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気ままに生活してるシニアの残日録

「ダウントン・アビー/Downton Abbey」を見終わって(その2)

2023年06月09日 | 映画

(承前)

  • 貴族の生活というものがこんなものかとわかって、そうかと思うところもあるが、こんなこともあるのかとあきれるところもあった。例えば、食事をとるときには正装する、食事の時も女性は帽子をかぶったままである、女性が寝る前に髪を編むがそれは侍女がやるので自分ではそんなこともできないなど。ただ、良い習慣だなと思ったのはダイニングルームで食事をとった後、応接間(drawing room) でお茶を飲みながら食後の団らんする習慣だ。狭い日本の家では考えられないが、家が広くてもやらないか。
  • 4か月にわたってこのドラマをほぼ毎日見てくると、最後にはこの家族と使用人たちがみんな幸せになってよかったと、まるで自分のことのように思えてくる。親子や兄弟、夫婦間、恋人たちとのいざこざ、使用人同士のいがみ合い、不慮の死など、いろいろ不幸や危機があったが、それを乗り越えて、残った人たちはみんな幸せになってうれしかった。最後には皆が「スコットランドの民謡《オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)」(蛍の光)を歌うが、もう毎日この家族や使用人たちとも会えなくなると思うと寂しい気持ちになった。

主な出演者と私の印象

(貴族)

  • ロバート( グランサム伯爵):家族思い、召使にも配慮、保守的、若干自虐的だが好感が持てた
  • コーラ(伯爵夫人):優しいが合理主義、時代の変化を認識した賢婦人で好きなタイプだ
  • メアリー(伯爵の長女):プライド高く貴族制度に拘り、妹に対抗心を持ち、好きになれなかった
  • イーディス(伯爵の次女):目的のない人生に懐疑、仕事に生きがいを見いだし、愛に苦しむ姿が好きだ
  • シビル(伯爵の三女):運転手のトムと結婚、出産後不慮の死、進歩的過ぎて好きにはなれなかった
  • バイオレット(伯爵の母):保守的だが、家族思いで、最後は時代の変化を認め折れるので好きになった
  • マシュー(メアリーの夫):弁護士で合理的判断をするので好きだ
  • イザベル(マシュー母):何事もはっきりと自分の意見を言うが思いやりもあるので好きだ
  • トム(三女シビル夫):運転手から貴族の家族になり苦労したが徐々に好きになった

(使用人)

  • カーソン(執事):古い貴族の生活を大事に思う頑固一徹な男、時代の変化を認識しているが自分は変われない寂しさを感じ同情したい
  • ヒューズ(家政婦長):優しい気持ちの持ち主
  • ベイツ(伯爵付の従者):トラブル続きの不幸な境遇だが頑張った
  • オブライエン(伯爵夫人付の侍女):いじわるばかりするので嫌いだ
  • トーマス・バロー(第一下僕):同じく他人を陥れるようなことばかりしていたので好きになれない
  • アンナ(メイド長、ベイツ夫人):賢い女、だんだん悲観的になっていくところに同情する
  • パットモア(料理長):賢くはないが部下思いなところもある母親的な人
  • デイジー(厨房メイド、ウィリアムの妻):きつい性格で心と反対のことを言う若さがあった
  • ウィリアム(第二下僕、デイジーと結婚):賢くはないが努力家、誠実
  • グウェン(メイド、辞職して秘書となる):進歩的な考えで、頑張って秘書となれたのは立派
  • モールズリー(マシュー付の執事兼従者、のちに下僕、学校の先生になる):失業してお先真っ暗になったが性格がよく、意外にも勉強家なのが最後に活きた、好きになった
  • アルフレッド(下僕、オブライエンの甥、辞職してホテル料理人):努力家で良いポジションを勝ち得た
  • フィリス(伯爵夫人付の侍女):暗い過去があるが、優しがあるので好きだ



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