斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

科学研究費の秘策

2010年08月27日 18時39分27秒 | 長岡技術科学大学の広報
科学研究費という予算が国から大学などに配分されます。毎年11月に予算申請をして、4月に”あたる”わけです。当たる確率は平均して20%未満ですから、かなり競争率が激しいのです。いま、8月末ですから、そろそろ予算申請書を書き始める時期です。

本学は、教員数230名強の小さな大学ですから、科学研究費の配分額も少ないかと思いきや、そんなことはありません。今年配分された科学研究費の件数と金額を順位を含めて少し見てみましょう。

55位 名古屋工業大学 193件 5億1629万円
56位 東海大学    254件 5億0100万円
57位 埼玉大学    252件 4億9848万円
58位 山梨大学    252件 4億9685万円
59位 国立遺伝学研究所 69件 4億8476万円
60位 鳥取大学    227件 4億8376万円
61位 長岡技術科学大学119件 4億7781万円
62位 同志社大学   189件 4億7331万円
63位 琉球大学    220件 4億5838万円
64位 九州工業大学  148件 4億5734万円
65位 近畿大学    238件 4億5250万円
66位 京都府立医科大学204件 4億4610万円
67位 茨城大学    173件 4億3992万円
68位 福井大学    220件 4億3213万円

まだ61位に甘んじていますが、採択件数119件で、他の機関よりも件数が少ないのに、金額はそこそこいただいています。これは、1件あたりの高額予算を獲得する確率が高いことを示しています。

とくに、本学のトップ集団には1000万円プレーヤーがたくさんいます。10人ちょっとで本学科学研究費予算のうちの1/3くらいを稼いでいます。  

これはまぐれではありません。本学には、科学研究費などの予算を取るための、特別訓練コースがあります。いわゆる特訓です。この特訓で鍛え上げることによって、とくに若手の高額獲得者が多いのが、本学の特徴です。

さて、昨日、高専のある先生と話をして、科学研究費獲得のノウハウを高専の先生にお教えしようということになりました。来年の3月に入門教室を実施します。「申請書の書き方」なんて、生易しいものではありません。1時間や2時間で伝授できる技ではありません。一日しっかり宿泊して、みっちり鍛えられることにより、入門することができます。1000万プレーヤーの免許皆伝にはさらに数年かかるかもしれませんが、100万円くらいの予算であればすぐに取れるようになります。

長岡で開催しますが、その入門コースを受けるための旅費がない、といってあきらめる先生はお断りです。本学のトップクラスの教員も何年も自費で勉強したからこそ、いま高額予算をとれるようになっています。まず自腹をきって勉強する心構えが必要です。そして、それを繰り返すことにより、大きな成果が得られます。

興味ある方は、個人的にご連絡をください。

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全国高専教育フォーラム第1日目

2010年08月27日 18時06分41秒 | 高専訪問記
昨日、報告を出そうと思っていましたが、本日の会議の資料作りでほとんど徹夜状態となり、アップを怠ってしまいました。昨日より全国高専教育フォーラムが長岡技術科学大学で行われています。高専機構をはじめとして、全国の高専の先生方が集まり、特に技術者教育に関して活発な討議が行われていました。

写真は、高専機構の木谷理事の挨拶の様子です。高専が進むべき方向について、たいへんわかりやすくご講演いただきました。技術科学大学は高専生の進むべきひとつの進路となっています。高専と連携して、ほんとうの意味で世界がほしがる技術者を育てていきたいと思います。

私はいま、学外に所用ででていますが、これから林理事長を含めて、懇親会(最近は情報交換会というのですが、要するに懇親を深めるのです)で、これからの技術者教育について大いに語り合ってまいります。

ちなみに、懇親会費は昔から自腹です。あたりまえですが。

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