1 かなり検索が多いのですがもう製造中止のカメラです。
写真のものは最終型ですが、私が使ったのは発売と同時に購入した1型
及び2型になります。このカメラはブローニー式では初めての電動カメラで
(といっても巻き上げが。電動を意識して作られたカメラなので例えば
RZ67にも電動をあと付けできます)
最も気に入ったところは ピント合わせはダイヤルでシャッターが側面に
あることです。これが、最大の利点です。従来のものは、前面にシャッターが
ありフォーカシングの際シャッターを押しづらいことやミラーを下げる
動作があるために 決定的瞬間を逃しやすいのでした。
右側面に白く見えるのがシャッターで 電磁式なので触ればいい。
仕事柄 多い時で1日で2000カット以上写す事もありましたので、
とても重宝しました。
2 発売されてすぐに気に入ったのでフルセットを一台(百数十万)を購入
しました。富士フィルムというとカメラは駄目だろうと普通の人は思うことが
多い。然しEBCフジノンレンズはシノゴ用のレンズも発売している位で
描写力が優れていた。そして、レンズが四角いという意表をついた発想や
(こうすると転がらないので)何よりもあおりがかなりの量で可能な事が
挙げられます。それとレンズシャッターなのでストロボは全速同調でした
3 発売後にアクセサリーが追加されたのですが、使い始めるといろいろと
設計だけでは予期せぬことが起きます。プロ部の人から「どうですか」と
聞かれて 例えば長尺蛇腹、延長レール、広角蛇腹2つ山さらに4つ山
大容量バッテリー(最終型は何故か123Aしかも底部にと改悪)、電磁レリーズの
長いもの(5m)などが追加されたのです。後は最初からあったかどうか、
220のフィルム用中枠 一台では足りない撮影数になり1台追加で買い
ました。当時2台使っている人はとても少なかったと聞いています。
20代の前半の頃にこのカメラが出て 即決で買った時オジサン達に人だかりが
できました。多分、こんなガキが・・・とか思ったんでしょう。
まとめ
このカメラに出会ったおかげで おんぼろスタジオは人だかりができる
ようになりました。またロケの際のメインとかサブにも重宝しました。
今までは そんな事を考えたことがなかったけど、2000回もクランクを
回すとしたら相当疲れるし、マミヤのようなあとからモードラで時間がかかり
かつミラーを下げる手間を考えたらまず無理だったと思います。
物撮り(ぶつどり 商品、料理 など)や建築 或いはロケなど、
オールラウンドに活躍してくれたカメラです。このカメラがあったおかげで
一人で15時間連続撮影等ができたと思います。
フィルムホルダーを縦横に頻繁に動かしている為に本体後部を何度も取り換え
ました。またフィルムホルダーになぜ付けたのかわからないけど、ショット数
をカウントしていて 最初の頃カウンターの不具合かと勘違いされるぐらいに
使い込んだ次第です。
ひとつだけ・・このカメラストラップを付けることができるのですが
自重が重すぎて 手持ちで写せる人がいたらすげーーと思います
最終型の 写真をよく見たらーーー何だか意味のない改造が
1 シンクロテストボタン これってカメラについていている必要が
あるのか?つまり 最初のカットは 捨て駒でストロボだけ光らせて
人物などをどんどんと店舗に乗せるんだけど、業務用ストロボと赤外線
シンクロを押せばよい。そんなの百も承知のはずなのに?
2 そもそもはスタジオでの利用をメインにしてできたカメラ。
左側に初期型~2型はでっかいACで充電できるバッテリーが付いていた
スペースが空いている所に・・・。だから予備を幾つか買って、忙しい
時は どんどん充電していた。私は使わなかったが、単三4本の緊急
バッテリーもあった。底部に123Aというリチウム電池に変更した
理由が不明だし 撮影中になくなったらカメラを三脚から外すなんて
あまりにもナンセンス。なぜ併用にしなかったのか?
3 フィルムワインドボタン、これも何じゃらほい。私が使っていた頃は
裏ぶたを閉めれば 自動でローデイングした。これでは例えばRZの
あと付けの中途半端な電動と同じになるだけでは?
初期型からいえば30年位たつのか・・・?その間にデジタルの波が
あったりして、それでも長寿のカメラだったと思う。
なんだか 肝心なものが改悪されてしまっているようで残念です。
フィルム時代の終焉とともに このカメラも対応しきれなかったのかも
しれない。デジタルパックが200万・・・買わないと思います。
もしかすると 手持ちに対応しようとしたのかもしれないがそんな人いない
と思うし・・。
ただ 実際は 写真のものにフードをつけて使っていたので、
しかも 2台 並べて使っていたので ビデオカメラみたいだとか
すごいカメラ・・おんぼろスタジオでは 特別な三脚というか
移動式のレールが付いたアートスタンドプロ77というものに
全部で3台乗せられるアームがあったので、しかもこのスタンドは
50cm~180cmどの位置でも簡単にレベルを変えることができたので
重宝した。ロケの時は ジッツオに乗せて使った。
普通のカメラより大きい分 ぶれとかの心配はなかった。
私のよき相棒だった。