映画を語りあうときって、
これ、”観た?””どうだった?””よかった?”と聞き、
”観た!””すごかった!””面白かった”などと言葉上は単純なことが多い。
お互いに観た映像を思い出し、その場面同士を比較したりする。
セリフ、設定、配役、演技、カメラワーク、物語、・・・などその次へ踏み込むことは、なかなか立ち入れず、また入ろうとしない。
「映画」単位、「映像」単位での好み・趣味の問題として追求はし . . . 本文を読む
映画監督ジェーン・カンピオンの作品を、制作年代を遡るように3作観た。
「ある貴婦人の肖像」 (1996)
「ピアノ・レッスン」 (1993)
「エンジェル・アット・マイ・テーブル」 (1990)
最初に観た「ある貴婦人の肖像」は、何年も前だったが、
そのときは社会的な背景、
近世から近代へ、貴族社会から市民社会への移行のなかでの女性の生き様を感じた。
その社会的な重さと、映像の精緻 . . . 本文を読む