1曲目の『撃墜王の孤独』から最後の曲『暗黒の航海』(14分に及ぶ大作!)まで一気に駆け抜ける疾走感ね!
間違いなく傑作の部類に入るアルバムです。
オープニング曲『撃墜王の孤独(原題、Aces High)』は第2次世界大戦における、イギリス空軍とドイツ空軍とが、イギリスの制空権を争った戦い、いわゆる「バトル・オブ・ブリテン」を題材にしているそうです。
この曲のMVの冒頭には、時の英国首相ウインストン・チャーチルの史上有名な名演説が流されます。
この演説は、かのダンケルク撤退戦にて、全滅は免れたものの手痛い敗北を喫し、意気消沈しているイギリス軍人やイギリス国民の士気を鼓舞するためのもので、この演説によりイギリスは、ナチス・ドイツとの戦争に再び雄々しく進んでいくことになるわけです。
ちなみにクリストファー・ノーラン監督による2017年公開の映画『ダンケルク』においても、このチャーチルの演説が出てきます。当時のイギリス兵がこの演説によってどれほどの勇気を得たかがわかる展開になってます。
時系列がちょっと変な描かれ方をしている映画ですが、結構面白いです。興味がおありの方はご覧になってみてくださいね。
さて、ではIron Maidenはどのような意図をもってこの曲を作ったのでしょう?参戦した勇気ある自国の兵を称えるため?
それとも……。
解釈は皆さんに任せます。
[Aces High]MV
映画『ダンケルク』予告編
『ゴジラ-1.0』で、山田裕貴くん演じる”小僧”が民間の船を率いて現れるシーンは、この映画からのパクリだという噂も…(笑)。
まあいいんじゃないですか。良いシーンになったのだから。