記念すべきメジャー・デビュー・アルバム。この時にしてすでに、このバンド独特のスタイルを確立されているというのは
凄いことなんじゃないかな。
鋭いリフの組み合わせと、プログレッシヴ・ロックからの影響を受けた複雑で何処か知的な印象を与える曲展開。
歴史や映画、小説などを題材とした歌詞等、バンド・サウンドの要であるリーダー、スティーブ・ハリスの好み(笑)が全開の世界観。
他のどんなバンドとも似ていない独自のスタイル。それはアルバム・ジャケットに必ず登場するキャラクター、エディよってより強調されており、この不気味で尚且つユーモラスなキャラクターが、バンドのイメージを形作ることに多大な貢献をしている。
バンドのイメージ、バンド・サウンドの「核」が、ファースト・アルバムにしてすでに完全に確立されているんだな。
もちろん、アルバムによって様々な新しい試みは成されているんだけど、「核」の部分は不変なんだな。そこがアイアン・メイデンというバンドの、大きな魅力の一つだなと
思いますねえ。
アルバム最大のハイライト曲はやはり、『Phantom of the Opera』でしょう。
プログレッシヴ且つアグレッシヴ。これぞメイデン・サウンド。
ちなみにこの曲の元ネタである『オペラの怪人』とは、1910年にフランスのミステリー、ホラー作家ガストン・ルルーが書いた小説。及びそれを1925年にアメリカで映画化されたものが題材となっています。
後々にミュージカルになった『オペラ座の怪人』とはまったく関係ありません。
[phantom of the Opera]1980
ヴォーカルがポール・ディアノでドラムがクライヴ・バー。ギターの片割れがデニス・ストラットン。
まさしく、1980年でなければ見られないライン・アップ。
今から44年前の映像。何故モノクロなのかは不明ですが、貴重な映像であることは
間違いないです。