しくまとめ上げている。

4人の著者の皆さんのご努力に敬意を表す。

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付属書A 計量確認 ISO10012のエコ化

2008-12-25 11:07:44 | 品質計量管理

ISO10012の付属書Aを読んでいるが、理解しにくいので、フロー図を書いてみた。この図に現状を当てはめてみれば、規格の文章が理解しやすくなると思える。

規格の文章は理解しがたい。

ISOの文書をJISに翻訳する場合に、はじめから平易でわかりやすい文章にすることは許されないであろうか。そうすればISOの解説文書はいらなくなって、環境面からすれば、解説文書を作成するために使われるCO2は軽減できる。

解説書ビジネスが成り立たなくなるが、エコ時代であるからエコに反するビジネスは成り立たないのは当然とええる。

計量管理ビジネス:エコ計量士
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歴史の中のISO10012

2008-12-23 08:17:12 | 加工不良
                      フォード本社(2005/09/07)

およそ100年の歴史のある自動車産業が大不況に突然見舞われている。この状況を歴史家はどう見ているのであろうか。

メートル法は、およそ150年続いておりSI単位になった時もあまり大きな混乱は無かった思える。経済がグローバル化といわれはじめてISO17025が誕生した。その後17025を国内法に取り入れてJCSSが成立した。

JCSSは成立したが、15年経過しても普及が芳しくないのは、グローバル化といえども各国の状況が同じになっていない実態が窺われる。貿易の場合の取引方法と国内の取引方法はことなることが影響していないか。

ISO10012は、これからのことであるがどのように利用すれば価値がでるのか、十分な検討が必要である。10012は取引の分野に利用されることは、ISO9001、TS16949、17025などがあるから直接的には利用されないであろう。

中国では、10012を環境、エネルギーの分野で利用が進められている。この視点は的を得ていると思う。このことを具体的に見れば電力や鉄鋼産業は環境やエネルギー、さらに原子力発電所の事故なども関するので10012の利用に適していると言える。

日本も10012の利用方法を調査しているが、自動車産業などの全世界的に不況の中で歴史観を持った調査を期待したい。計量史学会、産業遺産研究会などの協力があるとありがたい。

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文化的効果、経済的効果-ISO10012

2008-12-16 19:40:43 | 加工不良
                      
C130輸送機(2008/12/04)

C130輸送機は安定性を感じる大変見た感じのよい飛行機である。

経済効果を優先してきてので、金融破綻が起きた思える。この経験を生かすためにも文化的な価値感を高めることが必要であろう。


ISO10012の文化的な面をリストアップすることは、計量の文化的な価値を高めるのに役立つといえる。

C130が安全に飛行するためには、ぱっと操縦席を見ただけでも100個のメーターが装備されているから計量が大切といえる。

C130は、戦争に使われることあるが平和的に使われると文化的な価値が大きく出る。

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文化的効果、経済的効果-ISO10012

2008-12-15 07:58:12 | 加工不良
                                         矢作川の河川敷(2008/11)

経済的効果の最優先では、今回のような金融工学の破綻の再発が防止できない。従って、ISO10012(計量管理)など多くの分野から文化的効果を考える必要がある。

1.計量標準のシステム(SI単位)は、自然を元に作成されているので自然を尊重できる
2.計量すると不正は見破られるので不正を行わなくなる
3.計量という行為は多くの人々が行っているので、関係者の総合的なメリットを大切にできる

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10年後のISO10012

2008-12-14 12:49:59 | 加工不良
              牛込中学校の銀杏の大木(2008/12/04)

この頃の紅葉はすばらしい。以前も同じであったと思うが気がつかなかっただけだと思う。

ISO10012の要求事項を精査してみると、現在の計量管理と大きくは違っていない。精査の結果をブログ載せるよい方法があると便利であるが、まだ見つからない。

精査の結果を示さずに、結論だけであるがISO10012を有効に使うには次のことが必要である。
1.計量確認(定期検査)の効果を経済効果、文化的効果などとして明確に文書化する。
文化的な効果とは、①不正を行わない、②不正を糾弾する、③協力し合う、④自然を大切にする。⑤その他

2.測定システムの設計(測定器の選定等)を職務の1つとして明確にする

ISO10012の実施には、計量という業務が多方面で実施されているから計量担当者は、関係者の協力を得る仕組みを作る必要がある。
10012の普及には10年間はかかるであろうが、10012を利用すれば計量管理はものつくり、リスクの予防に貢献しやすくなる。

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