不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Zucca finita col fallire in pieno

2009-09-16 19:41:45 | Squisito!

こちらで話題になっていたからというわけでもないんだけど
週末に買い物にいったらかぼちゃが並んでいたので
あぁ、秋だなぁと思って、つい買ってしまった。

別にかぼちゃ好きじゃないんだけど、
なんかこう、ほくほくしたものが食べたくて。

でもよく見ないで買ってきたら
Zucca Napoletanaだったのねぇ。
イタリアのかぼちゃ、
マントヴァ産はホクホク感があるけど
そのほかのかぼちゃってどうも水っぽくて
ほくほくしないのです。

かぼちゃの煮物が食べたかったので、
オンラインでレシピを探していたら
かぼちゃの照り焼きというのが出てきて、
なんかそっちのほうが簡単でおいしそうだったので
早速作ってみました。

Zucca

写真で見たらおいしそうなんです。
実際に作っていてもいい香りだし、
おいしいはずだったのに
あんまりにも水っぽくてぜんぜん食べられません。

ビリーにあげたらビリーは喜んで食べていたけど、
おかげで翌日の落し物はきれいなかぼちゃ色でした。

この水っぽいかぼちゃは
どうやって食べるのが正しいのでしょう?
おしょうゆで照り焼きにしちゃったけど、
何かちょっと手加えて食べられる状態にならないかなぁ。


Riconciliazione con l'arte moderna

2009-09-15 07:25:44 | アート・文化

かつてのフィレンツェ美術監督局長を務めた
アントニオ・パオルッチ(Antonio Paolucci)が
ヴァチカン博物館館長に就任してから
ヴァチカンに少しづつ変化の兆しが見えています。
それは既に個人予約の受付開始や
夜間開館の実施にも表れていますが、
次なる目標は信仰と現代美術の歩み寄り。

これまでヴァチカンはキリスト教伝播のために
言葉の異なる民族にも理解できるように
伝播ツールとして芸術作品を上手に利用してきました。
もちろんある特定の時期には
教皇個人もしくは教皇庁の権力誇示のために
財を尽くして偉大な芸術家に
作品の依頼をしたこともありますが、
それも結果的には
キリスト教の普及に役立っているわけです。

ルネッサンスの時代を代表する芸術家たちの作品は
もちろん有力なパトロンであった教会勢力の影響を受けて
宗教的な意味合いを多く含むものであったことは確かですが
信仰と芸術が折り合いをつけて
共存していた時代でもあります。
社会背景が現代ほど複雑ではなかった時代に
芸術家の根本にあったものが信仰だったという点も
今とは大きく異なるのですが、
どの時代にあっても芸術とは
「ただ眼に見えるものを表現するものではなく、
眼に見えないものを見えるものとして表現するもの」でもあり
そういう意味では現代においても
眼に見えない神の存在を芸術作品が代弁しうるというのが
ヴァチカンが打ち出した見解。

このような見解は突然発表され
実はイタリアメディアを少々驚かせたのですが、
既に1964年5月7日の教皇パオロ6世(Paolo VI)の謁見や
1999年の教皇ジョヴァンニ・パオロ2世
(Giovanni Paolo II)の手紙でも
芸術家たちとのやり取りは記録されているので
まったく新しい試みではありません。

現教皇ベネデット16世(Benedetto XVI)と
現代芸術家たちとの会見は
11月21日にシスティーナ礼拝堂で行われる予定。
まだどういった芸術家や批評家が参加するかは
公表されていませんが
ヴァチカンの新たな活動の一端として注目されています。

Fontanaの作品の中に
神の絶対性を見出すことは不可能ではないとはいえ
近現代の抽象芸術はその名の通り抽象的であって
万人にわかりやすかった具体性をもつ
いわゆる宗教絵画作品とは趣を異にするもの。
果たしてヴァチカンの意向が信者に伝わるのかどうか。
ミロ、フォンターナ、シャガール、ピカソなどの作品が
教皇庁が愛したミケランジェロやラファエロ、
ベルニーニの作品と並んで
教会を飾るような時代が来るのでしょうか。


Luoghi insoliti

2009-09-14 21:20:00 | アート・文化

普段は入れないところ。
そう聞くといてもたってもいられなくなる性分です。
もうずいぶんフィレンツェに長くいるので
フィレンツェの「普段は入れない場所」が
公開されるたびにまめに出かけていますが、
それでもまだ知らないところがたくさん。

9月20日に3箇所が公開になると聞いて
予約しようしようと思いながら
ずっとチャンスを逃していたのですが
ようやく電話してみました。

すると既に9月20日は
3箇所ともフルブッキングということで
予約が取れませんでした。

しかし電話口のおじさんはいつになく親切で
まだ一般予約は始まっていないけど
10月、11月分なら予約できるよと教えてくれたので
お願いしてみることに。

私が行きたかったのは3箇所のうちの1箇所だけ。
なぜなら他の2箇所は別の機会に既に訪問済だから。
という話をすると、
おじさんは
「そんなはずはない。
今まで公開されていないから入ったことあるわけない。」
と笑いました。
「14年も暮らしていて、
機会があれば出かけるようにしているので
たった一度しか公開されていない場所でも
結構行ったことありますよ。」
というと
「でもこの3箇所は絶対に有り得ない。」と。
放っておこうかとも思ったのだけど、
なぜか説明したくなり
いつどういう時に行ったのかじっくり話してあげました。
そしたら妙に感心されて、
今回はそのときに公開されなかった場所も
新たに修復が終わって見学できるから
是非3箇所予約していってみてくれと薦められました。

ありがたく予約させてもらったけど
10月18日に1箇所、11月15日に2箇所。
果たして予約はちゃんと保持されるのでしょうか(爆)。

で、予約終わってから気づいたんだけど、
11月13日頃から日本に帰ろうと目論んでいたのに…。
ちょっと予定変更…。
といってもまだそっちは休みも取れてないのでねぇ。


dopo una bella dormita ininterrotta

2009-09-13 12:55:35 | 日記・エッセイ・コラム

一週間、なぜか無性に眠くて、
特に木曜日・金曜日は眠さに負けそうだった。
ということで土曜日の夕方に
早めにビリーとチッチーノに夕飯をあげて
そのままちょっと横になったつもりが
結局途中目覚めることもなく
気づいてみれば日曜日のお昼過ぎ。

よく寝た。

ビリーはどうやら朝ごはんが欲しくて
眠りこけた飼い主を起こしにきたらしいのですが
まったく起きる気配がないので、
仕方なくセルフサービスのカリカリご飯を
たらふく食べたらしい。
チッチーノのご飯もきれいになくなってました。

本人も夕飯も朝ごはんも食べずに寝ていたので
相当お腹がすいていますが、
とにかく食べるよりも寝ていたかった。

起きてシャワーを浴びてきたところです。
ちょっと髪が伸びてまとまりにくくなってきたので
土曜日に買ってきた
洗い流せるタイプのトリートメントパック。

dopo una bella dormita ininterrotta
めちゃくちゃ甘いフルーツの香りですが、
ここ数年このシリーズが気に入ってます。
早速使ったら速攻で効き目あり。
髪さらさらになりました。
4,70ユーロ。
こんなに効き目あるなら安いものです。


Volontariato

2009-09-12 13:04:50 | 日記・エッセイ・コラム

フィレンツェ新市長になって
いろいろ小さい企画が動き出しています。

今日はフィレンツェを掃除する
Bacione a Firenzeという奉仕作業。

イタリア赤十字のボランティアなどが
アルノ川を一斉清掃するのをはじめ
賛同する文化団体などが
街のあちこちでせっせとお掃除。

自宅の周りも地域活動を行っている団体が主催して
奉仕作業のボランティアを募っていたので
参加してきました。

さすがにカメラもって行くのもなんだし、
ビリー連れて行ったら仕事にならないし
ちゃんと奉仕作業のできる
やる気満々の恰好で出かけました。

そしたら
「あ、カメラ持ってない」「あ、犬連れていない」と
からかわれましたが
真っ先にほうきを渡され、グループ分けされて
2時間の奉仕作業に突入。

作業が始まる前にConte of Florenceが提供してくれた
サンバイザーをいただきました。

2時間かけてVia della Scalaを掃除したんだけど
何件も連なるお店で、
きちんと毎日掃除しているところと
していないところははっきりわかります。

毎日ビリーを連れて散歩しているところだけに
よく下を見て歩いていて、
汚れているのは気になっていたけど
実際掃除してみると思った以上に放置ゴミが多い。

特にタバコの吸殻。
それからオープンカフェなどでコーヒー飲むときの
砂糖の小さい紙袋。
まさに塵も積もればという感じで
あっという間にゴミ袋がいっぱいになるほど。

もっと吸殻入れを設置する必要があるだろうし
何より、マナーを教えないと状況は変わらないね。

せっかく2時間かけて掃除しても
帰り道にはさっききれいにしたところに
もう吸殻が落ちていたりするので
ボランティアの人たちも呆れてました。
日本はどうしているんだと聞かれたので
ちゃんと社会のマナをー守るように
小さい頃から教育されているといったら
「そりゃぁ、ここでは無理だ」といわれました。

そうなのかぁ。
「ちゃんとマナー守るところは守るべきと教えたら
時間はかかっても
30年後にはきっと変わっていると思うけど。」
といったら、
「ここはイタリア人だけじゃない。
言葉もわからない不法滞在者に
マナーを遵守させるのは難しい。」という意見。
確かにそうなんだろうけど、
だからといって放置したら何も変わらない。

奉仕作業の終了時に
Renzi市長が来るらしいという話だったので、
みんなで提案しようといっていたのに、市長は現れず。

何度かこうした奉仕作業続けるうちに
何かが変わるといいけどね。

Volontariato
奉仕作業から帰ってきたら
二匹のどこ行ってたの攻撃に遭い
いただいたサンバイザーはすぐに拉致されました。