自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

河童フィギュアの製作 Part2

2024-02-16 09:15:25 | 模型

今日は昨日とうって変わって寒くなりました。

昨日と今日とでは14度も温度が違います。

まだコロナやインフルエンザがかなり流行しているようで、気をつけなければならないようです。

そんな最中、「河童」の製作です。

河童本体はスタイロフォームを芯に「ウッディー粘土」で表面コーティングしています。

というのも、いつも使うスーパースカルピーや、シリコンが高騰し、大型のフィギュアを作るのに材料代がかかり過ぎるので、安い材料は無いか?と探した所、「ウッディー粘土」にたどり着きました。

この粘土、粘りが有り、よく伸びるし薄く塗ってもひび割れしにくいという利点が有ります。

それに安い!
一個¥350でした。

今は¥400ほどに値上がりしていますが、他の石粉粘土よりかなり安いものです。

今回のこの河童、左手の先から右足の先まで90センチほど有ります。

なので表面に塗る粘土も大量に必要です。

先ず、手足の爪部分を作りましたが、アルミの針金を削って爪の尖った形にして、それにスチロール接着剤でティッシュペーパーを貼り付けます。

こうすると、アルミ線に直接粘土を付けるより良くくっ付きます。

このティッシュの部分に粘土を盛り、シワ等粘土ヘラで整形します。

次に背景のパネルに石垣の彫刻をします。

スタイロフォームに石のパターンを鉛筆で書き、その線に従ってカッターで切り込みを入れます。

その切り込みをV字型に広げるようにカッターでで掘ってゆきます。

この時点で裏側から光を当てると青いひび割れ型に光って綺麗です。

これは何か他の事に使えそうです。

河童の顔ですが、

こんな顔です。

普通の河童のイメージとは程遠いと思います。

頭の皿は、頭蓋骨に薄い皮が被っている感じにしました。

顔つきも、モンスターらしい恐ろしげな顔つきにしました。

背景のパネルも粘土を薄く塗り付け、仕上げにかかります。

大雑把ですが、全体に粘土を塗りました

この時点で河童のプロポーションをチェックしてこうすればもっとカッコ良くなると思える形にするため、粘土を少しずつ盛り、整形します。

この「ウッディー粘土」ですが、結構クセが有ります。

柔らかくするため水を加えて練りますが、練った後、まるで泥のように腰がなくなり、トロトロになるので水の混ぜすぎはかえって整形しにくいので注意が必要です。

それに粘土ヘラの反応というか、反発が無く、本当に泥を盛って撫でている感じになります。

粘土ってある程度反発が有って、ヘラで押さえながら造形するのですが、それが通用しません。

いじってみればすぐ分かると思います。

ある程度「慣れ」が必要です。

製作はまだまだ続きます。


河童フィギュアの製作 Part1

2024-02-14 08:36:17 | 模型

幻のブルドーザー戦車の製作も終わりました。

次に何をアップしようかと考えましたが、来月の3月7日〜11日まで、私が講師をしているChukaiコムコムスクエア作品展が有るので、そこに展示する物の製作過程をアップしようと思います。

製作するのは「河童」です。

河童といえば身長が120センチ位で、子供のような体型、体が緑色で頭に皿があり、くちばしの有る顔、手足に水かきが有り、いたずら好きと言うイメージでしょうか?

ですが、私が作る「河童」は、言ってみれば「ショッカーの怪人」的な物になります。

この作品は地元のお菓子メーカーが主催した「悠久の米子城」と言う地元の城をテーマにした作品展が有り、それの工芸部門で出品したものです。

有難いことに「最優秀賞」を頂きましたが、このイベントはもう行われないようです。

次に出品する作品も考えていたのですが、お菓子メーカーのギャラリーが閉鎖されてしまいました。

残念です。

ということが有りましたが、コムコムスクエアの作品展で展示しますので、お時間の有る方は来月3月7日からの展示を御覧ください。

米子市高島屋5階の特設会場で開催されます。

私の講座の生徒さんの作品も展示します。

「戦車のジオラマ」ですが、初めてエアーブラシを使い、初めてフィギュアの塗装をしたと言う方の作品ですが、とても初めての方が作ったものとは思えない作品に仕上がりました。

是非御覧ください。

 

肝心な私の作品ですが、製作方法はいつもと同じ、スタイロフォームに粘土仕上げです。

この作品を作り始めた頃、いつも使っている「スーパースカルピー」が異常なほど値上がりして大きな作品に使うと数万円の材料費がかかることになりましたので、何か代用品が無いか探した所、一個350円の「ウッディー粘土」を見つけました。

この粘土も今現在400円ほどになっていますが、それでも安いです。

先ず、スタイロフォームの50ミリを買ってきて、真っすぐ立っている「河童」を描きます。

それを熱線で切り出して各関節をバラバラにしてポーズを付けます。

発泡スチロール接着剤と長いビスを使ってポーズを仮組みします。

こんな状態です。

なんだか「スパイダーマン」のようですが、これが段々「河童」に近づいて行きます。

ちょっと派手なポーズにしたかったので、この様な姿にしました。

「悠久の米子城」と言うテーマにそった作品なのですが、なんで河童?と思われると思います。

その訳は、米子城の外堀には河童が住んでいたと言ういわれが有ったので、城の石垣にしがみついた河童のフィギュアを作ったら面白いのでは?と単純な考えでした。

ただ、しがみついたのではなく、ちょっと戦闘的なアクションにしました。

全体のバランスを考え、石垣にぶら下がるようなポーズにし、右手には武器を持たせることにしました。

顔は烏天狗のような大きなくちばしと、頭の皿と言うか頭蓋骨の様なディティールでオリジナルの河童にしました。

通常の河童のイメージとは全く違う物にしたかったので、あえて河童のイメージと程遠いデザインにしました。

これを石垣のパネルにあてがってみると、

こんなイメージです。

フィギュア本体に、「ウッディー粘土」を薄く塗りつけて、

この様なマッチョな怪人っぽいスタイルにしました。

もうこれで河童ではありませんね。

どちらかと言うと、「アマゾンの半魚人」ですね。

いろんなデザイン要素を含んで製作してゆきます。

続く!

 


幻のブルドーザー戦車の製作 その二十三

2024-02-13 08:39:54 | 模型

長かった「幻のブルドーザー戦車の製作」も今日で終了です。

大変な作業の連続だった香取村のジャングル再現。

資料が少なく、形状が良くわからないチハドーザー。

ジオラマベースが急遽大きさの変更が有り、当初の大きさの4倍のサイズに変更。

出来上がっているブルドーザー戦車の色の塗替え。等、

いろんな大変な作業が続きましたが、なんとか人前に出せる状態になりました。

まず、色の違っていたブルドーザー戦車を緑に塗り替えたら、

大雑把に塗り替えた状態ですが、ジオラマベースに乗せてみると、

まだ車体の文字が入っていませんが、色が違うとかなりイメージが変わります。

周りの緑に溶け込んで目立たなくなります。

ブルドーザーの汚しを完了させて、

更に木くずを周りにばらまいて接着。

地面のえぐれた部分も追加加工して、この様な形にしました。

右下の部分が何もなく空間がありすぎたので、ドラム缶を運んでいる人を追加しました。

戦車は燃料を沢山食うのでこのくらいのドラム缶ぐらいは有っただろうと勝手な想像で作りました。

ただ、実際は混合油の質が悪く、不完全燃焼していたそうで、蒸気機関車のように排気管から煙をモクモク出しながら走っていたそうです。

しかも火の粉まで出していたそうです。

時折、枯れ草に燃え移って火事になりそうな事も有ったらしく、手の空いた人が竹ぼうきで後ろの火の粉をはらっていたそうです。

ジオラマも何とか完成して、どうせなら自然の光の下で撮影をしてみました。

近くの海岸です。

苦労した赤松林です。

天気が薄曇りでしたので、イマイチの写真になりましたが、やはり自然の光は違います。

模型の戦車が本物っぽく見えます。

実際にこんな風景だったかどうかは分かりませんが、このジオラマを米子の歴史資料館で展示した際、実際にこのブルドーザーを運転されていた「丹羽次郎さん」も駆けつけて、見ていただけたそうです。

そのブログがこちら、

社長の小部屋 鳥取県大山の麓へ・・・2日目

静岡の「カマド」と言う運送業をされている小林さんのブログです。

この方のおかげで、私達も丹羽さんに出会うことが出来ました。

このジオラマも、多くの方々のおかげで形にすることが出来ました。

この仕事が無ければこんな戦車が大山に来ていたなんて全く知りませんでした。

いろんな事を勉強させて頂きました。

本当にありがたく思いました。

また、いつかこの様な仕事ができればと思っています。

大変な仕事でしたが、おもしろかったですね。

幻のブルドーザー戦車の製作 完!

 

 

 

 


幻のブルドーザー戦車の製作 その二十二

2024-02-12 08:43:34 | 模型

幻のブルドーザー戦車の製作ですが、いよいよ大詰めです。

ジオラマベースに樹木を植えて、ジャングルの様な手の入っていない赤松林に仕上げています。

松の木を植えて、地面部分は「ミズゴケ」を貼り付け、低木や草を植えました。

こんな感じで、冬の枯れ草の草原のようですが、これにグリーンのアクリル絵の具をエアーブラシで吹付け塗装します。

エアーブラシで途中まで塗った所です。

枯れ草が一気に芝生のようなイキイキとした草になります。

ラファイアで作った草もこの様な草になります。

火山灰特有の「クロボク」の地面も塗り直しました。

まだ赤松の枝が銅線のままなので、これも幹の色と合わせるためエアーブラシで塗装します。

赤松というだけあって幹も枝も赤い色しています。

こうして丹念にエアーブラシで塗装して、この様なジャングルが出来上がりました。

人の手の入らない無造作な雑木林です。

ここにブルドーザー戦車を置くと、

こんな感じになりますが、この高座型は色が違っていたと言う情報から一旦ベースから外して、完全に色を塗り替えました。

このカーキ色の方がブルドーザーらしくていい感じなのですが、事実と違うということで3日かけて塗り直しました。

この高座型を塗り直し、再取り付けしてほぼ完成となります。

あと少し、アレンジはしますが。

続く!


幻のブルドーザー戦車の製作 その二十一

2024-02-11 09:20:33 | 模型

幻のブルドーザー戦車の製作もいよいよ大詰めです。

ジオラマベースに大量の樹木を植えますが、これが想像以上に大変でした。

松の木だけで18本、これだけでは禿山に見えるので、なんとか他の木でごまかしました。

低木や、草、杉の木等、雑木林っぽく見えるように整っていない雑草の山という感じにしました。

先ず、山でよく見かける草ですが、

天然ラファイアと言う椰子の葉を乾燥させてテープ状にした物を加工してこんな草を作りました。

作り方は昨日書いたのでそちらを御覧ください。

これをジオラマの地面に植え付けます。

ジオラマベース地面にカッターで溝を掘ります。

白くなっているところが溝です。

ここに草を曲げながら差し込みます。

木工ボンドを付けてピンセットで押し込みます。

草に付けた紙テープが見えなくなるまで差し込んで接着します。

これを繰り返し、

このくらいまで取り付けます。

次に地面にブルドーザーの動いた跡が無いのが変なので、20トン以上の重い物が動いた感じになるように粘土で跡を作りました。

キャタピラで地面が押しつぶされ、えぐられた感じに盛り上げます。

ついでにジオラマの側面も粘土でコーティングします。

側面はワイヤーブラシで粘土をたたいてデコボコにします。

そうすると、きれいなまっ平らな表面でなくてもそれなりに綺麗に見えます。

多少のデコボコが気にならなくなります。

草木をどんどん植えて行きます。

大きな木の根元には「ミズゴケ」を木工ボンドでびっしりと貼り付けます。

この時点で冬の枯れた草原の感じになったと思います。

ジオラマは初夏から夏にかけての感じにするので、青々とした草木にします。

草木を全部植えた後に、エアーブラシで一気にグリーンに塗装します。

ミズゴケは、地面の色が見えなくなるくらいに貼り付けます。

それと、ブルドーザーが押し倒している松の木の根っこを作りました。

こんな感じで、銅線を取り付けてそれらしく作りましたが、実際はこんなにパワーが無く、幹を揺さぶって根をゆるめた後、ロープをかけて引っ張って倒していたそうです。

下手に排土板で松の木に体当りすると、簡単に排土板が壊れたそうです。

そうなると、山のふもとにある「米子鉄鋼所」まで行き、直してもらわなければならなくなります。

でも、ジオラマはやっぱりカッコよく木を押し倒している感じにしたいので、ちょっと嘘になりますが、このように排土板で押し倒している感じにしました。

ジオラマの製作もいよいよ大詰めです。

納品の日も近づいて来て、いよいよ焦って来ていました。

ジオラマのカバーのアクリルケースも上がってきて、完成まであと少しになってきました。

続く!