自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

手塚キャラ製作 その3

2024-05-16 08:50:42 | 模型

連日アップしている「手塚治虫先生」のキャラクター「百鬼丸」ですが、リメイクされた方のアニメのキャラクターで製作しています。

最初に放送された「どろろ」のアニメは、今では色々放送できない要素が満載です。

放送禁止用語が毎回出てくるので、「ピー」の連続になる時があります。

ただ、衛星放送等、有料放送の場合、「作者の意図を汲んで放送当時のまま放送します。」という表示が出ました。

登場人物が、体の不自由な状態のキャラクターですし、平民と侍の格差から差別の問題もあるし、色々放送できない部分がありました。

しかし、リメイクされた「どろろ」は、今現在アマゾンプライムで、全話見る事が出来ます。

令和の時代でも問題なく放送できる様にかなりアレンジした部分もあり、以前の作品より面白く、結末も納得できる仕上がりになりました。

見て損はない作品と思います。

というところで、「百鬼丸」の制作ですが、「百鬼丸」の最大の特徴である両腕の仕込み刀の「さや」になる両腕の製作です。

腕や手の平部分はスタイロフォームと粘土によって作りましたが、指部分は粘土で作るよりプラ棒でロボットの関節付き指の様な形にしました。

この物語の時は、まだ義手という設定でしたので、作り物っぽい感じにあえて作りました。

5ミリのプラ棒の中心に2ミリの穴を開け、「バインド線」と言うビニール被覆の針金を差し込み、曲げて指の形を全部で10本作りました。

それを自然な形になる様に並べて発泡スチロール用の接着剤で接着しました。

腕を取り付けると中に仕込んだ刀身が肘から飛び出した状態になります。

これはアニメの設定通りです。

腕を外すと、

刀身部分がスライドして写真の位置で止まります。

腕部分は取り外し式にしたので、パイプ状になっています。

腕に取り付けると、

この様な形になります。

結構肘から刀身部分が突き出ますが、設定でもこんな感じになっていました。

この後表面を磨き上げ、粘土の乾燥を確認して、布等の貼り付けをします。

腕や足には包帯の様な布テープを巻いた設定になっているので、フィギュアも、布のテープを巻き付けて行きます。

着物も黒い生地を買ってきて、イカリのような模様を印刷します。

これが結構めんどくさい。

まだまだ面倒な作業が続きます。

続く!

 

 

 

 

 


手塚キャラ製作 その2

2024-05-15 17:39:53 | 模型

何年か前に「米子工芸会」の作品展で展示した「手塚治虫先生」の「どろろ」に登場する主人公と言っても良いキャラの「百鬼丸」ですが、頭部はバルサ材を芯材にしてスーパースカルピーによる造形で製作、体はスタイロフォームを芯にして「ウッディー粘土」仕上げです。

この「百鬼丸」ですが、体の48箇所を鬼神(魔物)に奪われ、まるで肉の塊の様な体になった状態で捨てられ、それを西洋医学を勉強していた医者に拾われ、義手、義足、仮面、等で補い、青年になるまで育てられて、自由に動ける様になった時、自分の体を奪った「鬼神」を倒して、自分の奪われた体を取り返すと言う物語ですが、製作した「百鬼丸」は、右足が自分の足、左足はまだ義足、顔は目がまだ義眼、鼻も作り物、両腕も義手です。

両腕は義手なのですが、その腕に刀を仕込まれていて、腕のさやを外すと刀身が出てくると言う仕組みです。

その刀部分ですが、

アルミの部材から、削り出しました。

アニメの設定では、刀身は、ナカゴと言う柄に差し込む部分が肘から飛び出している様です。

一般的な打刀ではなく、脇差か、短刀を仕込んでいるのかもしれません。

刃の部分はそれほど長くはない様です。

アルミから削り出した刀身を仕込んで見ました。

体に肉付けしました。

刀の「さや」になる腕を取り付け、全体のバランスを見ます。

これにさらに肉付けして筋肉質な体にします。

左足はまだ義足の状態なので、球体関節の木製の足という感じに作ります。

首のつながりや腕の義手部分の形状を「ウッディー粘土」で少しずつ盛って整形します。

アニメの「どろろ」を見た人ならわかると思いますが、このポーズのシーン、何話のシーンか大体分かると思います。

あまり感情を見せない「百鬼丸」ですが、この時は怒りの感情を爆発させたシーンです。

物語の中でも一番ドラマチックだったので、あえて作ってみようと思いました。

このフィギュアはアニメのキャラクターですが、徹底的にリアルな質感で仕上げようと思いました。

着物も布で製作し、髪の毛も植毛し、着物の模様も印刷しようと思います。

かなり迫力のあるフィギュアにしようと考えました。

これから、また、面倒な製作が連続します。

続く!

 

 

 


手塚キャラ製作 その1

2024-05-14 06:53:28 | 模型

先日、「米子工芸会」の集会のハガキが届きました。

LINE登録してあるから、ハガキでなくてLINEで連絡すればと思うのですが、まだ、アナログ的な考えが残っている様です。

その「米子工芸会」ですが、私の製作するフィギュアも「これからの時代は、フィギュアも工芸だ!」と言う会長さんの言葉から、毎年作品展に向けて新しい作品を作っています。

毎年、何を作るか迷うのですが、やはり自分の好きなキャラクターでないと作る気がしないので、工芸会に展示する作品は自分が気に入ったキャラクターを作っています。

「米子工芸会」では、特に規制とかは無いので自由な発想で物を作る事ができます。

今回は、手塚治虫先生のキャラクターを作った時の記事をアップします。

手塚先生のキャラクターと言ってもどのキャラクター?って思いますよね。

何年か前、リメイクされたアニメのキャラクターです。

これはバルサ材を削って形にした芯材です。

これに「スーパースカルピー」を盛って整形してゆきます。

まだまだ整ってませんが、大体こんな顔です。

だいぶ怒っています。

このキャラクターですが、物語で一番怒り狂ったシーンを作ることにしました。

体ですが、

体はいつものスタイロフォームです。

体は布の服を着せるので紙粘土で表面を仕上げて服を着せます。

顔はスカルピーを高温で焼くため、熱に弱い素材は使えないのでバルサ材を使いました。

このキャラクターのサイズですが、直立した高さが、50センチ位あります。

結構大きなフィギュアになります。

このキャラクターですが、手塚作品の中でもマイナーなキャラクターですが、強烈な個性のキャラなので気に入っています。

このキャラクターは何でしょうか?

これです。

 

「どろろ」の主人公と言っても良い「百鬼丸」です。

ポーズですが、

見ようによっては滑稽ですが、百鬼丸の一番恐ろしい姿として製作しました。

右足の中には5ミリのアルミ棒が仕込んであるので右足だけで体全体を支える事が出来ます。

これから少しずつ形になって行きます。

続く!

 


クールガールのシリーズですが、 その2

2024-05-13 06:53:59 | 模型

昨日からアップしている「クールガール」のシリーズのフィギュアですが、「男」のフィギュアで、「押井守監督」の「ケルベロス」の物語に登場するプロテクトギアを装着したフィギュアです。

このフィギュアはタカラトミーのTさんから頂いた物で、今現在は製造されていない物です。

Amazon等に出てますが、デッドストックか、中古品だと思います。

しかも値段が4万〜9万円位になっていて驚きです。

ぜひとも再販して欲しいものです。

しかし、再生産すると発表から9年、いまだに再販されていません。

残念ですが。

このフィギュアを今時のフィギュアと比べてみても見劣りしない出来です。

特に武器は一時別売りしていたと思いますが、ここまでやるか!と言うくらい細かく出来ています。

これは「押井守監督」の監修から、徹底的なリアリティを追求した結果だそうです。

特にフィギュアが手にしているMG 34軽機関銃がすごい!

このスケールが1/6なのですが、長さが20センチほどの物です。

手前にはホルスターストックを再現したモーゼルも再現されています。

このマシンガンを再現するのに絶対必要な「スライド金型」と言う物が有るのですが、これを作る費用が非常に高額だったそうで、このマシンガンのミニチュア一つ作るのに大変な金額の金型を製作したら、タカラトミー(この当時はタカラ)の上司からTさんは大変叱られたそうです。

このマシンガンの銃身の周りの放熱ジャケットのパーツは、スライド金型以外作れないのですが、良くぞここまで作ってくれた!と拍手したいですね。

上の写真の穴が空いているパーツです。

この穴が上下左右にいくつも空いているので高額なスライド金型が必要だった様です。

しかもこの銃のサイト(照準器)は、折りたたみ式です。下についているバイポッド(二脚)も可動して開きます。

さらにここまで再現されています。

銃身部分がスイングして、

中の銃身が引き抜けます。

その予備銃身に、ガスレギュレータの溝まで掘って有り非常にリアルです。

この予備銃身は、背中のタンクに装着できます。

そして、銃弾を装填するための「フィードカバー」も開閉し、スプリングを仕込んだボルトを引く事ができます。

ここのフィードトレードに帯弾を装填出来ます。

帯弾に「スタータータブ」も再現されています。

恐ろしくリアルです。

フィードカバーの裏側もかなりリアルに再現されています。

本当にこれが1/6かと思います。

欲を言えば可動するボルトの上にあるフィードレバーを動かすベアリングの丸い突起があれば完璧です。

ま〜これは自分で作れば良いか。

もう一つのモーゼルマシンピストルですが、

ホルスターストックも再現されて、実銃通り装着できます。

しかもマガジンが着脱出来ます。

グリップのランヤードリングも金属で再現されています。

色がちょっとグレーすぎる気がしますが、これは好みで塗り替えれば良いので個人でイメージに合う色に塗り替えれば良いでしょう。

ホルスターストックにも木目が印刷されているし、ふたの金具も内部の部分まで正確に再現されています。

ここまでやるとは、もうビョウキですね。

これらの銃を持たせるハンドパーツも、

こんなにバリエーションが有ります。

簡単に差し替えられます。

左の板は防弾版です。

腕に装着する物で、映画「ケルベロス」では、大量の銃弾を受け止めるシーンがあります。

そのシーンを再現するために弾痕を入れるのも良いかもしれませんが、もったいなくて出来ません。

この様な武器パーツもついていたので、高額になっても仕方がないかと思います。

このフィギュアの設計など、半端ないこだわりがあるのがよくわかります。

ここまでやって売れなかったら、そりゃ〜生産中止になるでしょうね。

今ならまた売れるのではないのかな〜?
でも、さらに高額になるだろうな〜。

でも、ぜひとも再販して欲しい一品です。

この「クールガール」の可動フィギュアシリーズはタカラ時代の傑作フィギュアだと思います。

 

 

 

 


クールガールのシリーズですが、 その1

2024-05-12 08:27:33 | 模型

2015年の3月に開催された「アニメジャパン」ですが、大好評のうちに終了しました。

私の作ったバイクも、沢山の方々に見て頂いた様で、運搬が大変でしたが嬉しい限りです。

この展示は、旅費等、タカラトミー様に出して頂きましたが、作品の展示に関しては完全に無料でしたが、タカラトミーの「Tさん」が、お礼として、Tさんの私物の「クールガール」のシリーズの一体を頂きました。

それは何かと言いますと、これです。

パッケージの保護箱ですが、まだ「タカラ」と書いてあります。

箱に「ケルベロスサーガ」と書いて有りますが、ほとんどの方は知らないと思いますが、「押井守監督」の映画「赤い眼鏡」」から始まった「ケルベロス」の物語に登場する「プロテクトギア」を装着したフィギュアです。

アニメの「人狼」のキャラクターでも有ります。

パッケージも非常に凝ったデザインになっています。

この箱を開くと、

クールガールのシリーズと同じく透明のカバーでパッキングされたパーツとフィギュアが見れます。

肝心なフィギュアですが、これです。

クールガールのシリーズですが、「男」です。

女性バージョンもあったのですが、やはりこちらの方が良いですね。

名前が、「小白丸忠一」です。

ケルベロスサーガは読んでいないのですが、その小説?に登場するキャラクターです。

映画の「赤い眼鏡」のプロテクトギアとはちょっと違う様です。

その次に制作された「ケルベロス」と言う映画の物に近い様です。

非常に良くできています。

発売当時、欲しかったのですが、2万円以上の価格だったと記憶しています。

簡単に手に入れられない価格でした。

そのうち、発売も終わり入手できなかった物の一つです。

この際だから有り難く頂きました。

フィギュアは写真を見ても分かると思いますが、すごいです。

複雑なプロテクトギアが見事に再現されています。

このフィギュアの設計の際、「押井守監督」にかなり細かいところまで監修して頂いた様で、タカラトミーのTさんは、「こだわりのすごい変な人」だそうです。

とにかく細かい部分にこだわりがあり、作るのが大変だったそうです。

特に武器が大変だった様です。

このマスクとヘルメットだけ見てもこだわりが分かると思います。

後ろ姿も良くできています。

背中のタンクの様なものは弾薬のタンクです。

手に持ったマシンガンMG34の帯弾が収納されています。

帯弾も柔らかい樹脂で出来ているので、自由に曲がります。

この写真だけでもこのフィギュアの出来の良さが分かると思います。

これが、全部脱がすことも出来るのがすごい!

関節可動フィギュアとしても一級品だと思いますが、絶盤となって久しいです。

ぜひ、もう一度再販して欲しいものです。

別バージョンの女性バージョンも欲しいですね。

それと、このフィギュアに付属している武器が半端ない出来です。

「押井守監督」のこだわりがすごく、大変な設計を強いられたそうです。

その話はまた次に。

続く!