斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

駐機訓練

2010年08月15日 18時31分16秒 | 水難・ういてまて
本日から3日間、高知県にて水に浮く素材を水難救助に応用するための実験を行っています。要するに、人間のもつ持ち物は軽く作られていますので、そのようなものを持っていれば、水に沈まずにすみます。たとえば、運動靴、タオルや着替えの入ったリックなどが該当します。

今回は、ポリウレタンフォームの詰まった、高さ150mm横900mm縦1200mmの直方体が調査対象です。こういう素材は人を4人くらい浮かせる位の浮力を持ちます。しかしながら、大きな浮力体は、回転翼機(ヘリコプター)による救助の際に、回転翼から吹き降りる風(ダウンウォッシュ)により吹き飛ばされる恐れがあります。だから、水に浮けばなんでもよいということではなくて、救助の際には安全に要救助者を確保できるかどうかという視点も重要になります。

以上は、津波被害により浮力体につかまりながら海に流された人を想定しています。本学からは私のほかにI准教授も参加しています。先ほど、実験は無事に終了しました。上記の素材くらいの厚みがあると、、吹き飛ばされないことがわかりました。添付の写真は、その実験を実施する前に、駐機訓練といって、回転翼機に吊り上げ後に収容する手順を確認いているところです。もちろん、実験では回転翼機に被験者を機内収容します。

どんどんフィールドに出て、日ごろの研究成果を確認することが、いまの大学に求められています。そして、こういう刺激を受けて成長したいという学生をわれわれは迎えたいと希望しています。




着衣泳のホームページ http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/surindex.htm

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