ちょいといい話 -9- 禅の言葉
*「大死一番 絶後再蘇」 (たいしいちばん ぜつご ふたたびよみがえる)
「大死」人間にとって究極、極限状態それが大いなる死「大死」です。
死、人生の終りを感じた時、これまでの虚飾(地位・名誉・金銭・知識など)は、一
切役に立ちません。理屈も入り込むすきがありません。本来の人間性に戻るしかない
のです。
仏教は死んだ人のための宗教ではありません。それが証拠に、お経の原点をたどれば
お経とは元来、今現実に生きている人間が、悩みを相談してそれに答えるお釈迦様の
会話集だからです。
今回で「ちょいといい話」は一応終了します。ここで一番お願いしたいことは、お経は
葬儀や回忌のためのものではなく現実の世界での生きるための知恵袋であることを
記憶していただきたいと思います。
生前の地位や名誉・金銭・知識などは死後の世界では何の役にもたたないこと。
人生はどう生きればよいか、それは道義的に生きることではないでしょうか。
常に感謝の気持を持って自利利他の心境で生きることを心がけましょう。
困ったことや悩み事などありました時はどうぞご遠慮なくご一報下さい。きっとお役に立
てるような答えが出ると思っています。