☆奈良国立博物館 サイト
『国宝の殿堂 藤田美術館展』 ※6月9日(日)会期終了
この春の展覧会の目玉だった国宝・曜変天目3碗そろい踏み。
結局、3つも行っちゃった。
なんせ、大阪の美術館に年2回、10年に渡って通い続けた身にとっては
曜変天目なんて、独り占め状態で何度も観賞してきたわけだから、
「今更~ 奈良くんだりまで、わざわざ」という抵抗感はすごくあった。
でも、2碗見ると、やはり、藤田曜変の輝きも改めて確認したくなっちゃって。
会期切れ間近の平日の午前10時前、混んでいた。
いや、すごく混み始める前の直前に滑り込んだようで
曜変天目は20分待ちで拝見できた。
振り返ったら、自分が並び始めた時よりもはるかに長い行列がとぐろを巻いていて、びっくりした。
まぁ、輝きはやはり静嘉堂の稲葉天目が一番だと思うけど、好みかなぁ。
藤田のオーロラのような輝きもすばらしいし、
龍光院の梅花を散らすようなかわいい輝きもいい。
まぁ、短い期間に国宝曜変天目を立て続けに観賞できたことは、
平成から令和へと時代が変わる中でのいい記念になった。
もっとも、藤田美術館は曜変天目だけではない。
大亀香合。
先日、別のところでも大亀香合を見て「大差ないかなぁ」と思ったけど、
あれは撤回したい。
やはり、この大亀は別格だ~
あと、お馴染みの在中庵肩衝。
藤田美術館ではせいぜいぐりのお盆が添っていたくらいだったけど、
小堀遠州の書状やら、専用の在中庵棚も一緒に展示されていて、驚いた。
古芦屋春日野釜。正面と裏面に鹿の鋳込みがある。
たぶん、以前にも拝見したことあるはずだけど、今回は奈良で拝見したので、すごく印象に残った。
あと、玄奘三蔵絵がね、いっぱい。
藤田の最後の方では2場面ずつ小出しに展示していたけど、
展示スペースが広いって、有り難いね。
だだーと巻物を広げて、それが4巻分展示されていたかなぁ。
もちろん、全部じゃないけど、今まで見たことない場面も含めて、
一度のこんなにまとめて拝見できたのは初めてなので、感動した。
仏教関係は感想省略。
出口付近で展示リストを再度眺めて、「あ、道長!」と慌てて引き返した。
紫式部日記絵詞、やっぱ好きだなぁ。
藤原道長が描かれた場面を観賞。
小学校の教科書にも、中学校の教科書にも、高校の教科書にも掲載されていた。
私なんかは単純だから、それだけですっごく嬉しくなっちゃうんだけど、意外にも他に人が群がっていない。
みんな、気がつかないのかなぁ。
それとも、ウケているのは私だけ?
グッズ売り場で藤田曜変のクリアファイルを2種類買った。
2022年、藤田美術館はリニューアルオープンする予定だ。
根津美術館がそうだったように、もうノンビリと観賞できることはないかもしれないと思うと、
楽しみに思う気持ちと同時に一抹の寂しさが心をよぎる。
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