標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

小田急線複々線化:30年前に体験した通勤地獄が解消される?!

2018-03-03 19:15:12 | 日記
今日、通勤ラッシュの緩和のため、小田急電鉄が29年かけて進めてきた複々線化工事が完了し
たというニュースが流れた。17日からは通勤時でも、町田から新宿まで12分も短縮され、最速37分で行けるようになるとのこと。
30年前の通勤地獄と呼ばれた頃の通勤電車を思い出した。



30年前まで、7年間小田急多摩線の栗平という駅から新宿まで通勤していた。そのころは、電車に乗っている時間は1時間ほどかかっていたと思う。多摩川を渡り新宿駅に近づくにつれ、速度が遅くなり、混雑も激しくなる。線路のポイントになると車体が左右に揺れる。時には、座っている人に覆いかぶさってしまう。窓ガラスに手をやり、倒れるのを防ぐ動作をすることもしばしば。しかし、誰一人文句も言うわけでもなく、淡々と電車の動きに任せて、前後左右に体が揺れていた。

さらに、ブレーキまたは加速をすると、前後に空間ができる。床に倒れるのではないかと思うことがある。しかし、不思議なことに、この後は、前後に少し余裕ができる。それでも前後左右の人と触れている状態だ。

帰宅時も19時前後は、混む。新宿は始発駅なので、電車が入るまで該当する乗り口の前に整列ができる。その左右に次発または次々発の電車を待つ列ができる。電車が入り、降車が終了後、「業務放送。3番ドア開閉」というような業務放送が流れ、ドアが開くや否や、待っていた乗車する人が一斉に動き出す。通勤電車は指定席でないので、前列に並んでいた人たちが、座席に座ろうとするからだ。ある日最前列にいた私が、ドアが開き乗車しようとしたら、後ろからなだれ込んできた人により前に突き飛ばされ、無残にも床に伏せるように倒れてしまった。

何んとも無様な体験だった。私も含め、皆、仕事で疲弊した体で自分のことに精一杯なのか、何事もなかったように、後から乗ってくる人も空席を探し、座った。私はこんな光景を横目にすぐ立ち上がり、何食わぬ顔で吊革につかまった。まごまごしていると吊革につかまることもできないからだ。
この体験をした後は、前列で並ぶのは止めた。朝も夜もほとんど立ったままの車内を過ごした。

ラッシュ時とは違うが、もう一つ混雑する時間帯がある。終電近くの時刻だ。ほろ酔い、中には泥酔状態の人で込み合う。現在のように携帯電話で話す姿もなく、知人らとおしゃべりをする人、眠っている人、中には吊革につかまりながら、居眠りをしている人など様々であった。
混雑はしていたが、終電近くの車内は、乗客同士で共有できるものがあるような感じがした。勝手に飲み友を味わっていたのかもしれない。

今回の小田急線の複々線化により、195%だった朝の混雑率が、150%になるという。新聞が読める状態だとのこと。私はもう日常としての通勤ラッシュは味わえないが、何かの機会に150%の混雑状態を経験してみたいと思う
コメント
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