わてが坂本龍一さんから学んだ最大の遺訓を簡潔にまとめてみるとこういう事になる。
⚫ 精神的歓喜へと至る為には、長期的訓練や様々な制約を経て、肉体的苦痛や精神的苦悩に耐え、人間関係の確執や思想的な紆余曲折や変遷をも幾度となく経験しなければならない。
不朽の名作を完成させる為には、芸術家には自己犠牲の精神が必要である。
つまりは 精神的歓喜や芸術の完成の為ならどんな苦労や自己犠牲や迂回をも厭うな といったような逆説であった。
中学校の数学の先生が 楽をする為にはどんな苦労をも厭わないのが数学だ と教えてくれたんだけど、それと同様の事を音楽創作生活の分野で示して下さったのが、坂本さんだった。
また坂本龍一さんは音楽の実験用のモルモットみたいな存在でもあった。
坂本さんは色んなミュージシャンとコラボを組んだり、色んなジャンルに実験的に挑戦して行った実験データをも残して下さった。
ただ、晩年の坂本さんは芸術の分野では完成を得られたものの、私生活も人間関係も崩壊 破綻してしまっていた様だな…