赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

日経平均4万円台の条件とは?

2024-02-29 00:00:00 | 政治見解



日経平均4万円台の条件とは?  :240229情報


日経平均株価が最高値付近の水準で取引されるなかで、証券会社にも買い注文を求める声が相次いでいます。この状況をどうみるか、経済評論家の分析をお届けします。


私としては楽観的なお話をさせていただきたいと思います。

しかし、国内を見ると今年は倒産が相当増えるでしょう。いわゆる00融資【※1】が駄目になって、これを返せないと言ってくるところが増えてきています。中小零細を含めて倒産件数も増えるのですが、やはり日本という国は円安になると元気が出のです。

【※1】ゼロゼロ融資:2020年春。新型コロナの感染拡大で人の動きが抑制され、経済活動が停滞しました。その結果、飲食店や宿泊業などのサービス業を中心に、膨大な中小企業が深刻なダメージを受けました。売り上げが蒸発する一方で、店舗の家賃などの固定費はかかり続けるため、赤字に陥り、多くの企業にとって、そのままでは存続が危ぶまれる事態に直面しました。そこで政府が採用したのが、中小企業を対象とした実質無利子・無担保のいわゆる“ゼロゼロ融資”です。返済の時期を迎えたいま、過剰な借金を抱えた多くの企業が倒産を余儀なくされるのではないかという懸念が広がっています。


国民の皆さんは一生懸命働いて製造業で稼いている国ですから、円安になった方が日本の機関産業が栄えます。トヨタ自動車が栄えるということは、日本の自動車産業も去ることながら日本全体が栄えていく道となります。

現在1ドル148円くらいの数字ですが、栄えていくためには150円を超えて円安がもっと進めば、日本経済にとっても万々歳となるでしょう。これは実際に経済・GDPが伸び、実体経済が良くなればお金回りも良くなっていきます。

これに対して円安を止めようということを考える当局が介入すると、ろくなことがありません。今のところ150円を超える円安は許さないという感じで、相場に関係している参加者も怯んで円売りが思い切ってできない状況だと思います。

しかし、これから日銀が何をやるかということを考えなければいけません。日銀が金利の正常化、いわゆる金利のあるノーマルな世界に戻さないといけないことは分かっているのです。インフレは3%になっているわけですから、金利を戻していかないといけないのです。

この金利を上げていくことによって、確実に起きることがあります。それは金利が上がっていけば、債券相場の値段は下がるということです。今、出ている債権の値段は絶対的に下がります。

今まではどういうことだったかというと、実は金利が超低金利だった時代というのは、特に日本の国債で物凄いバブルが発生していました。帳簿の上では銀行にしても、企業にしても持っている国債が、その時の相場で値段がより高く評価されるということです。バブルが発生していたということですが、金利を下げれば下げるほど、すでに持っている債権に関しては評価額が上がっていきました。

これから金利を上げると、全く逆のことが起きますので、日本国債バブルの崩壊が起きるわけです。これは銀行にとって、悪いニュースとなります。だから、銀行も国債を現在いっぱい売っているのだと思います。

これでどういうことが起きてくるのかという話をさせてください。今までと同様で金利が取れないと銀行は困るのです。しかし、日本のメガバンクは、それほど困りませんでした。実際にお金を貸すところは、サラ金にお金を供給していたのです。70年代、80年代には大手銀行がサラ金に資金を供給しているということで、散々と社会的なバッシングを受けました。

しかし、今は全て系列化されていて、三菱系列だったらここがサラ金、消費者金融、三井住友系列だとここがサラ金というのが決まっているのです。つまり本業で儲からなくても、サラ金にお金を融通して儲けています。一番困っていたのは預金している人たちですが、我々のような庶民もそうですけども、農協や生命保険など、巨額のお金を銀行に預けているところは利息がつきませんから、超低金利で黒田元総裁になってから累計300兆円くらい、我々は金利をもらわないで損しているという計算です。

一方で銀行は金利を取れないけど、消費者金融にお金を貸してちゃんと儲けていました。もう一方で簡単に金を貸し出さないから、結局国債を買わざるを得ません。その国債の評価額が上がり、評価益が出るということで、利益を上げてきたわけです。

これが通じなくなるということで、今年はメガバンクにとってあまり良い年ではないと思っています。しかし、一般の我々にとっては金利が上がってきて、その金利分の収入が入ってくるので悪いことではありません。

私が以前から申し上げているのは、金利を上げるというのは債権市場が暴落するわけです。債権の値段が下がるということは、日本の債権市場、特に国際市場からお金が出ていくことになります。外国に投資しているお金がそこから出ていくことになりますので、日本の金融機関も今までは儲かっているから超低金利と国債で評価益が出ていました。

しかし、そうならないなら他のところにお金を持ってくことになります。私は日銀による利上げは、むしろ円安を進めるのではないかと思っているのです。この通りの力学に行くかどうかはわかりません。金利格差理論で、みんなが信じていればそれで動くかもしれませんが、実際に金利を上げていったら、日本の国債相場は暴落しますから、外国から入ってきたお金は出ていくということになります。

今、それが分かっているので円安ムード、あるいは先行き円安になるなと予想して為替相場が動いているという力学だと私は思います。為替というのは、その他の要素でも動きますから日銀の金利上げが即円安に結び付くかどうかは断言できません。

しかし、それが順調にいけば日銀とすれば、金利を上げれば円が強くなると思って、円安防止のために上げるという意識かもしれません。しかし、結果として私は円安になる。日銀が金利を上げれば、円安がもっと進むのではないかと思っています。そして、150円を突破してしま宇野ではないでしょうか。

でも、それは日本にとって悪いニュースではなくて、いいニュースです。150円台が定着すれば、日本経済は完全に息を吹き返します。そうすると、実体経済が良くなって物が売れて、日本の輸出も好調になって、働いている人たちの懐にお金が入ってくると、いう運びになっていくと思います。

円安を伸ばしても日本政府、日銀などが止めようとしたら、このシナリオはうまくいきません。しかし、円安が順調に進展すれば、年末には日経平均4万円に乗る日本経済になっていくと思います。その辺りを見定めておいてください。円安は基本的に、日本にとっていいニュースだということ、それを止めようとする当局は全く阿呆なことをやるということになります。



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