かつて中国漁船体当たり事件の際、中国は「環境保護のため」との名目で日本に対するレアアース輸出規制に乗り出したが、それはその後WTO協定違反だとされた。中国が国際ルールに従うかどうかはともかく、この判定が一定の歯止めにはなると思っていた。
ところが「中国はその後、安全保障を理由にすれば輸出規制が違反にならないことを学んでいる」(朝日新聞2023-8-9)と聞いて仰天した。資源を握っている中国が安全保障を名目に輸出規制をすれば、なすすべはないということなのだろうか。
だが過去ブログを見ると、日本も同じようなことをしている。2019年の韓国に対する半導体材料の輸出厳格化の際、武器や軍用品に転用できる製品は安全を守るための輸出規制が認められている点を根拠にしていた。
ごくわずかでも軍用品に転用できる可能性のある品目に関しては、WTO協定は事実上空文と思ってよいだろう。
米中対立が激化する昨今、日本もアメリカも中国依存度を下げようと努力しているが、それにも限界があろうから頭が痛い。
ところが「中国はその後、安全保障を理由にすれば輸出規制が違反にならないことを学んでいる」(朝日新聞2023-8-9)と聞いて仰天した。資源を握っている中国が安全保障を名目に輸出規制をすれば、なすすべはないということなのだろうか。
だが過去ブログを見ると、日本も同じようなことをしている。2019年の韓国に対する半導体材料の輸出厳格化の際、武器や軍用品に転用できる製品は安全を守るための輸出規制が認められている点を根拠にしていた。
ごくわずかでも軍用品に転用できる可能性のある品目に関しては、WTO協定は事実上空文と思ってよいだろう。
米中対立が激化する昨今、日本もアメリカも中国依存度を下げようと努力しているが、それにも限界があろうから頭が痛い。