リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

公明党が初めて安倍首相に反乱…「減収世帯に30万円」より「国民に10万円」のほうがいいかどうかはともかくとして

2020-05-03 | 政治
公明党が安倍首相肝いりの政策をひっくり返した。新型コロナウイルスによる経済活動停滞への対策として政府が打ち出した「減収世帯への30万円給付」を「国民に一律10万円給付」に変えさせたのだ。このドタバタ劇の経緯を朝日新聞2020-5-3が詳報している。私自身は「減収世帯に30万円」も「国民に10万円」も長期的視野(過去ブログ)が欠けている点でどっちもどっちだと思うのだが、公明党がその気になれば安倍首相の政策でもひっくり返せるのだという点で興味深く読んだ。
公明党は野党と同じでもともと「一律10万円」を求めていたというが、「減収世帯に30万円」が官邸内で決められて唐突に発表(4月3日)されたことに反発した。いったんは了承して閣議決定となったものの、世論の評判が悪いとみると公明党内部で「戦わなくてはならない」「党がもたない」といった声が上がり、山口代表が連立離脱の可能性までちらつかせて首相と直談判に及んだ。「10万円」給付の方向性が決まったあとも、決定済みの「30万円」のほかに「10万円」を後付けする案もあったのだが、公明党は補正予算案から「30万円」を外して「10万円」を入れることを要求。衆院予算委員会の公明理事が、補正予算案の審議日程などを協議する懇談会への出席を拒んで中止に追い込むという強硬策にまで出て、自民党からは「連立を組む党のやることか」との悲鳴も上がったという。
結局、補正予算案は公明党や野党が求めていた「10万円」で落着した。
これまでの安倍政権による悪法の強行や憲法・法律を無視する態度に対して公明党がこれくらい毅然とした態度を取ってくれていたらと思った人も多いのではないか。今回は首相が後継と目する岸田政調会長に花を持たせるかのような演出に対して、自民党内の二階幹事長らからも反発されたという事情もあったにしても、公明党はなぜ今回に限って安倍首相に反旗を翻したのだろう。
公明党内部で「党がもたない」という声が上がったということは、やはり世論の反発が大きかったようだ。だとすると、やはり悪法の数々にしても、安倍政権の立憲主義を無視した振舞いにしても、世論が時間とともに忘れてしまうからなめられているということなのだろう。

追記:「30万円」が発表されたとき、「対象世帯が少ない」「分かりづらい」との批判で「党本部の電話は苦情でパンク状態になった」という(朝日新聞2020-5-13夕刊)。公明党に苦情をぶつければ安倍首相肝いりの政策でも変えられるのだ!

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新型コロナは誰もが感染しう... | トップ | コロナ廃業を防ぐために「終... »
最新の画像もっと見る

政治」カテゴリの最新記事