のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

疾走

2006-10-24 | KA
 影絵の前に登場するキューは舞台横にあるライトが消えることです。通常はここの音楽の時という同じタイミングがあり、何事もなくそこから出れば同じ長さの音楽が使えるわけです。ライトが消えないとき、それは花道からもしも落ちたときのためのエアマットの用意が間に合ってないとき、または、もうひとつの理由…
 影絵前のビーチのシーンの最後に近づき舞台袖でライトを確認しました。ついていません。砂が落ち始めてライトを確認しました。ついていません。そして曲は始まってしまいました。
「これは忘れている…」
 そう思われることはたまにあります。でも、安全を確認しているかもしれず、音楽のタイミングでは決して出てはいけないことになっています。待ちの長さ、ライトがついていて消えるのを待っているのではなくライトがついていない。
「これは絶対に忘れている…」 
 こんなに音楽が削られていき残りの音楽で行き着くことができるのかと思ったときライトはつき、瞬く間に消えました。ダッシュ。いつもは三箇所ぐらいで停まるのにその時間はなく、でも何もしないで走ってただ場所に行くだけというわけにも行かず、間の走るスピードを速くして時間を稼ぎました。
 一瞬のうちに出て隠れてしまってあの人何者?と言う感じだったでしょう。次に出る人のキューが私の行動の一部なのかそれとも反対側にあるライトなのか確認する必要があると思いました。それによってはもう少し音を使って隠れる場所にまで行ってもいいわけです。
 ショーが終わってからステージマネージャーに
「今日は私のミス。ごめんね。」
 と言われました。やっぱり…
「でも時々ならそんなドキドキも楽しいです。」