さいたま市浦和区に走っている旧中山道。
その沿道でもひときわ深い森があります。
調神社(つきじんじゃ)です。
神社の縁起によると、調神社の「調(つき)」とは、伊勢神宮に納める貢ぎ物のことだそうです。
調物(貢ぎ物)となる、武蔵野で収穫されたお米を貯蔵する倉庫に造営された神社だから、調神社というみたい。
神社なのに鳥居がない・・・おかしいぞ!
調物(貢ぎ物)を搬入する作業優先で、鳥居が取り払われ、それが今に至るといいます。
この鳥居がない神社に、日蓮聖人のご霊跡があるそうですが・・・宮司さんに聞いてみました!
神社の南側にありました!
日蓮聖人 駒つなぎの欅(ケヤキ)です。
調神社とは、一応小径を挟んでいます。
佐渡に向かう道中、日蓮聖人はここを通りかかり、わざわざ欅の木に馬をつないで、調神社を参拝されたそうです。
神社の縁起によると、お祀りされている神様は、天照大神(アマテラスオオミカミ)、豊宇気姫命(トヨウケビメ)、素戔嗚尊(スサノオノミコト)だそうです。
日蓮聖人が何にビビッときて、敢えて馬を木につないでまで拝みたかったのか、今の僕には・・・さっぱりわかりません。
しかし日蓮聖人がまだ蓮長だった頃、伊勢神宮を参拝し、国難を救うために法華経を広めるという誓いを立てたそうです。
その伊勢神宮を支援する神社を見つけ、伊勢神宮に拝む気持ちで、誓いを新たにしたのではないでしょうか。
この神社にはウサギの置物が至る所にあります。
天照大神だから因幡の白ウサギなのかな?と思っていたら、違いました(笑)
調神社は月神社とも呼ばれていたそうで、月で餅つくのはウサギってことで、それでウサギなのだそうです!
駒つなぎの欅の根は、石碑を包み込んでそろそろ一体になりそう・・・。
それにしても日蓮聖人のご霊跡を、今でもこうやって残して下さっている調神社に、心から感謝です。
今後、各地のご霊跡を巡ってゆく中で、日蓮聖人と神社との関わりが少しでも理解できれば良いと思います。