ボストン現地レポート 教育に関連した話題を現地から

アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

サマーキャンプの卒業生たちとの再会

2014年11月12日 | アメリカのサマーキャンプ
こちらでは、例年よりも暖かい日が続いていたと思っていましたら、今晩は零下になるそうです。紅葉もピークを過ぎて、落葉で道路や庭が覆われています。

先週末、ボストンでボストンキャリアフォーラムという、留学生を対象としたリクルートフェアが開催されていました。アメリカだけなく、ヨーロッパ諸国やその他国々から日本の留学生たちが集まってきますが、今年は参加者数は1万人以上、参加企業は190社にのぼったそうです。

このキャリアフォーラムに、元サマーキャンパーの大学生が3名参加しました。1人は高校1年生でサマーキャンプに参加した女子生徒さん。現在、イギリスの大学に留学中です。1人は小学5年生でサマーキャンプに参加し、その後高校1年と2年のときに、アメリカの大学キャンパスで開催されたサマースクールに2年継続して参加。その後、日本の大学に進学し、1年休学した上で現在シアトルの大学で留学中です。もう1人は、中学1年生のときにサマーキャンプに参加し、その後アメリカのボーディングスクール(私立の全寮制の高校)に3年留学後、現在アメリカの大学に留学中です。

イギリスに留学中の女子生徒さんとは、なんと5年ぶりの再会でした。サマーキャンプ参加きっかけは、中学生のときに弊社のコーディネーションを利用し、サマーキャンプに参加されたお姉さま、そしてご両親のお勧めでした。この生徒さんが参加したサマーキャンプには、たまたまこの年は、日本人参加者が1人きりという環境で、キャンプインしてから1週間、言葉や文化も異なる中、たった一人、なかなか自分の居場所が見つけられず、泣いて電話をしてくる彼女と毎日電話でお話したことを覚えています。「毎日1日の終わりに、自分で自分を褒めることができること、周囲の人たちに優しくされたこと、とにかくポジティブなことを考えながら、眠るようにして!」「笑顔とThank you!と言うことを忘れずに!」と、日々励ましながらも、1日でも早く、キャンプでの生活に慣れて楽しんでくれることを祈っておりました。2週間目に入ったころから、だんだんと、彼女からのファックスのお手紙には前向きな報告が増えてくるようになり、”楽しい”という言葉を見つけたときは、心からホッとして、嬉しかったのでした。
でも、4週間のキャンプが終わり、ボストンに帰ってきたとき、私と会うなりに涙ぐんでしまうのです。またまた心配になったのですが、その涙は、「キャンプを離れたくない。優しくしてくれて、助けてくれた友達たちやカウンセラーたちと別れたくない。」という切ない涙でした。その後、高校留学を希望するものの、ご両親のお勧めでまずは日本の高校を卒業し、念願の留学を果たしたのがイギリスの大学だったそうです。来年の春に卒業だそうですが、大学に入るまで、そして入った後も苦労の連続だったそうです。そんなときに自分を支えてくれたのは、高校1年生で体験したキャンプであり、自信であり、どん底に落ちても這い上がるしかない、という根性だったそうです。そういえば、この生徒さん、私には思い切り泣いて電話してきたり、辛い思いをファックスで伝えてきましたが、キャンプ滞在中、日本のご家族へは一切ネガティブなこと、泣き言を言いませんでした。「家族を心配させなくない気持、姉ががんばったのだから私も!」という気持が、あの頃を振り返るとあったのだそうです。

この生徒さん、今回のキャリアフォーラムで最終面接まで通過し、結果的に第1志望のマイクロソフト社から内定をいただいたそうです!自分の好きな分野で仕事をできる!、泣きたいぐらい嬉しい!、と報告してくれました。
5年前一緒に歩いたハーバードスクエアでランチを一緒にしながら、思い出話で笑ったり、これまでの色々なお話、そしてこれからの夢や不安についてお話を聞きながら、私自身またステキな贈り物をいただいた!、という気持でした。

サマーキャンプ説明会でも、毎回お話することですが、「サマーキャンプ体験は決してひと夏の限られた体験ではなく、お子さんの将来に必ずつながっていく、持続していく貴重な体験である!」ということを、改めて確信する素敵な再会でした。