「ジョーク力養成講座」 野内 良三 大修館書店 2006年
ジョークの形式
1、状況を設定する。→導入部
2、思い込みを誘導する。→展開部
3、意外性を目撃する。→落ち
ジョーク集 その2
☆大手の靴メーカーがアフリカの奥地に二人の社員を派遣した。数日後、社長に二通の電報が届いた。
――悲観主義の社員から→明日帰る。商売は見込みなし。現地人は裸足(はだし)で生活。
――楽観主義の社員から→支社を設立。有望な市場。現地人は素足(すあし)で生活。
☆ドラッグストアの主人が客に答える。
――この殺虫剤はこれまででもっとも強力なものです。
――蚤(のみ)も確実に殺せるかね?
――もっとすごいことをしてくれます。
――それはなんだね?
――彼らに猛烈なかゆみを与えるのです。それで彼らは七転八倒の苦しみを味わいます。
☆音楽好きな父親が初めて小学生の息子をオペラに連れて行った。幕が開いた。そのうち息子が父親に聞いた。
――パパ!あの後ろを向いて棒を振り回している人はなんなの?
――あれは指揮者だよ。
――あの人はどうしてあのデブのおばさんを棒で脅かしているの。
――脅かしているんじゃない。
――それなら、どうしてデブのおばさんはあんなに喚いているの。
☆ある百姓夫婦が司祭のもとを訪れた。二人は長年連れ添ってきたのだが、この2、3年口論が絶えず、いっそのこと別れて暮らそうということになった。だが、悩みはひとり娘をどちらが引き取るかだった。そして司祭の判断を仰ぎに来たのだった。司祭もどうしたものか、思案にくれた。
すると、女房が金切り声でまくしたてた。
――娘はわたしのものですよ。10ヶ月もあたしのお腹のなかにいて、生まれてからもあたしのお乳で育ったんですからね。ところが、この人はあたしの身体を楽しんだだけ、娘を引き取る権利なんかあるものですか。
だが、亭主は慌てず騒がず、
――司祭さま、ひとつたとえ話で説明しますよ。あっしが缶ビールを飲みたいと思ったとします。自動販売機の割れ目にコインを入れます。すると缶ビールが出てきます。その缶ビールは自動販売機のものですかね。それともあっしのものでうかね。
司祭は亭主のたとえ話にすっかり感服して答えた。
――なるほどなるほど、おまえさんの言うとおりだ。娘はおまえさんが引き取るがいい。
ジョークの形式
1、状況を設定する。→導入部
2、思い込みを誘導する。→展開部
3、意外性を目撃する。→落ち
ジョーク集 その2
☆大手の靴メーカーがアフリカの奥地に二人の社員を派遣した。数日後、社長に二通の電報が届いた。
――悲観主義の社員から→明日帰る。商売は見込みなし。現地人は裸足(はだし)で生活。
――楽観主義の社員から→支社を設立。有望な市場。現地人は素足(すあし)で生活。
☆ドラッグストアの主人が客に答える。
――この殺虫剤はこれまででもっとも強力なものです。
――蚤(のみ)も確実に殺せるかね?
――もっとすごいことをしてくれます。
――それはなんだね?
――彼らに猛烈なかゆみを与えるのです。それで彼らは七転八倒の苦しみを味わいます。
☆音楽好きな父親が初めて小学生の息子をオペラに連れて行った。幕が開いた。そのうち息子が父親に聞いた。
――パパ!あの後ろを向いて棒を振り回している人はなんなの?
――あれは指揮者だよ。
――あの人はどうしてあのデブのおばさんを棒で脅かしているの。
――脅かしているんじゃない。
――それなら、どうしてデブのおばさんはあんなに喚いているの。
☆ある百姓夫婦が司祭のもとを訪れた。二人は長年連れ添ってきたのだが、この2、3年口論が絶えず、いっそのこと別れて暮らそうということになった。だが、悩みはひとり娘をどちらが引き取るかだった。そして司祭の判断を仰ぎに来たのだった。司祭もどうしたものか、思案にくれた。
すると、女房が金切り声でまくしたてた。
――娘はわたしのものですよ。10ヶ月もあたしのお腹のなかにいて、生まれてからもあたしのお乳で育ったんですからね。ところが、この人はあたしの身体を楽しんだだけ、娘を引き取る権利なんかあるものですか。
だが、亭主は慌てず騒がず、
――司祭さま、ひとつたとえ話で説明しますよ。あっしが缶ビールを飲みたいと思ったとします。自動販売機の割れ目にコインを入れます。すると缶ビールが出てきます。その缶ビールは自動販売機のものですかね。それともあっしのものでうかね。
司祭は亭主のたとえ話にすっかり感服して答えた。
――なるほどなるほど、おまえさんの言うとおりだ。娘はおまえさんが引き取るがいい。