平成時代の高校生
愛は線香花火
There used to be a tall pine tree here when I was a boy.
(わしが子供の頃、ここには大きな松の木があったんだよ。)
「used toは、過去の状態を現在と対比させて言い表す技法で、
『以前は~があったものだが、今はもうない』という気持ちで訳します。
あの松の大木でさえ、今は無くなってしまった。
考えてみれば、永遠なものなんて存在しないのかな。Never foreverなんだなあ」
と言ったら、瞳が、
「せんせい、愛は永遠です」と言う。
「そうかな。愛だって線香花火のようなものだよ。
闇夜にぽっと、微かに燃えて、火花がはじけて、すぐに散ってしまう。
大切にしていたものだって、いつかはなくなってしまう時がくる。
儚いなあ、無常だなあ」
「今日の先生は、ちょっと変ですよ。どうしたの?奥さんと喧嘩ですか?」と瞳。
「えっ?う~ん。というよりも、あの3.11以来オレの価値観が崩れちゃってさ。人間不信っていうより、自分不信状態なんだよ。
でも、線香花火って、好きだなあ。ぱっと美しく火花を散らせて、もう少し待っていてくれ、と思っている間に消えてしまう。愛も人生も線香花火なんだよなあ」
「わたしはスターマインがいいです。やっぱ、花火はスターマインです」と、
いつも、いつも前向きな瞳さんでした。
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