まだ週頭の火曜日だったのに、ショーの途中のあるシーンで使い終わったフルートをプロップスに戻すと
「今週の木曜日は来られるの?」
と訊かれました。
「その日、日本人のどこかの生徒さんが300人来るそうなのでできたらショーに出たいと思っています。だからどうなるか…」
それを聞いていたリガーが
「300人?それは緊張するだろうね。」
「いや、まだ出られるかわからないの。代役の日だから。」
「そんなの関係ないでしょ。やればいいじゃない。」
そう簡単に言われても…それを聞いていたステージマネージャー、
「今週だったっけ?それはステーシィに言わないと。私も言うようにするけどあなたからも言ってね。」
ショーが終わってクールダウンをして深呼吸をしてからステージマネージメントトップのステーシィの部屋に行きました。
「あの…」
「何?」
「あの…木曜日のことなのですが…」
「ああ、そのことはエリックと相談するから。できるだけのことはしたいと思っているけどどうなるかはわからないわ。」
「はい。私の友達というわけではないですし、あさってのことですし、無理にとは言いません。でも300人はたくさんですし、できることなら出演したほうがいいかと思って。」
「気持ちは良くわかるけど、あなたたちはローテーションをたくさん変えているからね。とりあえずエリックと話してみるから。」
私、ローテーション変えていないのに。先週は代役の都合で、その前はステージマネージメントの都合で、代役に強く言われてからは自分の都合で変わってもらうことはほとんどなかったのに…
なんだかため息がたくさん出て、何度も「なるようになるから。」と言いながら自転車を漕ぎ家路につきました。
「ノリコ、明日は一回目のショーだけ出てください。」
「わー!ありがとうございます。」
今日は一回目のショーの前に彼らと写真撮影がありました。どこの学校の方なのかそのときに訊こうと思って楽しみにしていたところ気づいたこと。キャラクターの格好では話せない。
写真撮影に関する指示が英語と日本語であり理解して動いているのに、口から出す言葉は世の中にある言葉を使えない。双子役は創った言葉をショーで話しているのでかわいいキャラクターとも合っていてとてもうまいのです。私は言葉もとっさに創れないし、第一、このキャラクターに私の低い声は合っていない。どんな音を出したらいいのかも疑問で、たまに発してみた声もなんだかしっくりせず笑っているばかりでした。
ショーが終わってプロップスを手伝おうと紙ふぶきの補充のところ、バケツのところ、鳥の準備…とプロップスの人が行くところを探して走っていました。すると客席の上のほうにいたとき、例の生徒さんらしき男の子たちが席を案内してくれるアッシャーと話しているのが見えました。
「大丈夫ですか?」
大きな声で叫びました。カメラをなくしてしまったとのこと。上から少し様子を聞き、そのあと客席に急いで降りて行きました。お化粧はそのままでしたが着替えていましたし、カツラもついていませんでしたし、日本語で話せました。お蔭でどこの学生さんかもわかってすっきりしました。
彼らのことを出口に案内しているとき質問されたこと
「日本からいらしている方ですか。」
日本人である私はみなさんのお蔭で一回多くショーに出られることができました。あとは彼らのカメラが見つかることを願っています。
「今週の木曜日は来られるの?」
と訊かれました。
「その日、日本人のどこかの生徒さんが300人来るそうなのでできたらショーに出たいと思っています。だからどうなるか…」
それを聞いていたリガーが
「300人?それは緊張するだろうね。」
「いや、まだ出られるかわからないの。代役の日だから。」
「そんなの関係ないでしょ。やればいいじゃない。」
そう簡単に言われても…それを聞いていたステージマネージャー、
「今週だったっけ?それはステーシィに言わないと。私も言うようにするけどあなたからも言ってね。」
ショーが終わってクールダウンをして深呼吸をしてからステージマネージメントトップのステーシィの部屋に行きました。
「あの…」
「何?」
「あの…木曜日のことなのですが…」
「ああ、そのことはエリックと相談するから。できるだけのことはしたいと思っているけどどうなるかはわからないわ。」
「はい。私の友達というわけではないですし、あさってのことですし、無理にとは言いません。でも300人はたくさんですし、できることなら出演したほうがいいかと思って。」
「気持ちは良くわかるけど、あなたたちはローテーションをたくさん変えているからね。とりあえずエリックと話してみるから。」
私、ローテーション変えていないのに。先週は代役の都合で、その前はステージマネージメントの都合で、代役に強く言われてからは自分の都合で変わってもらうことはほとんどなかったのに…
なんだかため息がたくさん出て、何度も「なるようになるから。」と言いながら自転車を漕ぎ家路につきました。
「ノリコ、明日は一回目のショーだけ出てください。」
「わー!ありがとうございます。」
今日は一回目のショーの前に彼らと写真撮影がありました。どこの学校の方なのかそのときに訊こうと思って楽しみにしていたところ気づいたこと。キャラクターの格好では話せない。
写真撮影に関する指示が英語と日本語であり理解して動いているのに、口から出す言葉は世の中にある言葉を使えない。双子役は創った言葉をショーで話しているのでかわいいキャラクターとも合っていてとてもうまいのです。私は言葉もとっさに創れないし、第一、このキャラクターに私の低い声は合っていない。どんな音を出したらいいのかも疑問で、たまに発してみた声もなんだかしっくりせず笑っているばかりでした。
ショーが終わってプロップスを手伝おうと紙ふぶきの補充のところ、バケツのところ、鳥の準備…とプロップスの人が行くところを探して走っていました。すると客席の上のほうにいたとき、例の生徒さんらしき男の子たちが席を案内してくれるアッシャーと話しているのが見えました。
「大丈夫ですか?」
大きな声で叫びました。カメラをなくしてしまったとのこと。上から少し様子を聞き、そのあと客席に急いで降りて行きました。お化粧はそのままでしたが着替えていましたし、カツラもついていませんでしたし、日本語で話せました。お蔭でどこの学生さんかもわかってすっきりしました。
彼らのことを出口に案内しているとき質問されたこと
「日本からいらしている方ですか。」
日本人である私はみなさんのお蔭で一回多くショーに出られることができました。あとは彼らのカメラが見つかることを願っています。