標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

戦前の国家統制に至りそうな危うい文科省。またも政権に尾を振る行政の弊害か?

2018-03-16 19:25:47 | 日記
今日の朝ドラでのセリフだ。時代は戦時中。「あなたは国にとって、自由主義的傾向があるので要注意人物だ」とう内容のセリフがあった。ドラマの内容は別にして、戦時中の政府にとって意にそぐわない思想、発言、行動等を監視し、圧力をかけた。甚だしい者は投獄となっていた。

戦後の民主主義における日本では、戦時中のようなことはないと思っていたが、そうでもなさそうな対応があった。



文部科学省の前川前事務次官が名古屋市立中に講師として招かれた際の授業内容や録音について、同省が市教育委員会に報告を要請していた。文科省は「問題ない」としているが、国が個別の授業に絡み、講師の言動に関わる内容を細かく調べるのは異例だとのこと。

その内容は、文科省は市教委に対しメールで、前川氏が文科省の組織的天下り問題で引責辞任したことや、「出会い系バー」に出入りしていたと報じられたことに触れた上で、授業の内容や目的、講師を依頼した経緯、学校の見解など10項目以上を質問。授業内容の録音データもあれば提出するよう要請したという。メールは3月1日と6日の2回行なわれた。

国がこのような要請をするということは、戦前の思想・言論統制に匹敵する行為だ。特に教育分野なので由々しき問題だといえる。国の圧力、つまり国家統制と言わざるを得ない。現場は、萎縮することなく行動してほしいと願う。

この件について、文科大臣は、「確認することは法令に基づいた行為だが、誤解を招きかねない表現があった」として、担当者に注意したという。
しかし、当初大臣はこの調査を行ったことを知らなかったとう報道もある。そうなら、森友問題に係る決裁文書改ざんと同じように、 一部官僚等の行為ということになる。

今の政権の方針を忖度して、一部の官僚等が独自に行ったのであろうか? そうであれば、大臣の知らぬところで行政が動いていることになる。これは行政の一貫性が失われていることとなり、乱れを露呈している。他方、大臣は知っていて、一部の官僚等の責任にしているということになるならば、これは、大臣の責任逃れであり、真実を隠そうとする隠ぺい体質を露呈することになる。

いずれにしても、政治・行政の歯車が、うまくかみ合っていない。政権・官邸の方を向いた行政の弊害だ。政治と行政とも国民の方に向きなおし、国民に開かれたものであってほしい。よもや司法も政権・官邸の方を向いているのではあるまい。国民目線で、公明正大な裁きをしてほしいものだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする