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タンキリマメの名前の由来

2022-09-19 | 植物etcアルバム
先週末のウイークデイに訪れた万博記念公園、入口傍のフェンスに黄色い花が咲いていました。
近寄って見るとツル性の植物で莢もできています。


今年2月に黒光する小さな豆を見つけたタンキリマメです。

                           2022/2/24

葉はクズの葉を小型化したような3出複葉で.黄色の蝶形花が咲き.莢は秋に鮮やかな朱色に変化し,1~3個ほどの光沢のある直径5mmほどの黒い種子(豆)が付いたままになります。
野生のマメの仲間は種子が熟すと、さやがはじけて種子を弾き飛ばす種類が多いのですが、本種は種が落ちず、鳥に食べられ散布されるということです。

和名の痰切豆は,この豆を食べると痰が出るのを治すとされることに由来しますが、効能があるかどうかは定かではないそうです。

では、なぜこの名前で呼ばれたのか?

丸薬ういろうの第一の効能の去痰(痰切り)から、丸薬に似たマメをタンキリマメと呼ぶようになったという逆転の説もあるようです。
   おかやまの植物事典(重井薬用植物園)
 https://www.shigei.or.jp/herbgarden/album/tankirimame/album_tankirimame.html

それによれば、
タンキリマメの別名は、きつねまめ、きんちゃくまめなどがありますが、もう一つ、「外郎豆(ういろうまめ)」という名前があるそうです。

「ういろう」というと、お菓子のういろうを思い浮かべますが、ほかに歌舞伎の「外郎売」に登場する丸薬のういろうがあり、その丸薬に色も形も似ているということです。

 ※想像になりますが、かつてはこの丸薬が銀箔に包まずに販売されていたとすると、本種の豆の大きさや色が「ういろう」の丸薬に似ている


ツル性のマメ科としては成長が遅く、草刈りなどをされると翌年の開花数が減ってしまうそうです。クズとは違い見つけにくい植物です。