不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Peggiorato all'improvviso

2007-09-15 17:59:19 | Billy,Layla e Ciccino

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先週水曜日から土曜日まで毎日点滴をうち
日曜日には元気になっていたビリー。
月曜日からご飯もいつも通り食べて、
散歩も元気よく行っていたので、
すっかり安心していたら金曜日に状態が突然悪化。

朝からご飯を食べないだけでなく
たった一夜にして一気に痩せてしまった上に
足取りがおぼつかないし、
一瞬マヒ状態のような感じにもなり
私はそれを見て胸がぎゅうっと締め付けられて
ビリーを失うのではないかという恐怖に
夜中に一人大泣きしてしまいました。

息が浅くなるビリーを横に
声をかけて励ましながら朝が来るのを待ち獣医さんへ。

獣医さんも先週の回復を見ていただけに、
ただごとではないと色々処置をしてくれました。
検便の結果も特に異常なしで
糖分とビタミンの点滴をとりあえず打って
月曜日には採血&血液検査ということになりました。

急激な容態の悪化だったので
獣医さんも通常の腹痛や腸炎ではなく
深い問題を抱えているのではないかという診断。
血液検査をして特に問題がなければ
高齢化による体力低下ということになるらしいです。
元々お腹の弱いビリーですから
年を取って消化器系などにも
今まで以上に負担がかかり始めているのかもしれないし、
今の時点では何もわからないけれど
日曜日一日様子を見て月曜日は血液検査。
何か大きな病気だったりしないことを心から願いつつ。
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ビリーがいないと私は一人で生きていけないので
まだまだ一緒に生きてもらわないと困るのです。


La Ronda di Notte

2007-09-11 07:16:50 | アート・文化

8月29日から9月8日まで開催されていた
第64回ヴェネツィア映画祭。
カンヌ、ベルリンと並んで
世界三大映画祭の一つといわれる伝統的な映画祭は
著名な映画スターや監督が顔を揃えて話題となりました。
この映画祭で発表になった作品のひとつが
Peter Greenaway(ピーター・グリーナウェイ)監督の
「Nightwatching(夜警)」。
実在のオランダ人画家レンブラント(Rembrandt)の
同名作を取り上げて描かれたサスペンス・スリラー。
非常にミステリアスで上品な仕上がりになっている
ということで評価が高かった一作。
この絵画の奥に隠された「犯罪」を
解き明かしていくストーリー展開。

レンブラントの著名な作品のひとつとして挙げられる
「夜警(別称フランク・バニング・コック隊長の市民隊)」は
1642年にアムステルダムの
火縄銃手組合からの依頼で描かれた作品で
画面全体が薄暗いことから夜の様子を描いたと考えられて
このようなタイトルがつけられたようですが
実際には左上から差し込む光が示すように
日昼の1シーンを捉えた作品。
レンブラントらしいほのかに揺れるような独特の光は
まさに当時のオランダの自然の光を
表現したものとしてよく知られています。
Rembrandtnightwatch
作品中央に描かれる2人の人物は
コック隊長(Capitano Cocq)と副官で
周囲を囲んでいるのが火縄銃兵たち。
光のあたる部分に描かれる少女が
軍人群像の中で異様な雰囲気を放っていますが
彼女が脇に携えているトリは市民隊のシンボルでもある
二つのカギ爪を喩しているもので、
市民隊へのオマージュとなっています。

当時から登場人物が平等に描かれていないなどと批判され
この作品の後はレンブラントへの作品注文が
激減したとまで言われていますが
実際には作品は非常によい出来であり、
各登場人物の表情や服装まで
非常に細かい点まで描きこまれており
レンブラントの画家としての評価を高めた作品でもあります。
現在はアムステルダム国立美術館所蔵。

この作品を描いたときわずか23歳であったレンブラント。
アムステルダムの市民隊からの要請で
群像肖像画を描くことになりますが
作品作成中にある犯罪の存在に気づきます。
絵画の中に描かれたある人物が被害者で、
もちろん加害者も描かれています。
その犯罪にまつわる51個の暗号やなぞが
秘められているとされる作品。
この絵画を取り巻く犯罪を取り上げる映画は
レンブラントの私生活も交え、
非常に複雑な流れで展開していきます。

ちょっと忙しかったこともあり、
ここのところ全然映画を観ていないこともあり
公開の待ち遠しい作品です。

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Fierucola di Pane

2007-09-09 11:45:35 | まち歩き

昔は聖母マリアの誕生日を祝うために
9月7日の夜フィレンツェ郊外から
ろうそくの明かりをともして
農家の人々が街までやってきました。
それぞれの生産物を持ち寄って
9月8日にサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会広場に
青空市を立てたといいます。
それが今でも引き継がれて
9月8・9日はパンの市が立ちます。

別にパンを売るだけではなく、
いわゆる有機栽培されたものや
自然にやさしいものたちが集まる市。
平和な雰囲気が漂うのどかな市で、私が好きな市のひとつ。
Fierucola_pane

パンの市だしということで
お気に入りのパン屋さんの屋台から
800グラムの「シリアルいっぱいのパン」を買い
その後、違う屋台で「ゴマのカリカリケーキ」を購入。
Torta_sesamo
元々ゴマ好きな私ですが
これは特にカリカリ香ばしくておいしかったです。
一切れ2ユーロ。
モーラのジャムとゴマの相性もよくて満足。

カリカリぱさぱさのケーキを食べたらのどが渇いたので
ぶどうジュースを求めて別の屋台へ。
Mosto_lambrusco
Mosto di Lambrusco。
毎年飲んでいてぶどうジュースみたいで
おいしいなぁと思っていたのですが
今年のは酸味が強かったし、
ジュースというよりワインに近い風味で
アルコールが飲めない私には到底無理な感じ。
残念ながら一口飲んで、辺りを見渡し
試食を続けているジプシーな方に上げてしまいました。
ワイン好きな方にならお奨めです。
この時期にしか飲めないものだし。
一杯1,5ユーロ。

その後も市をふらふら歩いているとこんなものに遭遇。
Cucina_solare
自然にやさしい「ソーラーパワー」でクッキング。
光の熱を集める単純な仕組み。
鍋の中のお水は沸騰していました。
この横では同じような仕組みで熱を集めて
オーブンの中で薄いパンを焼いていたり。
こういうの私の家にもほしい。
(もうちょっと小型版でいいですけど。)
イタリアは日焼けのためだけじゃなく
太陽の熱をもっと有効に利用するべきだといつも思います。


La festa del Santa Maria del Fiore

2007-09-08 13:07:14 | まち歩き

聖母マリアの誕生日、いい天気です。
恒例のドゥオーモのテラス散歩に行ってきました。
一年に一回だけ、
この日に一般公開されるテラス部分までは
クーポラへ上る入り口からアクセス。
159段上った先が結構広々としたテラスになっています。
ドゥオーモの北面と南面に伸びる部分がテラスで
正面ファサードの部分は人が一人通れるだけの
狭い狭い通路になっています。

北面から上って正面ファサードの一部を通って
正面ファサード裏(つまり建物内部)を通過して
南面へアクセス。
北面からは向かいに迫る建物の屋根やテラスを見渡せ
正面からは洗礼堂を見下ろすことができ
南面からはジョットの鐘楼を間近に見たり
はるか遠くのサン・ミニアート教会を眺めたり。
色々楽しいテラス散歩です。

La festa del Santa Maria del Fiore
Si sale sulla terrazza.


Ci sono le bandiere sul Duomo

2007-09-07 16:15:24 | まち歩き

年に一度の機会。
9月8日は聖母マリアの誕生日であり、
フィレンツェのドゥオーモの礎石が置かれた日。
これを記念して9月8日だけ
ドゥオーモのテラスに登ることができます。
それを知らせるための教会旗がテラスに掲げられています。

9月7日は前夜祭の意味合いもあるリフィコローナのお祭り。
フィレンツェ版提灯祭りです。
Ci sono le bandiere sul Duomo
Stasera Rificolona e domani la passeggiata sulla terrazza del Duomo.