不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

L'incenso di cipresso

2013-10-06 15:32:47 | 日記・エッセイ・コラム
天城吉奈温泉にある「東府や」さんの
ガーデンにある屋外ステージで行われた
森のワークショップ」。
日曜日、天気もよくなったので、
レイラも連れてちょっとお出かけ。

つくなり川に行きたがる父とレイラのせいで
敷地内を流れる吉奈川へ。
Img_0226

10月初旬にしては暑い日曜日だったので、
レイラも水遊び。

Dscn9553


Dscn9554

なにか見つけたのか、
必死で水の中を覗き込んで
水底を掘ろうとするレイラ。
でも、水が思ったよりも冷たくてギブアップ。
Dscn9557


Img_0229

たっぷり水遊びもして満足なレイラ。
Img_0230

レイラも充分遊んだところで、
ようやく森のワークショップが開催されている
屋外ステージへ。

最初は木のオブジェを作るつもりで行ったのだけど、
お香作っている小学生を見ていたら
急にやりたくなって、変更(笑)。

しかし、木のオブジェもアロマジェルも作りたかった。
もし一人で行ってたら、絶対3つとも参加して作ってたなぁ。
両親がいると、なかなかそこまで自由にできない。
ふむ。

約30分でお香作りは500円。

まず、東府やさんのお庭から
今朝拾い集めてきたという杉の葉を
はさみで細かく切っていく作業。
Img_0232

続いて、切り刻んだ杉の葉を
更に細かくするためにすりこぎで擦りおろす作業。
Img_0234

擦りおろして漉した杉の葉の粉に
東府やさんの温泉水を加えて練る作業。
Img_0236

コーン型に形成して出来上がり。
一週間くらい乾燥させたらお香として使えるそう。
Img_0238

杉の葉を刻んでいる時から
ほのかないい香りに包まれて
すりこぎで擦っている時には
集中力が増して心が落ち着き
最後の練る作業を経て
手指にほんのり杉の香りが移っていい気持ち。

これは他の素材でも簡単に作れそうだねぇなんて
帰り道に話していたら
どうせ暇なんだから、
毎日作っていればいいじゃないと母に言われた。
杉以外の素材探して、自宅でお香作る日がやってくる予感(笑)。

今日、お香の講師をしてくれた方は
中伊豆のありしろ道具店の店主の有城さんでした。
両親は間伐材を使って木の器を作っている人だって
知っていたのに、私は初見。
今度は木の器を拝見しにお店の方にも遊びにいきたいな。


Uva giapponese Kyoho

2013-10-05 15:35:20 | 日記・エッセイ・コラム
ブドウのおいしい季節到来。
あんまり好きじゃなかったので、
自分では買ってまで食べるフルーツじゃないけど、
実家にはこの季節になると
山梨のブドウが、本当に「山ほど」ある。

Img_0173

久しぶりに食べた「巨峰」は甘くておいしかった。
なんだかとても大事に育てられている感じが滲み出ている味。

この巨峰が日本原産種だというのは知っていたけれど、
てっきり山梨オリジナルだと思っていた。
しかし、巨峰って中伊豆オリジナルだったのね。

中伊豆の山の中にある「中伊豆ワイナリー」。
そぼ降る雨の中、ちょっと行ってみた。
Uva_4

巨峰の歴史を調べたら、
農学者「大井上康」の農学研究所が
1919年(大正8年)に東京から大見村に移り、
ブドウの研究を本格的に開始。
1937年(昭和12年)にこの研究所で、
オーストラリア品種「センテニアル」と
岡山県産の日本品種「石原早生」の交配研究を開始。
戦時中にも関わらず、地道に研究を続けて
1942年(昭和17年)に交配が実を結び「巨峰」誕生。
1953年(昭和28年)既に大井上氏は他界していたので、
息子さんが「巨峰」を種苗名称に登録申請。
因みにブドウ品種「巨峰」は
研究所から見える富士山にちなんだもの。
ということらしいです。

でもね、
中伊豆ワイナリーの敷地では巨峰は栽培されてないんだね。
ワイン用じゃないから。
(ここで販売している巨峰は
山梨の農園で栽培されているみたい)
中伊豆ワイナリーの農園で栽培されているのは
基本的にワイン用のブドウ。
信濃リースリング、シャルドネ、
プティ・ヴェルド、メルロー、
ヤマソーヴィニヨン、ガメイ、
カベルネ・ソーヴィニヨン
なんからしい。

まだまだ知らない地元の宝。
あぁ、でも今食べている巨峰は山梨市産。


Noce di ginkgo

2013-10-03 16:53:28 | 日記・エッセイ・コラム
天気もよかったので、
近くの堤防までレイラとお散歩。
残念ながら、朝は輝いていた富士山は
散歩に出た時間にはもう雲の向こう。

Dscn9536
紅葉の始まる手前の、緑の濃い伊豆の里山。

Img_0183
アルノ川にかかる橋と橋の間隔は結構短いけど
狩野川はそうはいかない(笑)。

Img_0187
この堤防は城山さくらが植樹されているので、春もきれい。
今は色を変えた葉が落ち始めて木陰も小さいけど、
桜並木でひと休み。

堤防の土手を数回往復して走り回ったレイラ。
よほど嬉しかったんだろうけど、
この先4キロ歩くことを予想してなくて、
体力配分間違えたねぇ(笑)。
Dscn9534

季節は鮎の友釣りの時期。
平日のわりに川に出ている釣り人も多かった。
穏やかな狩野川の流れ。
Dscn9537

橋を渡った先にある伊豆市の狩野川記念公園は
イチョウの木が多くて
ちょうど銀杏が鈴なり。
Dscn9538

秋の青い空にイチョウの緑と
銀杏のみのオレンジ色がきれいなコントラスト。
Dscn9539
ふとCascineの入り口の大銀杏を思い出したり。

Img_0191
平日であまり人もいない静かな公園。
さわやかな風が吹き渡って気持ちよかった。

帰り道、橋の上から川を見下ろしてみた。
透明度の高い水がきらきら輝いて、
釣り人がちょうど鮎を釣り上げたところだった。
Img_0194

なにもないことをレイラとともに満喫中。


Consacrazione del nuovo santuario di Ise-Jingu

2013-10-02 16:20:12 | 日記・エッセイ・コラム
2013年10月2日、
20年に一度の遷宮の最も重要な行事
「遷御」が恙なく執り行われたそうです。
遷御とは新しい本殿に
ご神体である「八咫鏡」を移す儀式ですが、
この重要行事に至るまで
まず、新殿の材料となる
木材を切り出す山のお清めからはじまり
一つ一つの出来事について
事細かなお祓いと祈りの儀式が重ねられ、
8年に及ぶ準備を経てようやく。

私もまだまだ勉強不足なので、
分からないことだらけなのですが。
神様のお召し物「御装束」は525種1085点、
武具、馬具、楽器、文具などの
神様の調度品「神宝」は189種491点。
本殿をはじめとするすべての建造物とともに
こうした細かなものもすべて新調されて
新殿に移されるのだそうで、
そうしたすべてのモノは
代々受け継がれた職人の手によって
丁寧に作られているわけです。

天武天皇が思いつき
持統天皇の時代(690年)に
第一回の遷宮が執り行われてから本日まで
戦乱などの情勢不安の時代を除いて
1300年にも亘り続けられてきた行事。

この20年に一度の大事業、
2013年遷宮は570億がかかったと言われています。

この20年毎の建て替えを
費用の面から捉えて「無駄」という人もいるようですが、
実際には20年毎にすべてを刷新することで
その建造物の建築技術や、
装束、調度品の制作に関する伝統技術、
そして神道の精神性をも伝承するという
別の面からの合理性というか、理があるわけです。

20年のスパンで必ず
こうした技術を後世へ受け継いでいくことの重要性。
それは、その行事にかかる費用などというものだけで
計れるものではないのだと思います。

20年に一度の遷宮には永続性があるということ。
現代日本の都市部の過剰な移り変わりの早さには
その永続性が欠如しているから
比べることはできないと、私は思うんだけどね。



Napoli e' sempre Napoli

2013-08-07 17:09:00 | 日記・エッセイ・コラム
Dscn8731
明けて、8月7日。
お昼過ぎにはフィレンツェ行きの列車に乗るので
効率的に観光するために
2階建て赤バスに乗車。
前回なにも知らないお姉ちゃんに
「犬連れお断り」とかいわれたけど、
今回はちゃんと乗れたよ、レイラも一緒に。
車上から眺めるナポリは楽しい。

Dscn8744
ナポリの海もこうしてみるときれいだなぁと。

Dscn8750
ポジッリポの丘からナポリ湾とヴェスヴィオ火山。

ナポリの街は私には決して怖い街ではないけど、
確かにフィレンツェやローマに比べたら
目つきの悪い人の数がグンと増える気がする。
これだと、初めて訪れるヤワな観光客には
怖い街と映るかもしれないし、
とりわけ駅周辺は汚いし、物騒な雰囲気が漂っている。
駅を背にして目の前に広がる
巨大なガリバルディ広場の
向かって右側(ホテル・カブールがある側)は
特に雰囲気が悪いので、
歩くなら左側(ホテル・テルミナス側)の方がよいかも。

市バスに乗った時には、
明らかにスリの一団というグループがいて
私を狙っているんだろうなぁというのがわかったので
とりわけ注意していたんだけど。
じっさい、降りる間際に行く手を遮られ
レイラが入っているキャリーバッグの
ポケットを物色したふうだったけど、
そんな簡単にアクセスできる場所に
大事なものなんか入れておくか、アホ。
レイラのトイレシートとウェットティッシュしか入ってないよ
と思ったら、ウェットティッシュ盗られた。
なんか悔しい。
レイラはそれを見ていただろうに、うんともすんともいわず、
番犬らしからぬ、びびりワンコ度を全開。
もうちょっと頑張れよ、レイラ。

ということで、やはりナポリは
慣れない人も慣れている人も
いつも以上に警戒した方がよいのかもね。