ご記憶に新しいロンドン ヒースローでの
ブリティッシュ エアウェイズのBoeing777-200ERの事故です。
墜落とは称されておりませんが、
航空事故です。
http://aviation-safety.net/database/record.php?id=20080117-0
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BA38%E4%BE%BF%E4%BA%8B%E6%95%85
本来「確率論的にはあり得ない」とされていた
現代双発機の推力喪失。
燃料中の水分が氷結しとありますが、
元々ケロシン(ジェット燃料)は「水分を可能な限り除去」したものです。
ガスタービンエンジン(通称ジェットエンジンはその一種)はその特性から
自動車などで利用されるレシプロエンジン(ピストンを利用するもの)に比較して
非常に使える燃料の範囲が広くなっています。
ケロシン自体、きわめて灯油に近いものですが、
高度な精製を行っています。
ここで、
灯油に近いものをベースにしているのは
精製の元になる燃料の単価が安いことに由来します。
さて、本題に戻ります。
精製されたはずの燃料が氷結して
燃料供給に行き詰まったわけです。
「元々考えられていたプロセスとは全く異なるプロセスで事故は発生しています」
よって、設計当初に考えられた事故の発生確率は、
机上のものだったと言うことが分かります。
もはや天文学的数字の世界の話になりますが、
事前の想定はたやすく越えられてしまいます。