■当面「副主任」をひとり増員し、軍紀律委書記に劉源か
習近平は軍の再編を指示し、9月の軍事パレードでは30万人を削減し、さらに後日、国連軍に8000名を派遣するとした。
しかし人民解放軍の効率的改変、再編作業は遅れに遅れている。
第一に既存の軍区それぞれが既得権益をもち、これを絶対に手放さないだろう。
また部隊長などは、ふたつ軍区が減らされると更迭、左遷、勇退、整理の対象になるのではないかと戦々恐々、再編への不満が爆発気味だという。
第二に軍区それぞれに付随する部隊の人事が必然的にともなううえ、軍区所管の空軍、第二火砲部隊の再編は誰が決めるのか、どういう体系的方針があるのか不透明、これでは到底再編などとても無理であろうという声だ。
上層部の人事に関しては現在の「副主任」体制を、さらに一人増員させて、習近平側近らを充て、もっと強い人的結び付きで軍を掌握しようとしている。
現在の副主任は許其亮と氾長龍だが、いずれも胡錦濤の置きみやげ人事であり、習への忠誠心疑わしく、このため増員する「副主任」には太子党の張又峡(現「総装備部長」)か、北京武装警察司令員の王寧(習近平の子飼い)を充てるのではないか、との噂が飛んでいる。
他方、習の「軍師格」として昵懇の関係にあるのは劉源(総後勤部政治委員)を、中央軍事委員会の規律委員会書記に当て、反腐敗キャンペーンで、軍の腐敗構造に手をつっこませ、王岐山と同格の配置にするのではないか、との観測もある。
劉源はいうまでもなく劉少奇の息子、太子党でもあり、劉亜州と並んで「習近平のプライベートシンクタンンク」と言われた。
また軍のアルバイトは盛んであり、パキスタンを経由しての中国製武器が大量にISへ密輸されていることが判明した。
博訊新聞網(12月13日)に拠れば、中国は米ロについで世界三位の武器輸出国だが、「紛争当時国への武器輸出禁止」という列強の常識はまったく通じない。おもに小型ピストルなど中国製武器が確認されている。
以上、宮崎正弘氏記事
中国の内部闘争は、不満爆発しそうな状況にあるようです。
7軍区を縮小することに抵抗する勢力と習近平の子飼いとの争いが、共産党王朝崩壊への引き金となることを希望します。
ISへの武器密輸も中国軍はやっているようです。その中国製ピストルでISによるテロも考えられるのでは?と思います。チベット、ウイグルの人たちは共産党への恨みがあるので可能性はあるでしょうね。
IS帰りのウイグルの人がテロを計画する可能性は高いように思えます。