赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

コラム(6) 弁護士会に新しい風が吹き抜ける!

2015-07-04 00:00:00 | 政治見解


コラム(6):弁護士会に新しい風が吹き抜ける


日本弁護士連合会や弁護士会による特定の政治的な主張について「弁護士自治とは全く無縁な『目的外行為』であり違法だ」などとして、南出喜久治弁護士が日弁連や所属する京都弁護士会、それぞれの会長などを相手取り、意見書や会長談話の削除と100万円の慰謝料を求める訴訟を東京地裁に起こしました。

これで日弁連は風通しが良くなりそうです。

当ブログでも『弁護士の未来図』(2015-06-02)で、日弁連の左翼体質への批判を行いました。その中で「日弁連の内情」について次のように指摘しました。

一般的に見ると日弁連は左派系の弁護士に牛耳られているように見えます。とくに日弁連の「声明」には首を傾げたくなるようなものが多々あります。ただし、これは日弁連の組織的な構造に起因するためで、必ずしも弁護士の総意ではないようです。

――日弁連の意見は、専門分野に分かれた各委員会(人権擁護委員会、消費者委員会、両性の平等委員会など)で作成された案を会長声明としとは発表する。日弁連の委員会は、各単位弁護士会(都道府県の弁護士会)の委員会の活動で実績を残した人が入ることになっているので、その分野に思い入れのない弁護士が日弁連の委員会に入ることはない。また、委員会活動は基本的に報酬がない。そのため、各委員会には、基本的に同じ方向での信条をもつ弁護士しか集まらず、そこで作成される会長声明案も各委員会の思想に基づくものが出されることになる。反対の意見をもつ弁護士がいてもその意見は反映されない。――

弁護士に左派系の人が多い理由は、学生時代に左翼運動に傾倒し、国家公務員になれず、法曹界に進まざるをえなかったという事情があるようです。逮捕歴等があれば国家公務員にはなれませんので、60年代、70年代の学生運動の闘士が弁護士に転身し、その延長線上で左派の活動を続けたり、政治家に転身しています。



日弁連の各委員会に所属する弁護士は、「日本の解体」を目指す左翼活動家でした。たとえば、「従軍慰安婦問題」で国連会合に20回近く出席、吉田清治の話を英訳して「性奴隷(Sex slaves)」と訴えた戸塚悦朗弁護士もその一人です。また、参議院議員の福島瑞穂氏の事実婚の相手である海渡雄一弁護士は、反政府活動の会合にたびたび顔を出す人物ですが、日弁連の事務総長を経験しています。

日弁連の声明を見ると、あたかも弁護士全員が左傾化しているように見えますが、実際は、ほんの一握りの人の意見が声明として発表されているのです。多くの弁護士は、正規の弁護活動に専念しています。

法曹界に詳しい識者も今回の南出弁護士の訴訟をこう評価しています。

南出氏の行動は日弁連の改革の大きなきっかけになります。実は弁護士の70%近くの人が南出氏と同じ考えを持っているようです。組織が硬直化しているので、口に出せないのです。 

南出弁護士の訴訟は、日弁連の古い体質に風穴を開けそうです。日弁連が健全な体質となり、本当の意味で「弁護士の正義」が実現されることを期待します。



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