「南太平洋」は観て びっくり!
藤原紀香、別所哲也主演の舞台で4千円は破格の安さ! 実は娘と二人で出かけ、ショッピングして、食事してと楽しみ計画をしていましたが、孫たちが次々に「おたふくかぜ」。そこはやっぱり、病の時には祖父母では、務まりません。で、夫と二人で出かけました。
夏休み里帰りの2週間目でもあり、かわいい孫達ではありますが、距離置きには丁度良いひと時ではありました。お互いに束の間の息抜き・・。
日ごろが、のんびりと過ごしていますので、孫たちとの慌ただしい暮らしは、身も心も大変。というわけで、夫婦とも華やかな舞台なのに、眠ってました。疲れて・・。
内容を考えずに、劇場に来ましたが「敵 敵」と云ってるのは、もしや「敵の日本艦隊 敵の日本艦隊」と言ってるってこと?はあ?
と思ったら、暗然となりました。
劇中歌の「バリ ハイ」は、過去何度も聞いていて耳に馴染んでいて口ずさめるし、ミュージカル「南太平洋」も 懐かしいとさえ感じた題名です。でも、初めて、この作品に 問題意識を持ちました。
前夜に、NHK・TVで「憎しみは こうして激化 太平洋戦争の宣伝戦略 隠された不都合な真実 日米・熱狂の映像」を見てもいました。 米海兵隊の撮影したプロパガンダの怖さを・・。
「南太平洋」は1942年のガダルカナル島のソロモン海域の対日作戦が舞台。恋と人種差別話も嫌でしたが、結局全てが日米戦争に通じる話でした。
アメリカでの舞台初演が1949年。映画もヒット。 早や1966年からは、日本でも菊田一男が東宝で初演。次に宝塚でと 日本人は、多分当事者意識がなく演じてきたのでは・・・。と思うと日本人として恥ずかしい!
ポリネシア人を小馬鹿にし笑いながら、アメリカ人とフランス人の恋にうっとり。南太平洋で命を落とされた方々に、何の良心の呵責もなく、のうのうと観、演じてきたなんて・・。
恐らく、誰も70年前の日本人が、サンタクルーズ諸島まで出撃し、惨めに負けたのを知らないのでしょう? 亡くなった方の子や孫でさえも知らんの? 大海原の海の藻屑と消えられた海軍の方々を・・。
私を含めて、日本人の過去にフタする、無知であることの愚かさ、怖さ!を教えてくれたミュージカルでした。
まさか、この「南太平洋」は、戦後の日本に米国が繰り出したプロパガンダじゃないでしょうね? まあ、それに乗って楽しんで気楽に経済大国になって、今や、たった70年で過去の加害の歴史を謝らないという国ですものね!
同じ敗戦国のドイツのメルケル首相は「歴史に終止符はない。ナチス時代を知る責任が我々にはある」と演説されたとか・・。頭が下がりますね。