リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

核ボタンを握る個人に人類の存亡がかかっているこの現実

2020-02-09 | 政治
世界の危機を地球滅亡までの時間に見立てて表示する「終末時計」が過去最短の100秒になった。冷戦期の最短だった2分よりもさらに滅亡に迫ったこの数字に、核戦争勃発後の人類滅亡への日々を描いた米映画「渚にて」を想起した人もいるようだ(朝日新聞2020-2-9)。「千分の一秒遅れたら自国の滅亡だと思いボタンを押す」という偶発戦争の怖さを描いているようだ。1983年にはそれが現実になりかねなかったそうだ。ソ連の早期警戒システムがアメリカからの大陸間弾道ミサイルを報知したのだが、ソ連空軍のスタニスラフ・ペトロフ中佐が冷静な判断をしたおかげで核戦争にはならなかった。雲に複雑に反射した太陽光が誤検出につながったのだとあとになって判明した。
私が思い出すのは星新一のショートショート「午後の恐竜」。こちらは気が狂った原潜艦長が核ボタンを握っている。
今回の緊張を招いているのはやはりトランプ大統領だ。先日、トランプ大統領の命令でイランのスレイマニ司令官が殺害されたが、複数の選択肢のうちの最も極端なものとしてそれを提示した軍も、あくまでも他の選択肢を妥当と思わせるための極論のつもりで、まさか大統領が選ぶとは思っていなかったという。一事が万事、「アメリカ第一」どころか、自分の人気取りのためにはアメリカ自身の国益さえもかえりみないトランプ大統領が核ボタンを握っていると思うと背筋が寒くなる。しかも、そんなトランプ大統領でも、支持者は離れる様子がないという。グローバル化の中で零落し、これまでの政府に「見捨てられた」と感じる人々が、長期的な国益よりも自分に都合のいいことを言ってくれる人物に投票する限り、今年の大統領選でトランプ再選となる可能性はある。
日本も同じで、安倍政権がどんなめちゃくちゃをやっても支持率が下がらないから、安倍首相も一向に反省しようとしない。有権者が公益よりも自分個人のことを考え続ける限り、どの国の政府もよくはならない。


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